もはや奴隷としてではなく、奴隷以上の者、愛する兄弟としてです。特に私にとって愛する兄弟ですが、あなたにとっては、肉においても主にあっても、なおのことそうではありませんか。(ピレモン16)
| ピレモン書は紀元62年頃、パウロがローマの獄中からコロサイの信者ピレモン個人に送った手紙です。ピレモンの奴隷オネシモが主人のお金を盗んでローマに逃走しました。ところが不思議な摂理によってパウロに会い、信仰に導かれました。しばらくしてパウロはオネシモを主人の元へ送り返すことにします。そのころ、奴隷はものを言う道具であって人間扱いはされていませんでした。もし逃亡して捕まったら殺されるか、頬に逃亡の印の焼印を押されるかです。パウロはこうした事も知ったうえで、オネシモをピレモンに返そうとしました。 | |
| ピレモンにお願いするパウロ | |
| 主のためとはいえ年老いたパウロには獄中生活はとても厳しいものでした。オネシモがそばにいてくれれば大いに助かりましたが、ピレモンの承諾なしには何もしたくなく、愛と知恵の限りを尽くしてピレモンにお願いしました。オネシモは、年老いてキリストのために囚人となったパウロが牢獄で生んだ私の子で、私の心です。「私同様に迎えてやって欲しい」とお願いしています。そして神の摂理を説きます。オネシモが貴方にとって有益な者となるためでした。どうか奴隷以上の者、主にある兄弟として迎えて欲しい。もし彼に負債があれば、すべて私の負債にしてほしい。私が必ず返済します、とパウロは言っています。 | |
| ピレモンの応答 | |
| この手紙を見てピレモンはどう思ったでしょうか。聖書には答えはありません。いろいろな説がありますが、一説によればピレモンはオネシモを赦した後、彼を再びローマに送り返して、自分の代わりに獄中のパウロ先生のお世話をさせたというのです。オネシモは喜んで、主人と自らの二人分の働きをしたのではないでしょうか。 | |
| オネシモのその後 | |
| 殉教者として知られるイグナチウスが、アンテオケ教会からローマに連行される途中のスミルナでエペソ教会に手紙を送りました。その手紙の中で、オネシモをエペソ教会のすぐれた監督と言って高く評価しているそうです。その手紙は今も残っているそうです。 | |
| 神様は無益な者を有益な者に変えてお用いになります。私たちも無益な者ですが、神様を信じて信仰もってお従いしましょう。 |
日本イエス・キリスト教団 香登教会
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