三瓶山(さんべさん) 男三瓶山 [中国] 1126m |
大阪あたりからポツリポツリ降り出した雨は、岡山県に入るあたりから本降りになってきた。 |
5時10分起床。既に外は明るい。ちょっと寝過ごした。カップヌードルを食べて6時20分出発。昨夜吹いていた風はほとんど収まっている。
県道を横断し、向かいの牧野の中の踏み分け道を、男三瓶と子三瓶の間を目指して歩きはじめる。 |
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三瓶山に向かって出発 |
牧草地から樹林地に入るとすぐに分岐がある。まず左へ北の原に向かう中国自然歩道を分け、すぐ先で今度は右へ室の内 (むろのうち)への道を分ける。男三瓶へはこれを左に曲がりカラマツ林の中を登る。 登山道にはカラマツの折れた枝が落ちていて、それが幾つも現れる。昨夜の風はかなり強かったようだ。 |
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男三瓶山登山口 |
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西の原を見下ろす |
子三瓶山(右)と孫三瓶山(左) |
山腹をジグザグを切
って高度を上げると、樹林が切れて西の原が見下ろせるようになる。牧草地の向うの駐車場に止めた自分の車が見える。駐車場の背後には浮布池(うきぬののいけ)が見え、その池の水を使
っているのか、高原なのに意外にも水田が広がっている。 |
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山頂間近 |
男三瓶山山頂 |
男三瓶の山頂は起伏のある平原のような感じで、強いて言えば鈴鹿の藤原岳や御池岳に似ている。最高地点に一等三角点があり、その先に立派な展望デッキが北を向いている。残念ながらすぐそばにあるはずの海岸線も霞んでいて、日本海の大展望とはいかない。
出雲大社近くの稲佐の浜もかすかに見えるだけだが、その先の島根半島は意外な高さで霞の中に淡いシルエットとなって浮かびあがっている。 |
室の内を見下ろす | 山頂避難小屋 |
三瓶山は男三瓶、女三瓶、子三瓶などお椀を伏せたような形をした山が環状に並んでいる独特な山容をしている。こんな山は日本中探しても他にはないと思う。はるばる600kmも車を
転がしてでも来たくなる三瓶山の一番の魅力は、この山の形にあるのだ。
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男三瓶山からは避難小屋の脇を通り、稜線伝いに女三瓶山に向かう。 目の前の女三瓶山の山頂には沢山のアンテナが立っている。地図からは車道が通じているようには見えないのだが、どうやって建てたのだろうか。 |
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稜線からの女三瓶山 |
風はそこそこあるのだが、やはり霞は取れず、大山方向も霞んだまま。かろうじて行きがけに寄るはずだった吾妻山、大万木山が紫に霞んで見える。 |
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女三瓶山からの男三瓶山 | 女三瓶からの室の内 |
女三瓶からなおも稜線を下り、鞍部からいよいよ室の内へ降りる。 室の内の、男三瓶から一番遠いところに雨水がたまった池があり、室の内池(室内池)と名付けられている。 |
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室の内池と孫三瓶山 |
池のほとりのベンチに腰掛け、水面と向う岸の新緑の斜面を眺めていると、何とも言えず落ち着いた気分になるのだが、男三瓶山の方からチェーンソーのエンジン音が響いてきて、静寂が破られる。池の近くにもビニール掛けした切り株や丸太があって、どうやらナラ枯れ防止作業をしているようだ。全国的にミズナラやコナラが枯れる現象が広がっているが、カシノナガキクイムシという昆虫が媒介する 病原菌によるもので、キクイムシが幹から出る前にビニールで覆って飛散しないようにしているのだ。愛知県でも被害がかなり出ているが、なかなか対策が追い付かない。ここの森は天然記念物なので、力をいれて防除しなければならないのだろう。
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室の内池と女三瓶山 |
ナラ枯れの木を切り倒し、茶色のビニールで覆っている |
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クヌギ林 |
ツボスミレ? |
鞍部を越えると、後は杉の植林がされた沢筋を下って、朝通った分岐に戻るだけ。
西の原に帰り着くと放牧の牛たちはいなくなっていた。暑いから木陰で涼んでいるのだろう。 |
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西の原から振り返る男三瓶山(左)、子三瓶山(右) |
[山行日] | 2014/5/13(火) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[天気] | 快晴 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[アプローチ] | 山陰道・安来IC →(8km)→
足立美術館 →(89km/県道45号、国道54号、県道40号)→
三瓶山山麓・西の原駐車場 [約97km] ・トイレ有(水洗、ペーパー有)。街灯が終夜点灯している。 |
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[コースタイム] |
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[地図] | 三瓶山東部、三瓶山西部 (1/25000) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[ガイドブック] | 日本二百名山 登山ガイド 下 (山と渓谷社) |
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[温泉] | 三瓶温泉・鶴の湯 ・三瓶温泉の共同浴場。駐車場数台。 ・入浴料300円。 ・石鹸、シャンプー、ドライヤーなし。休憩室あり。 ・赤土のような湯でタオルが染まる。 |
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[風景印] | 志学局 (島根県大田市三瓶町志学口358-2) ・図案 |