KT66 3結 Quad-II´型プッシュプル・パワーアンプ 最大出力9W (2016年)
最大出力 (クリップ前) 9W (KT66および6L6GC)
周波数特性 (-1dB) 10Hz〜20kHz
ひずみ率 (1kHz, 1W時) 0.1%
ダンピングファクタ (1kHz時) 9.0
残留ノイズ (補正なし) 0.2mV (最大出力とのSN比93dB)
入力感度 (最大出力時) 0.85V
回路図 電気的特性
小さい画像をクリックすると拡大画像を表示します

 2016年から2017年にかけて「ラジオ技術」誌に合計7回の記事を掲載していただいたKT66 3極管接続プッシュプル・パワーアンプです。記事は構想から始まり、初期版製作、改良そして真空管を挿し替えての試聴とさまざまな角度から掘り下げました。
 本家Quad-IIに備わる出力管カソードNFBは出力管の内部抵抗を下げることが目的です。本機はその代わりに出力管を3極管接続にすることで内部抵抗を下げました。このおかげで、位相補正をせずに12dBのNFBをかけることができました。これ以上深いNFBをかけると位相補正が必要になるので、その手前で留め置いたものです。
 Quad-II型という名称ですが、本機は出力管カソードNFBを備えないので完全なQuad-II型ではありません。そこで「Quad-II´(ダッシュ)型」と自称しています。ある意味「もどき」ですが、オーディオアンプの自作では必ずしもカソードNFBは必要ではなく、本機のような構成でも実用になります。
 本機は2018年12月号でUL接続に組み替えました。UL接続版についてはそちらをご覧ください。
 本機は初段6AU6まわりの回路設計がハムノイズを出しやすいという問題を抱えていました。上のアイコンからご覧いただける回路図はその当時のものです。これは後に6L6/6L6GC Quad-II´型プッシュプルアンプの設計の際に改良されており、現在はノイズに強くなっています。ハムノイズに強い6AU6回路に変更した回路図はこちらを参照してください。
 出力管にはKT66の他に6L6GCやEL34(6CA7)を使うことができます。さまざまな管種を挿し替えて遊ぶときに便利なように、プレート電流を測るための端子をシャーシ前面に設けています。
 試聴したロシア製KT66、2種類は音の性格がかなり違います。廃止品種のGT KT66 HPは押しの強いパワフルな印象でしたが、現行品種のGold Lion KT66は、どちらかというと6L6GCと似た傾向で、高域が繊細で浸透力のある音でした。EL34はスケール感がひとまわり上に聞こえました。
 なお、KT66と6L6GCは本機上で極めてよく似た特性を示しました。
製作の詳細と実体配線図は「ラジオ技術」をご覧ください。


秋一郎ホームページ入り口はこちら