98でCFを「無難に」使おう!
FIXIDECF Version 1.20
Copyright(C) 2024 まりも (DOSsoft)
2024年現在、ハードディスクは過去の物となり、SSD,CF,SDカードなどに置き換わりつつあります。しかしPC-98のオンボードIDEでそれらを使おうとしても、「CFリセットを起こして使えないCF」ばかりであるし、「98で使えないIDEデバイス」といえる属性のSSD、SD-IDE変換器も多くなっています。
本アプリケーションは、IPLwareまたはMS-DOSプログラムとして実行し、これらの問題のあるメディア類をIDEで使えるようにするものです。さらにおまけとして、これまで543MiB(情報量メガバイト)が容量の上限とされてきた本体機種では、上限が4351MiBに拡張されます。その他の機種では容量上限の拡張は行われませんが、従来互換性の悪化もありません。セクタ長256バイトの設定でも使えます。
対応機種は、IDEディスクドライブの容量上限が 4351MiBとなっているものです。ただしノート機はほとんど対応していないかもしれません。PC-9801UF/UR/USも対応していない可能性が高いです。その他、430LXチップセットの機種も対応しません。
EPSON-PC では動作しません。EPSON-PCのIDEインターフェイスには98と同じ問題は ないようですから、このプログラムは必要ありません。
基本的にIPLwareですので、IPLware.exeを用意し、コマンドラインから
IPLware FIXIDECF.COM
と打ってインストールします。
●CFの場合: あまりにも容易にCFリセットを起こしてしまう製品を除けば、 ふつうにIPLwareとして組み込めばOKです。他のIPLwareアプリよりも先に組み込んでおいて下さい。他のアプリが実行中にCFリセットが発生するかもしれないからです。
●98で使えないSSD,SD変換デバイスの場合: たぶんHDD版のIPLwareでは、組み込み 時点で使えるようになっていないので、無理です。OSFDIPLwareを使って本アプリのみ実行後、HやSのキーを押して、IDE/SCSI側を起動させて下さい。それか、DOSで実行したあとに、ディスクブートからの再起動をしてください。
●CFリセットを起こしてしまったCFメディアの場合: DOS上で本プログラムを実行すれば、直後からそのCFにアクセスできるようになります。この場合、IPLwareに入れておく必要はありません。ということから、IDEのディスクドライブで運用している場合でも、本プログラムはFDやSCSIドライブに入れておくべきです。
●HDDの場合: とくに留意すべき事はありません。
IDEデバイス固有のHead:Sectorのパラメータは、ほとんどのものが16:63です。しかし希に15:63や16:32といった製品があります。そこで、本アプリケーション起動時(メモリチェック完了直後ころ)、GRPHキーを押していると、ESC または F・1〜F・7のキーでモードを指定するようにメッセージが現れます。
押したキーで次のようにパラメータモードが一時的に変更できます。パラメータモードはメモリスイッチに記憶されますので次回起動時に押す必要はありません。メモリスイッチを保持しない設定のときはデフォルトの16:63のモードに戻されます。
ただしプライマリ、セカンダリ、マスタ、スレーブ、全て同じ値に設定されます。デバイスごとに設定することはできないので注意して下さい。もし16:63でない物をどうしても使いたい場合は、それ1台のみとするか、別のROMアプリケーションEXIDE**の利用を検討してください。
本アプリケーションは、システム起動後、1回しか実行できません。既にパッチがあたっている状態では、「対応しないBIOSです」というエラー表示が出ます。HSBなどでディスクブートからの再起動をしている場合にもそうなります。
拙作ROMアプリケーションEXIDE**シリーズを導入してある場合もこれに該当します。しかしEXIDEの最新版ではCFを使えるようにしており、本アプリケーションは必要ありません。リウ様作品のIDE-BIOS-LBA-patch を先に実行してある状態でも本アプリケーションは実行されません。本アプリケーションの目的は達成済みですから、改めて実行する必要はありません。
容量上限が4351MiBを超えられる機種では、CFはこの容量以上の(8GBの)ものを使用すべきです。該当の機種ではCFリセットの大きな問題はありません。ということで該当機は本アプリケーションの対象外です。4351MiB以下のCFでもCFリセットを避けたいのであれば、ROMアプリケーションEXIDE** の利用を検討してください。
IDEBIOSのいろいろな機能のうち、デバイスに対してinitialize device parameters というコマンドを発行する箇所と、LBAで受けたディスク番地をCHSに直してコマンドを発行しにゆくルーチンにだけ、16:63のパラメータを強制的に与えます。それ以外、disk senseの返値などは8:17のままですし、CHS-->LBAに変換するルーチンでも8:17として変換しますので、BIOSを呼ぶアプリケーション側からみれば、なにも変更はなかったように見えます。
本アプリのあとにリウ様作の IDE-BIOS-LBA-patch(LBA_IDE)を実行すると、容量上限が突破できたり、デバイスごとに論理H:Sを変更できるなど、機能拡張できます。実行の順序には注意が必要です。
それでもROMアプリケーションの EXIDE**(第2世代機種用の例)のほうが優位であることは間違いありません。容量上限の拡張も行われますし、ソフトやOSの導入手順で特に注意することは発生しません。
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まりも(DOSsoft)
日付 版 内容 2024-12-01 1.00 新規 2024-12-01 1.01 (22:44) 第1〜2世代機が対象から外れた状態になっていたのを修正 2024-12-03 1.03 初代Xa,Xtが動作対象から外れていたのを修正 2024-12- 5 1.10 第1〜2世代機の容量上限は4351MiBに拡大 2024-12- 7 1.20 適用済み判定の追加,A-mate SOUND BIOS検出方法の変更