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多々良沼公園自然観察エリア「1の池」改修
〔主催〕 多々良沼自然公園を愛する会
 県立多々良沼公園自然観察エリアは,、4つの観察池とその下流の栽培池から成っている。その水源は地下200mから汲み上げられ、最上流の「1の池」に多く放水され順次下流に流されている。しかし、きれいな地下水が放水されているにも関わらず、その池は藍藻類が発生しドブ池の様相を呈していた。
 この地域は、平成15年「松沼町遺跡」として登録された。多々良沼公園整備に先立ち、平成14年埋蔵文化財有無の調査が行われたところ、古代〜中世のものと見られる炭焼窯跡や無数の土坑、大量の炭化材が出土された。多々良沼周辺でなされたとされる製鉄生産に用いられていたとみられる。
 また近年では、牛の牧場として使われ池の周辺は牛糞の捨て場所になっていたと言われている。観察池の汚れは、その土壌に起因していると見られる。

 最も汚れが目立つ観察池「1の池」の周囲には、菖蒲が植えられ栄養たっぷりで繁茂するものの、それによる水質浄化機能は期待できず、景観上も芳しい姿とは言えない状況にあった。
 そこで、当会事務局の(県)館林土木事務所と相談、さらに当会アドバイザーである館林つつじ研究所の青木所長の助言を得て、池周囲の菖蒲を除去し、砂を覆土して、多々良沼固有の水生植物を植栽することにした。
 
            自然観察池「1の池」の改修経緯
2011年  11月 8−9日
 放水を停止し、干し上げた。魚はすべて捕獲、外来魚を除き他の池に移した。
 11月22日
 池周囲に繁茂した菖蒲を、一部を残し掘り上げた。
2012年   1月28日
 池に砂を撒き散らし、整地した。
2012年   1月28日
 放水口を新製し、玉石を並べた。
  5月 4日
 鯉の放流。いささかの躊躇はあるものの、まずはザリガニ退治を目指す。
  5月20日
 沼周辺の水生植物採取と「1の池」へ移植。 こちら をクリックしてください。
◆ 以前の池は 
5月 池の水は黒ずみ、水面には藍藻が浮遊 6月 周囲は菖蒲が繁茂、水は汚れドブ池の様相
◆ 池の水抜き 
水を抜き、池は干し上げされた。魚の捕獲作業は、2日間に亘って行われ、下流の池に放流された。
      <池の魚たち>
   
   
ブラックバス(写真右下)やライギョも各1匹入っていました。ブラックバスはその場で駆除された。
◆ 池周囲の菖蒲を除去(掘り上げ)
一部を残し、周囲の菖蒲を掘り上げ、除去した。
掘り上げた菖蒲は、高橋さんの重機で運び出し。   作業終了後は、女性会員からスイトンを振舞って
  いただき、疲れも癒されました。
◆ 池の整地作業 


運び込まれた砂を池全面に人力で撒きチラシ
高橋さん(関東エレベータ社長)のユンボも加わり、作業は順調に進んだ。
◆ 放水口の整備    
新たに造られたシャワー方式の放水口。ちょっと大げさな姿で、私のイメージとは離れてますが。
高橋さんから提供された玉石を敷き、新たな池の姿が出現した。
◆ 鯉の放流     
 
  ザリガニが異常繁殖、水生植物が育たない被害発生、その駆除が当面の最大課題。
 そこで、多々良沼下流の田んぼに多数現れた鯉を捕獲して、「1の池」に放流した。