トンネウス沼の自然維持活動
トンネウス沼全景
トンネウス沼はあいの里公園にある、茨戸川につながる雨水調整池で、あいの里地区の水害を防ぐ役割を担っています。この沼はヨシやヒシ、コウホネといった水生植物が繁茂し、多様な水鳥やトンボ類の生息地となっています。しかし、1990年代中頃には富栄養化による植生の遷移で水生植物が増え、陸化が進むと同時に、生物多様性が低下していることが明らかになりました。
陸化したトンネウス沼(1995年)
そこで、拓北高校理科研究部が中心となり、本会と地域の方々が協力して1995年に手作業でヨ
シ、ミズトクサ、ヤナギを取り除く開削作業を行いました。以来、本会が中心となり、毎年9月に「トンネウス沼の大掃除」として、地元の方々と協力しながら開削作業を行っています。
トンネウス沼清掃の様子(ヨシなどを手作業で抜き運んでいます。)
開削作業を行うにあたり、より効果的な開削作業の実施とその効果の検証をする必要性を感じた本会では、トンボを指標生物として生息調査を行っています。この調査は本会の若者が中心となり、5~9月の間、月1~2回実施しています。採集データをもとに、多様度指数や類似度を算出し、科学的な考察を行い、次年度の開削作業の計画を立てています。
トンボの生息調査の様子