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| 『ネタニヤフ調書 汚職と戦争』(The Bibi Files)['24] | |||||
| 監督 アレクシス・ブルーム
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| 映画を観終えて、ガザ地区近郊のキブツに暮らす二十歳ほどの女性が作品終盤で洩らしていた「ただただおぞましい」との言葉が蘇り、些か気分が悪くなっていた。それだけの力を持った作品なのだが、事象的には仄聞しているものを越えるものはない。しかし、それだからこそ改めて映像と肉声の持つ力に瞠目させられた気がする。自分が物心ついた時からずっとネタニヤフ政権が続いていると彼女は悲しそうに零していた。 チラシの裏面に記された「はじまりは小さな贈り物だった…。」が示している亢進の凄まじさと怖さに慄然としてしまう。桁外れに高価な葉巻ではあったが、最初はハリウッドの映画プロデューサーからの十本ほどの葉巻の贈り物から取り上げられていた。かの兵庫県知事的な増長おねだりを重ねて、贈収賄や汚職に到り、通報を受けた警察の取り調べから起訴、裁判へと進んでいくなかで、ひたすら保身のために講じる手立てが大掛かりに激化していき、遂には統治システムの破壊から、戦争による非常事態の創出と維持にまで来ていることに暗澹たる思いが湧いてくるとともに、安倍政権下での出来事のデジャブにも見舞われた。 裁判を妨害すべく司法制度に手を付ける有様には、黒川検事長の定年延長や総長就任への画策を想起させられ、ハマスに拉致された人質の被害家族たちの政治的利用には、北朝鮮拉致被害者家族会のことを想起させられずにはいられなかったし、マスメディアやジャーナリストに対する露骨な圧力や介入、首相夫人サラの派手な立ち居振舞いやら婦唱夫随感ぶりに唖然とし、挙句の果てには、政権保持のための極右(ベングヴィルやスモトリッチ)の登用などを観ていて、ベングヴィル国家安全保障相の表情が萩生田幹事長代行そっくりに見えてきたりした。 それにしても、2023年10月7日のハマスによるイスラエル南部襲撃の惨状の生々しさには恐れ入った。これまでに登場したネタニヤフについての証言者の顔が次々に写し出されていたが、おそらくは、この襲撃動画を見せられたときの表情なのだろう。こちらも実に生々しかった。 | |||||
| by ヤマ '26. 9.21. 喫茶メフィストフェレス2Fシアター | |||||
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