尾高山( おだかやま) [南ア] 2212m |
しらびそ高原に来るのは二度目。前に来たのは1990年だから、23年前。当時はまだ三遠南信自動車道の矢筈トンネルがなくて、中央道の松川ICから大鹿村に入り、地蔵峠を経由してしらびそ高原に登ってきた。 |
昨日の雨も上がり、飯田盆地は霧の中。朝の霧はいい天気を保証してくれるものなので、気にならない。矢筈トンネルを抜け、林道を駆け上がったしらびそ峠からは予想通り南アの展望が広がる。 |
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荒川前岳 |
大沢岳、中盛丸山 |
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遠景右端が恵那山 |
中央アルプス。中央あたりが空木岳。 |
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手前が前尾高山 (ハイランドしらびそ前から) |
登山口 |
登山道に入ると、いきなりカラマツ林の急登。ジグザグを切りながらゆっくり登る。黄葉にはまだ早いが、林床を笹に覆われた林は明るく、気持ちがいい。 時々尾高山まであと○○Mという標識が現れる。この標識は500m毎に山頂まで続いている。 右手にビューポイントの矢印があったが、取りあえず先を目指すのでパス。前尾高山の山頂近くにもまたビューポイントの案内があったので、休憩がてら立ち寄ると、木の間から荒川前岳が良く見えた。
地形図に2089mの標高点があるのが前尾高山。山頂はコメツガなどの針葉樹で覆われ、展望はない。苔むした倒木があちこちに転がっている。 |
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カラマツの斜面を登る |
途中、登山道を塞いで何本か針葉樹が倒れていた。まだ折れ口が新しいので、先月の台風18号のせいだろうか。折れ口を見ても特に腐ったり、虫に食われたりした様子はなく、森の中で限られた木だけ倒れてしまうのは不思議だ。 |
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真新しい倒木 |
尾高山への稜線は右側(東側)が急な斜面で、左側(西側)が緩やか。そんな緩やかな斜面は一面のシラビソの森で、林床は苔で見通しがいい。倒木の上も苔で覆われている。そんな森の中を登っていく。
針葉樹の松脂の匂いが心地よい。静かさと松脂の匂いが落ち着いた気分にさせてくれる。この匂いははるか昔の学生時代に、南アルプスの南部の大無間山から悪沢岳を縦走した時のことを思い出させる。歩いても歩いても続く大無間山の針葉樹と苔の森を、踏み跡を探しながら彷徨った夏合宿のことを。 |
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シラビソの道 |
光岳、加加森岳、池口岳 |
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倒木の多いシラビソの森 |
尾高山山頂 |
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山頂の先の右手に少し開けたところがあり、ここから赤石岳などが見えるはずなのだが、いつの間にかガスが湧いてしまっていて、何も見えない。登ってくる途中で南アの稜線に雲が増えてきたのは分かっていたが、まさか、こちらの稜線までガスが湧いてしまうとは思っていなかった。せっかく登ってきたのに、骨折り損だった。がっくし。 |
ガスで何も見えず |
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帰りは来た道を戻る。苔の写真を撮りながら、のんびり下る。
登山口まで戻って、ふと見ると「熊出没注意」の看板が立っていた。唯一すれ違った登山者が熊鈴を鳴らしていたので気にはなっていたのだが、やはり出るのだ。 |
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苔の上の植物 |
尾高山の後、御池山にも登るつもりだったのだが、展望が利かなくなってしまったので、やめて下栗の里に寄ることにした。途中の紅葉、黄葉もまだイマイチではあったけれど、それなりに楽しむことができた。 下栗の里では、ジャガイモを焼いていて、珍しいので食べてみた。下栗の里の急斜面の畑でとれるものだが、日本にジャガイモが伝わった頃のものが山奥に残ったということで、ジャガイモの原産地であるアンデスの原種に近いものだそうだ。甘みがあってうまかった。 |
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紅葉の谷 |
ダケカンバの多い山腹 |
下栗の里 (天空の里ビューポイントから) |
[山行日] | 2013/10/21(月) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[天気] | 晴れのち曇り | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[アプローチ] | 飯田IC →(R153、県道18号)→
弁天橋 →(県道83号、矢筈トンネル)→
飯田市程野 →(林道)→ しらびそ峠 [約40km] ・10台程の駐車スペースあり。近くのハイランドしらびそには屋外トイレもある。 |
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[コースタイム] |
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[地図] | 大沢岳 (1/25000) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[ガイドブック] | マイカー登山ベストコース[名古屋周辺] 山と渓谷社 |