鉄道に関する現実事象の問題解決を、直線上の2点間の距離や内分・外分を使って
解決することで、単元の有用性を感じるのが、この教材のねらいである。
駅名 | 営業キロ数 |
---|---|
大宮 | -30.3 |
さいたま新都心 | -28.7 |
与野 | -27.6 |
北浦和 | -26.0 |
浦和 | -24.2 |
南浦和 | -22.5 |
蕨 | -19.7 |
西川口 | -17.8 |
川口 | -15.8 |
赤羽 | -13.2 |
東十条 | -11.4 |
王子 | -9.9 |
上中里 | -8.8 |
田端 | -7.1 |
西日暮里 | -6.3 |
日暮里 | -5.8 |
鶯谷 | -4.7 |
上野 | -3.6 |
御徒町 | -3.0 |
秋葉原 | -2.0 |
神田 | -1.0 |
東京 | 0 |
有楽町 | 1.0 |
新橋 | 1.9 |
浜松町 | 3.1 |
田町 | 4.6 |
品川 | 6.8 |
大井町 | 9.2 |
大森 | 11.4 |
蒲田 | 14.4 |
川崎 | 18.2 |
鶴見 | 21.7 |
新子安 | 24.8 |
東神奈川 | 27.0 |
横浜 | 28.8 |
桜木町 | 30.8 |
関内 | 31.8 |
石川町 | 32.6 |
山手 | 33.8 |
根岸 | 35.9 |
磯子 | 38.3 |
新杉田 | 39.9 |
洋光台 | 42.9 |
港南台 | 44.8 |
本郷台 | 47.3 |
大船 | 50.9 |
JR京浜東北線の営業キロ数から、右表のように東京駅を0に
して、大宮から大船までの各駅の距離を数直線上に正負の数で
表し、絶対値を利用して2点間の距離を求める。
(問1)蕨駅から品川駅までの距離を求めよう。
蕨駅は-19.7km地点、品川駅は6.8km地点なので、
2点間の距離は、|6.8-(-19.7)|=26.5kmとなる。
どちらからどちらを引いてもいいように、式には絶対値をつける。
ここから、A駅が a km地点、B駅が b km地点のとき、
2点間の距離は、|a - b|kmであることがわかる。
この距離から、鉄道料金を求めることもできる。
(問2)「西川口在住の2人と川崎在住1人の計3人で集まるとき、
どこで集まったらよいだろうか」
上記のような問題の解法について議論する。まん中辺りで集まっ
たらよいという発想から、西川口駅と川崎駅を1:2に内分する駅
で集まったらよいのではないかと考える。
西川口駅は-17.8km地点、川崎駅は18.2km地点なので、2点を
1:2に内分する点は、{2×(-17.8)+1×18.2}/(1+2)=-5.8km
となり、ちょうど日暮里駅ということがわかる。
ちなみに単元とは外れるが、全員の移動距離の合計が最小に
なるような集合場所は西川口駅である。これについて考えても
おもしろい。
(問3)「浜松町在住2人、蒲田在住3人の計5人で出かけるとき、
浜松町駅と蒲田駅を3:2に外分する駅に買い物に行くことに
した。この駅を求めよ。」
ちょっと理由に無理はあるが、人数が多い方の側に買い物に
行こうという発想である。
浜松町駅は3.1km地点、蒲田駅は14.4km地点なので、
2点を3:2に外分する点は、(-2×3.1+3×14.4)/(3-2)=37.0km
となり、ちょうど東神奈川駅ということがわかる。