身の回りにある数列を探すことから、数列に興味をもち、第k項と第k+1項の関係だけ
でなく、項番号とその内容という対応の感覚も深めることが、この教材のねらいである。
「身の回りから数列を探してくる」という課題を与えると、例えば、
「120,240,360,480,・・・」(1本120円のジュースの本数と値段の関係)のような
第k項と第k+1項の関係(公差120の等差数列)がはっきりしていて、
一般項が求められる(an=120n)数列を探してくる場合が多い。
そこで、あえて次のような数列を紹介する。
「6,31,2,5,9,38,10,24,26」
これは、2010年プロ野球の巨人の開幕オーダーの背番号の数列である。
1番が坂本(背番号6番)、2番が松本(背番号31番)、3番が小笠原(背番号2番))・・・
ということである(背番号は2010年当時)。なかなかすぐに気づく人は少ないが・・・。
この数列は、第k項と第k+1項の関係はないが、1番打者が6番、2番打者が31番・・・
のように、項番号とその内容という対応がはっきりしている数列である。
このような数列を身の回りから探して、コンテストを行う。
実際のコンテストで出た優秀作品例は、以下のようなものである。
「1,4,9,11,12,14,16,19,20…」(物質の原子番号と原子量)
「140,180,230,400,570,…,1890」(高崎線の駅と運賃(2000年当時))
コンテスト形式でいい作品を表彰するとよい。