吉祥山(きちじょうさん) [三河] 383m |
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吉祥山(豊川、金沢橋付近から) |
吉祥山の山名は山頂近くにある吉祥天女の祠に由来する。不動明王を祀る不動山とかお釈迦様を祀る釈迦ヶ岳とか、神仏に由来する名前を持つ山は多いが、吉祥天を祀る山は珍しいと思う。豊川市街方面から眺めると美しい三角形の独立峰で、いかにも神奈備山として信仰を集めそうな感じがするが、吉祥天を祀ることになった謂れ はよく分からない。
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近場なのでのんびり出発して、麓の駐車場に10時に到着。最近は健康作りで身近な低山に登る人が多いので、駐車場が満車ではないかと心配していたが、土曜日にもかかわらず、25台ほど止まれる駐車場の駐車率は60〜70%ほどだった。
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東名高速道路
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駐車場のすぐそばにある登山口から最初は少し急な山腹を登り、次第に道は尾根をたどるようになる。尾根に沿って頭上に高圧線が延びていて、線下が伐採されているため、眼下に東名高速道路がよく見える。その向こうに豊川、豊橋方面の市街地が春霞にかすんでいる。今日は天気がいいが霞んでしまって市街地の先の三河湾すら見えない。
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カゴノキの幹
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尾根道を進む |
尾根の傾斜が緩くなり、少し登りが楽になって、あれこれしゃべりながら尾根道を進む。道は広く、よく整備されている。周囲は自然林もあればヒノキ林もある。高圧線下の伐採地を外れると、あまり展望は利かないが、もう一本高圧線が尾根を横切るところで、山頂方向がちらりと見える。
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ヤブツバキ
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Cコース分岐 |
250m標高点の先に分岐がある。左は山腹に沿ってCコースの作業小屋に続く道。右が山頂への道でベンチを兼ねた大きな案内板が立っている。ログハウスのように丸太を組んだ立派な案内板で「生活環境保全林整備事業」の事業区域分けの図が貼られている。 なおも尾根道を進み、山頂に近づくと登山道は急になる。最後の標高差100mほどを喘ぎながら登ると山頂に到着 。1時間少々で登頂。
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吉祥山山頂
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本宮山 |
山頂は樹木が伐採されていて北東と南西側の展望が利く。しかし、霞が凄くて鳳来寺山がやっと見える程度。季節が良ければ富士山や南アルプスの聖、赤石あたりが見えるそうだが、今日は隣の本宮山すら霞んでいる。
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アセビ
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山頂の角閃石片岩の露頭 |
山頂の一角に黒っぽい岩が出ているが、そばの解説板によれば角閃石片岩という変成岩で県内では珍しい岩石らしく、吉祥山が県の自然環境保全地域に指定された要素のひとつであるようだ。中央構造線がすぐ近くを通っているので変成岩であることは 理解できるが、なぜ貴重なのかはよく分からない。 下山はCコースを下る。北に向かう尾根を下るのだが、いきなり急な丸太階段。登り同様、頂上近くは傾斜がきついようだ。
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吉祥天女の祠
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シイの大木 |
尾根を少し下ると広場のようなところに降り立った。ここに山名の由来になった吉祥天女の祠がある。巨石を背負った石造りの小さな祠で、想像していたものより随分小さい。昔はもっと立派な祠だったのかもしれないが、背後の巨石にしめ縄が張ってあるので、ひょっとしたら祠よりも磐座としての巨石の方が信仰対象になっていたのかもしれない。
ここからは西側の山腹をジグザグに下る。針葉樹の植林地で植生的には面白くない。ログハウス造りの作業小屋で一休みした後は、またひたすら下る。 |
[山行日] | 2024/3/16(土) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[天気] | 晴れ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[アプローチ] |
豊川IC →(R151、県道381号)→ 吉祥山市民ふれあいの森P [約7km] ・25台ほど駐車可。未舗装。休憩所とトイレがある。 |
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[コースタイム] |
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