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― 私の考える心理療法とは ―

 

 時に人は何故かとても行き詰まり「不安で仕方無い」「どう生きていっていいかわからない」というような気持ちになっていることに気づきます。(そのような心の状態が 続くと頭痛、胃痛、腹痛、下痢などの身体症状や、不登校、暴力、あるいは摂食障害、意欲の低下、パニックなど様々な症状となって現れて来る場合もあります)
 周りの人々は「気のせいだ」「甘えている」と叱咤したりするかもしれません、あるいは周囲には全く気付かれず、誰にもその苦しさを話せず、ただただ一人で「孤独感」や「絶望感」を深めていくばかりという場合も多いようです。

 これまでの心理士としての体験と自らの心理療法、精神分析の体験を通して、しみじみ「その人のことはその人の心に問うしかないのだ」と感じています。「その人の心」とは問われているご本人すら知らないし触れたことのない心なのです。
その心は聞かれればすぐに言葉にできたり、感じられるようなものではなく、問い続け、関わり続け、その中から少しづつかすかに動き始め感じることができるものです。その新たに感じ始めた心を手がかりに、それまではどうしようもなかった苦しみへのアプローチもできるようになっていくのだと思います。
それは行き止まりだと思っていた場所に忘れさられていた道を掘り起こす作業に似ていると感じています。
この作業は一人では難しく、その人の心に関心を寄せる他者が居ることと、その他者との対話によって促進され、豊になり切り開かれていくものです。その営みが心理療法だと私は感じています。

 指導、助言をしてくれる人は周囲を探せば何人もいるかもしれません、しかしこのような心理療法は訓練を積んだ専門家であるセラピストの心と、守られた空間と時間が必要なのです。
じっくりと心理療法に取り組んでみようと思う方は勿論、セラピストという特殊な訓練、特殊な生き方をしている専門家との話し合いから比較的短期でご自分の抱えている問題を考えてみようと思う方まで色々な方に意味のある体験を提供したいと考えています。