石田 直裕六段の【実戦次の一手 №37】
石田 直裕六段の「実戦次の一手」は、第80期順位戦C2組第8回戦の対藤森 哲也五段戦からの出題です。
藤森五段は、東京都大田区の出身で塚田泰明九段門下。師匠ゆずりの攻めの棋風でインターネット上での情報発信にも力をいれていて、ユーチューブのチャンネル「将棋放浪記」は良く知られているところです。
先手・藤森五段の得意戦法四間飛車穴熊に石田 直裕五段(段位は当時)は銀冠から穴熊に組み換え、双方堅陣をひいての戦いになりました。
問題図は、先手が△4八成桂に備えて、▲2九香と埋めた局面です。
しかし、ここで後手には三手一組の素晴らしい手順あり、一気に勝勢となりました。
手筋の連発で勝勢に進めた手順とは?
後手の100手目△4七と▲同金△3八歩打が見事な手順でした。(解答図)
△4七とで金を斜めに誘い、空間になった3八に歩を垂らす、まさにぴったりの攻めになりました。
実戦は、以下▲5九歩△同竜に▲4八銀打ちと後手も手順を駆使して跳ね返しますが、▲同成桂▲同金△同竜▲2三角成△同金、そして▲3五桂には△6七角成と角のラインで受切りです(参考図)
第84期順位戦C級2組六回戦 対▲牧野六段戦

