船の運行をベクトルで考えることで、ベクトルに興味をもち、理解を深め、
ベクトルの有用性を感じることが、この教材のねらいである。
船の運行中、近くの他の船が航行し次第に近づいているようだ。
こんな状況のとき、船が衝突するかどうかを考える。
今自分の船をAとし、速度ベクトルをvaで表す。
そして、衝突の恐れのある他の船Bに無線で問い合わせ、
現在位置と、どちらの方向にどれだけのスピードで走っているかを聞く。
その船Bの速度ベクトルをvbとする。
ここで図1のように、船B上でベクトル -vaを考え、ベクトルvbとたしあわせる。
こうしてできたベクトル(vb-va) が、船Aと船Bの相対的な速度となる。
図1のように、ベクトル(vb-va)の延長上に船Aがあれば、
このまま行くと間違いなく衝突することになる。
よってこのときは、ベクトル(vb-va)の延長線上に自分の船Aがないように、
スピードや方向を変えて、ベクトルをvaをベクトルを設定しなおせば、衝突は避けられる。
例えば、図2のように、船Aのスピードを上げて、ベクトルvaをベクトルva2に変えるとよい。