野球の守備範囲について考察するから、アポロニウスの円について興味をもち、理解を深め、
単元の有用性を感じるのが、この教材のねらいである。
野球の打球の速さと守備選手(図ではショート)の動く速さが同じで
あるとき、つまりフライとかボテボテのゴロのときは、図1のような
守備範囲となり、これは守備位置とホームベースを結ぶ線分の垂直
二等分線である(※図では守備選手を青色、打球を黒色、守備範囲
を赤色で表している。)
よって、打球がフライのときは、この垂直二等分線上よりも近い打球
であれば打球に追いついて捕れるということになり、ボテボテのゴロの
ときは、この垂直二等分線上で捕るのが一番よいことがわかる。
次に、例えば打球の速さと守備選手の動く速さの比が2:1であると
き、つまり速い打球のときは、守備範囲は図2のようなアポロニウス
の円になる。よって、打球が速いゴロのときは、このアポロニウスの円
よりも近い打球であれば打球に追いついて捕れることがわかる。
どのような軌跡になるかを予想し、図をかいてイメージできるとよい。