二項定理を違う角度から考察し発展的に考えることで、漸化式的な見方考え方を感得し、
単元に興味をもつことが、この教材のねらいである。
(a+b)8 の係数を二項定理で順に求めていく場合を考える。
例えば、8C3=(8×7×6)/(3×2×1) で、8C4=(8×7×6×5)/(4×3×2×1)=(5/4)8C3
なので、同様に考えると、8Cr= {(9-r)/r}8Cr-1 がいえる。
これにより、8C0=1から, 8C1=(8/1)8C0=8×1=8,
8C2=(7/2)8C1=(7/2)×8=28, 8C3=(6/3)8C2=(6/3)×28=56 ,
8C4=(5/4)8C3=(5/4)×56=70, 8C5=(4/5)8C4=(4/5)×70=56 ,
8C6=(3/6)8C5=(3/6)×56=28, 8C7=(2/7)8C6=(2/7)×28=8 ,
8C8=(1/8)8C7=(1/8)×8=1と、ひとつひとつ計算しなくても、漸化式的に次々と
求めていくことができる。漸化式は数学Bで扱うが、それにつながる発展教材となる。
一般的には、 nCr={(n-r+1)/r}nCr-1 がいえる。