白草山( しらくさやま) [飛騨] 1641m |
ほぼ一年ぶりの山歩き。親父の調子が悪く、看病や親父の代理で、まったく時間が取れなかった。暖かくなって、親父の状態も小康状態になり、ちょっと気分的に余裕ができたので、久々の山行きとなった。
GWなので渋滞を避けるため、5時過ぎに家を出て、林道分岐の登山口に8時前に到着。既に5台ほど車があって、路肩のわずかなスペースに車を止める。
鉄製のゲートの横をすり抜け、未舗装の林道を歩きはじめる。林道は車が通れるくらいの幅はある。 |
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新緑の林道 |
あまり目立ちはしないがシロモジやキブシの花を愛でながら単調な林道を歩く。たまに現れるトウゴクミツバツツジが、やたら鮮やかに見える。 小一時間で、林道の終点。橋を渡って登山道に入る。黒谷の源流に沿って道は上がっていく。流れの中の岩はどれも苔がびっしり付いている。水流のそばまで苔が生えているということは、あまり水位の変化がないということだろうか。 |
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林道終点の橋 |
コケに覆われた岩 |
登山道はすぐに流れを離れ、植林の山腹をつづら折りに登っていく。暗い植林の道だが時々視界が開けて、谷を隔てた隣に、頂上が明るい笹に覆われた高森山を仰ぎ見ることができる。遠く北の方には霞んだ空の向こうに、まだ真っ白な白山が見える。 |
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バイカオウレン |
尾根の上に出ると、谷間から見上げていた高森山がすぐ隣に見える。道の両側に笹が多くなり、所々針葉樹の混じる尾根道の様子は、隣の高森山と同じような感じだ。 傾斜が緩くなってきたところが、箱岩山の分岐のあるピークのようだ。分岐の近くに小さな湿地があり、水芭蕉が咲いていたのには驚いた。 |
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高森山 |
水芭蕉 |
分岐のすぐ先で急に視界が開け、目の前に御岳がどっしりとそびえていた。長く裾野を引き、残雪をかぶった御岳は鼓動が速くなるほど美しいが、残念ながら頂上に雲がかかっている。 王滝頂上は見えるが剣ヶ峰は雲の中だ。 それでも御岳を眺めながら、広大な笹原の稜線を歩くのは実に気持ちがいい。陽射しはきついが風は涼しく、気分の良いまま、わずかな登りで白草山の山頂に辿りついた。 |
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箱岩山(白草山へ登りから振り返る) |
山頂はなだらかで、一面の笹原。山名を記した大きな標柱が立っている。目の前には残雪の御岳。昔、南アルプスの山伏(やんぶし)から、富士山を眺めた時と 感じが似ている。 御岳のすそ野の左側には乗鞍が見えるはずだが、雲の 白に紛れている。右手は小秀山を含む阿寺山塊が黒く横たわり、中央アルプスは見えない。
山頂には数組の登山者が笹原の中に散らばっていた。少々早いが昼食にする。 |
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白草山山頂からの御岳 |
箱岩山へは10分ほどのわずかな登りだが、たっぷり休んでしまった身には少々応える。 |
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箱岩山山頂 |
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白草山(箱岩山の下りから) |
御岳 |
箱岩山からの下りで、ふと御岳を見ると、山頂が見えている。写真を撮ろうと思ったが、笹の背が高く、いいアングルが取れない。大急ぎで分岐まで戻り、少し白草山の方に進んだところで笹をかき分け高みに登る。また雲がかかり始めているが、それでもわずかに剣ヶ峰が覗いている。
改めてしみじみと御岳を眺める。あわてて下山しなくてよかった。 |
下山は登ってきた道を、ただ引き返すだけ。尾根道を下っていくと、どんどん人が登ってくる。毎度おなじみ
の中高年グループ、子供を含んだ家族連れのほか、若いカップルも目立つ。GWの休日と言うこともあるだろうが、最近の若い女性の登山ブーム
も影響しているのだろう。 |
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下山路の尾根 |
確かに、御岳と真正面に対峙できて、ハイキング気分で登れる山は少ないのかもしれない。 小秀山からの御岳もいいが、あの山はなかなか手ごわい。 下呂の近くの御前山も山頂に大岩があって、そこによじ登ると御岳が大きいが、白草山のような伸びやかさはない。 |
[山行日] | 2012/5/5(土・祝)) | |
[天気] | 晴れ | |
[アプローチ] | 中央道 中津川IC →(R257)→
下呂市宮地
→(県道440号)→ 乗政キャンプ場 →(林道)→
黒谷林道分岐 [約53km] ・路肩駐車。 |
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[コースタイム] | 7:55 黒谷林道分岐 (0:30) 林道終点 (0:55) 尾根稜線 (0:35) 箱岩山分岐 (0:10) 10:05 白草山山頂 10:35 (0:10) 箱岩山分岐 (0:10) 箱岩山山頂 (0:10) 箱岩山分岐 (1:00) 林道終点 (0:30) 黒谷林道分岐 13:00 (計4:10) | |
[地図] | 宮地 (1/25000) | |
[ガイドブック] | マイカー登山ベストコース[名古屋周辺] 山と渓谷社 |