宝くじの当たる確率と期待値を考え、宝くじの買い方を考察することから、
確率に興味をもち、単元の有用性を感じるのが、この教材のねらいである。
ある宝くじは1枚300円で売られていて、下1桁が当選番号(10枚中当たりが1枚ある)で、
当たると300円もらえるとする。このとき、3枚連番で買うのと、3枚バラで買うのでは、
利益を得る確率はどちらが高いだろうか?また、期待値はどちらが高いだろうか?
まず3枚連番で買う場合、最大1枚しか当たらず、当たる確率は3/10で、
期待値は300×(3/10)=90円である。
一方3枚バラで買う場合、3枚とも当たる可能性もあるが、少なくとも1枚当たる確率は、
1-(9/10)=271/1000で、連番で買うよりも少し低い。しかし、期待値は
300×3C1(1/10)(9/10)2+600×3C2(1/10)2(9/10)+900×3C3(1/10)3
=90円となり、同じである。