猪臥山(いぶしやま)1519m [飛騨] |
北アルプスの展望が素晴らしいという噂の飛騨の猪臥山。数年前から気になっていたが、なかなか実現できなかった。 |
登山口の駐車場に着いたら何と雪が降っていた。しかもかなり激しい。フロントガラスがどんどん雪に覆われる。 |
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駐車場
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歩き始めの杉林の中のトレースはしっかりしている。すぐにまだ背の低いカラマツが植えられた雪原になり、雪が顔に吹き付ける。しばらく行くと林道に出て右折。杉の植林地を通ってを彦谷の上流へ向かって進む。
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杉林の林道
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尾根道はさほど傾斜はきつくないが、真っ直ぐ登っていくのでゆっくり歩いてもそれなりに疲れる。高度が上がるにつれて周りの木々が樹氷に覆われて白くなり、ガスも流れて幻想的な景色になってきた。 |
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樹氷のカラマツ林
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まもなく稜線に出るというあたりで、単独行の女性が降りてきた。見ると車の窓から見かけた女性だったので、もう下山してきたのかと驚いて声をかけたら、山頂はガスで風も強くて寒いので早々に下山してきた、とのこと。
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傾斜が緩くなってくると稜線に出た。まだ樹林の中なので風は弱い。周りの木々は一面の樹氷の花だ。 樹林を抜けると30m程の高さの雪の斜面が現れる。いままで平らな尾根だったので壁のように見える。これが最後の登りと思って登り切るとまだその先に小さなたわみがあり、それを越え猪臥山神社のお堂横を抜けてひと登りしたところが山頂だった。
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稜線を進む
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猪臥山神社のお堂
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山頂標柱
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山頂は樹木が無く吹きさらしで風が冷たい。周りはガスで何も見えない。一足先に登ってきた登山者もすぐに下山していった。 |
山頂から南に延びる尾根
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青空が見えてきた
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固いカップ麺を食べ、コーヒーも飲み終わった頃、ふと気がつくと目の前の尾根が明るくなってきている。ガスが流れて陽が差し始めてきたようだ。見上げると所々青空も覗いてきた。お〜、来たぞ来たぞ!
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樹氷と北アルプス
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山頂は風が吹き抜けてあまりにも寒いので、少し下ってお堂付近でカメラを構える。最初は乗鞍岳が全貌を現し、次第に穂高岳付近も雲が取れてきた。奥穂の山頂付近にはヒマラヤ襞のような縦縞が見え、北穂は険しすぎて雪が付かずに黒々としている。その左に見える真っ白な笠ヶ岳とは対照的だ。 時間の経過とともに北アの北部の山も少しずつ見えてきたが、雲が邪魔をしてはっきりは見えない。反対方向の白山も雲に隠れたままだ。日本海側の天候の回復は遅れているようだ。
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乗鞍岳 |
笠ヶ岳(左)と
穂高連峰(右)
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中央に黒部五郎岳 |
尾根の先に御岳
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山頂を振り返る |
カラマツの樹氷
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頭上の雲はなかなか無くならず、雲の切れ間で樹氷が輝くわずかな時間を狙ってシャッターを切る。そんなことを繰り返していたら結局1時間半も山頂付近で粘っていた。 さすがに体が冷えてきて、
名残惜しいが仕方なく下山する。結局白山方面の展望は最後まで利かなかったが、まあこれだけ見られればいいでしょう。また今度、すっきり晴れた時に白山や立山を眺めに来よう。 |
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下山
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下山は一気に駆け下りた。駐車場の雪はもう溶けていた。 |
[山行日] | 2023/2/9(木) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[天気] | 雪のち曇りのち晴れ間 2023年2月の天気図(気象庁) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[アプローチ] |
東海北陸道 飛騨清見I.C. →(R158、県道90号)→ 猪臥山トンネル手前登山口駐車場 [約10km] |
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[コースタイム] |
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[装備] | 12本爪アイゼン、ダブルストック |