相対性理論は間違っている
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c’=c−Vcosθ を否定して、あくまでも相対光速度は三平方の定理や偏角余弦の定理を使った “長さ” であると主張する X さんという人がおられます。ほぼ1年に一人程度はこういう手紙がきます。今回も偽名であり、ペンネームだけのメールのやりとりでした。/2012年4月6日記
 他項でも書いてあるので、しつこいですが、もう一度ここでc’=c−Vcosθ を説明しておきます。
 
 下図の(a)は基準系で原点OからP点に光(光子1個、レーザー光、球面波の光軸等々)を発射した図です。ここで基準系とは何か。これは光の発射ポイントを原点に取って座標を定義したもので、アインシュタインの言うような「等速直線運動系を絶対静止系とみなし、これを静止系と定義する」というものではありません。
 またP点とはどういう場所か。これは(b)図の運動系(観測系)で知る事のできる測定ポイントです。
(別にP点でなくても構いません。図cをごらんください)
 
(b)図は観測者が速度V(この例では光速の約80%、約24万km/s)で x’ 軸の正の方向に移動している図で、
t 秒後にP ポイントに到達する運動系座標を示しています。基準系座標と運動系座標の2つをきちっと分けて考えているところに注目してください。
 
 いま、観測者が t=0の時点で、基準系の原点O と運動系の原点O’ が一致していて、光を上図のθ(≒37°)方向に発射したとします。t 秒後までに観測者は光をどのように捉えるでしょうか。人間は光を見る事は出来ないですが、光の存在を確かめることはできます。柱QPにズラッと光センサー(受光素子)を並べておけばよいです。鏡でもよいです。「光った!」は人間の目で確認できますから。
 その受光の様子を次に示します。
 
(c)図
 このようにして光は運動系を光らせながら t 秒後に P 点に到達し、そこでその光が見かけ上いくらのスピード(方向もあるので “光速度” )だったかを測定することができます。見て分かるように、別にP点でなくても良いです。P、P、P、Pでも同じです。
 
 最終的な判りやすい図を次に示して更に詳しく説明します。
(d)図
 
 
@光はO からP に光速 c で飛んだのであって、 から に光速 c で飛んだのではないです。 から に光って行ったのは本当の光ではなく、単なる光点の移動です。
 しかしアインシュタインは、Q→Pも光速 c で行ったと思った(勘違いした)のです。そして、これはアインシュタインの “仮定” ですが、『いかなる座標系も光速度は一定不変値 c である』という『光速度不変の原理』になってしまったのです。
 
 見てすぐに分かるように、OPの長さと、QPの長さは違うでしょう。それなのに、どちらも光速度は c だとすると、どうしても飛んで行く時間が違う、としなければいけませんね。そのためアインシュタインは「運動系はゆっくりと時間は経過するのだ」として t’ としたのです。間違いが間違いを生むとは、この事です。
 (c)図を見れば一目瞭然。O→Pは光が光速 c で t 秒でPに到達しています。Q→P も光った光点が t 秒でPに到達しています。どちらもt秒です。基準系と運動系では時間が違うって事はないのです。
だからの光った光点の移動速度は c ではなく、c’ です。c’=c−Vcosθ です。後述。
 
Aある物理学教授が「の光速度は三平方の定理からである」と私に反論した事があります。
 「アインシュタインの言う t’ はとなる」と。
 こんな間違い(基準系座標と運動系座標という2つの異なった座標で囲まれた直角三角形に三平方の定理を使う事をピタゴラスさんは許可しますか?)をすると、他項で私に反論した物理学教授の式を使って、c’t=ct’ って事になります。
 
B上記 X さんも運動系の光はからに飛んでいって “見える” と書いてありました。そしてその相対的な速度は、偏角余弦の定理を使って計算し、であると主張しています。
 これは第二余弦定理(偏角余弦の定理)でして、1つの座標のなかにある三角形の一辺の “長さ” を求める公式です。絶対に相対光速度なんかではありません。θ=πの場合を計算してご覧。自分のやっていることに赤面します。
 
Cc図、d図では運動系はやってくる光から遠ざかっているので、相対的に光速度は c より小さくなるはずです。P 〜P のどの部分で計算しても同じなのですが、図面の中に図面を描くのは煩雑になるので、次の(e)図にP点で測定する図を書いておきます。
 
   (e)図
 
 運動系座標のVは基準座標ではいくらの大きさになるでしょうか。これは数学の投影という手法で得られます。2つの座標を関連させる数学です。図から分かるように Vcosθ です。
 たとえば音速度でも、やって来る音波を斜めに突っ切る場合の計算として一般的に使われています。ただし、1905年明治時代25歳の三平方の定理しか知らなかったアインシュタインには、到底わかるような数学ではありません。
 
 こうして運動系では光速はVcosθ だけ影響を受けることになり、運動系の光速度は、c’=c−Vcosθ となります。
θはいかなる値でも、つまり運動系がいかなる方向に運動していても成り立つ式です。
 
 基準系座標と運動系座標をきちっと分けて計算している事がお分かりになったでしょうか。
 
3次元座標表示では
 
 
となります。日本の開発したリングレーザージャイロ(日本航空電子工業)は直交3軸上に3基用いられています。
 
 もう一度申し上げます。いかなる座標系も光速度は c であるというアインシュタインの “光速度不変の原理” という仮定、は間違っています。光速は一定だから運動系にとっては、相対的に光速度は変化します。応用としてはドップラー効果やレーザージャイロ、ブラッドリーの光行差の現象などがあります。
 
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なお、窪田登司 自伝40歳以降をお読み下さると嬉しいです。子供の頃はどうでもいいから(*^_^*)