[GRPH]+[1],[2]で映像水平周波数の設定ができない機種において設定可能にするIPLwareアプリケーション

VideoFreq(VFREQ) 1.00 使用説明書

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【1.このアプリケーションの目的】

 PC-98の640×400画面を表示しているときの映像水平周波数には 24kHz と 31kHzがあります。両方をサポートしている機種では起動時に [GRAPH]+[1] を押してあると24kHzに、[GRAPH]+[2] を押してあると31kHzで表示が開始されます。

 しかし一部の機種、たとえばCanbe/Multiにはこの機能がないようです。付属ディスプレイが24kHzしか受け付けない仕様のためと思われますが、本体は両方の周波数に対応しています。

 そこで、ディスクブート時点になりますが、[GRAPH]+[1]や[GRAPH]+[2]を押しているとそれぞれの映像水平周波数に切り替わるというIPLwareアプリケーションを作成しました。設定は毎回行う必要はなく、一度キーボードで設定した内容は、本体のメモリスイッチに記憶します。次回はその設定内容に従って、24k/31kHzで表示を行います。これにより、いずれかの周波数に非対応のディスプレイで表示できないという問題は回避されるはずです。

【2.使用法】

 まず98本体のバックアップバッテリが正常に動作するようにしておいてください。「システムセットアップメニュー」でソフトウェアDIPスイッチ2-5を、「メモリスイッチ 保持する」側に設定しておいてください。

 本アプリケーションの実行プログラムは VFREQ.COM です。本アプリケーションは、通常のMS-DOSプログラムとしても、IPLware(FD-IPLware,OSFD-IPLwareを含む)としても実行できます。

 いずれの場合も、クリック音が16回鳴っている間に [GRAPH]+[1]または[GRAPH]+[2]を押してください。映像水平周波数の設定が記憶されます。記憶されると次回起動時からはクリック音は4回だけとなります。またこれらのキーを押さなくても、設定済みの周波数での表示となります。MS-DOSのシステムディスクに対して OSFD-IPLwareに組み込んでおくと、いざというときに便利であろうと思います。

 情報の表示は画面15行目の中央付近になされます。MS-DOSの時も同じですので、既に表示されている文字の上に被ることがあり得ます。

【3.注意点】

 「メモリスイッチ7」に設定を保存するため、バックアップバッテリが正常に動作していない場合は記憶保持できないというのがあります。また「システムセットアップメニュー」のほうでメモリスイッチを「初期化する」に設定してあると、毎回起動時にメモリスイッチ7の内容も初期化され、設定が消えてしまいます。

 その場合本アプリケーションでは、映像水平周波数の再設定は行いません。したがって必ず「保持する」の側に設定してください。そもそも31kHzをサポートしていない旧機種では本アプリケーションは無効です。

 CPUが80386以下の機種でも動作しません。PC-H98シリーズおよびハイレゾモードは動作対象外です。PC-98GS,初代9821についてはどうなるか不明です。

【4.お約束】

 このソフトウェアは、フリーソフトウェアです。コピーすることは自由です。但し使用するためには下記のことに十分留意して下さい。プログラムは、ある程度のテストを経て公開していますが、動作が完璧に行なわれるということを、作者は保証するものではありません。IPLにユーザがプログラムを組み込んだことによる、ハードディスク起動不能などのトラブルには一切応じません。

 ソースプログラムは表示ルーチンの一部を除いて付属しています。

 このソフトウェアを、不特定多数のダウンロードできる場所へ無断転載することは、禁止とします。

【5.改版履歴】

版   日付    内容
1.00 2024. 1.22 新規

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