夏焼城ヶ山(なつやけじょうがやま)                                  [奥三河] 889m

  

 高校時代の友人二人と、来月、伯耆大山に登ることになり、事前の足慣らしということで稲武の夏焼城ヶ山へ。短いコースタイムでシャクナゲも咲いているとの情報に乗ることにした。

 豊田の王滝渓谷の駐車場で待ち合わせ、一台で稲武の大井平公園へ。駐車場にはそこそこ車が止まっている。準備をしてすぐ出発。
 大井平公園は地元の名士である古橋家が明治時代に植林地の一部を公園としたもので、杉林の下にシャクナゲ園が整備されていて、夏焼城ヶ山の登山口にもなっている。ホソバシャクナゲなどは盛りは過ぎているが、 全体的にはまだ十分花が付いている。ホンシャクナゲが多いように見えるが、園芸種も植わっているようだ。

 

シャクナゲ シャクナゲ園

 

 シャクナゲ園を登り詰めると林道に出て、しばらくは植林地の中の林道を行く。
 左下に浅間神社を見送ると大井平登山口に着く。何やら工事中で足場の階段が組んであり、これまた植林地の尾根道に取り付く。

林道を行く

 

ヤブウツギ 大井平登山口

 

 登るにつれてスギ、ヒノキの中に赤松が混じるようになり、コナラ(ミズナラ?)などの広葉樹も現れてくる。キビタキの声も聞こえる。
 登山道の傾斜がきつくなり、少々脚がしんどくなってきたら新しい二階建ての展望台が建つ山頂に到着。

山頂展望台

 

 ガイドブックにはあまり展望は利かないとあったが、展望台建設の際に伐採も行ったようで、北側が大きく開けている。
 眼下には稲武の町並みが谷沿いに延びている。残念ながら靄ってしまっていて御岳は見えないが、恵那山、大川入山は曇り空にシルエットになって張り付いている。
 右手遙かに赤石岳が見えたのには驚いた。 茶臼山からも見えるので驚くことではないのかもしれないが、奥三河の山々に埋もれたようなこの山から見えるとは想像できなかった。

 

稲武の町を見下ろす

 

恵那山(左)と大川入山(右) 遠く赤石岳

 

 山頂には何組かハイカーが休んでいたが、展望台1階のベンチが空いていたので、ここで昼飯にする。足慣らし発案者の要望でカップラーメン。風が吹く と涼しいのでラーメンの暖かさがちょうどいい。

山頂の様子

 

 展望台の壁には毎年行われているらしい、元旦登山の写真がずらりと貼ってある。また戦前、敵の飛行機を見張るための「稲武防空監視哨」が置かれていたこと、戦国時代には設楽の田峯城の枝城として「夏焼城」が築かれていたことなどが説明されている。

 

 帰りは南の馬野口へ下る。こちらの登山道の方が道幅が広い。周りも自然林が多く明るい。
 途中、馬野の巨石と記された標識があり、見上げると斜面に岩が露出しているが、幾つかに割れているようにも見え、巨石なのかどうかいまいち納得はできない。

馬野口へ下る

 

馬野の巨石

ヤマツツジ

 

 15分ほどの下りで舗装された林道に降り立ったところが馬野登山口。林道を右に進むと登りに使った大井平登山口を経て大井平公園に戻る。
 まだ時間があるので帰り道に香嵐渓に立ち寄り、五平餅を食べながら新緑のモミジの川沿いを歩く。いつも時間に追われた登山をしているので、下山後にこんなにのんびりするのは久しぶり。いい時間を過ごせた。

夏焼城ヶ山ルートマップ


[山行日] 2022/5/15(日)     2022年5月の天気図(気象庁)
[天気] 薄曇り
[アプローチ]

自宅(岡崎) (R248号、県道39号 )→ 足助 →(R153号)→ 稲武 →(R257)→ 大井平公園P     [約60km]

・大井平公園駐車場。約60台駐車可能、トイレ有り。

[コースタイム]  
  行動時間 発着時刻 地点名 休憩時間  
0:50 10:10 大井平公園駐車場 発    
10:50 大井平登山口    
11:00 尾根の上 0:05  
0:25 11:05  
11:30 夏焼城ヶ山山頂(889.4m) 0:45  
1:10 12:15  
12:30 馬野登山口    
12:45 大井平登山口    
13:25 大井平公園駐車場 着   全行動時間
2:25     0:50 3:15
登り 1:15      
下り 1:10      

 

[地図] 根羽(1/25000)