『OXANA/裸の革命家・オクサナ』(OXANA)['24]
監督 シャルレーヌ・ファヴィエ

 パリ、2018.7.23.5時から始まり、程なく2002年のウクライナに場面転換した本作が、31歳で自死したアーティストと言うかパフォーマーだった女性オクサナ・シャチコ(アルビーナ・コルジ)の十六年間を描きながらも、オクサナの葛藤と屈託に満ちた人生を描くのか、彼女が創設メンバーの一人だったフェミニズム団体「FEMEN」を描くのか、いずれにしても中途半端な表層に流れる作品になっていたように感じられた。

 よく知られた人物・団体というわけではないのだから、もう少し丁寧な背景描出が必要だったように思う。トップレスを戦闘服たる“制服”だと言い、そこに挑発的なメッセージを書き込んでデモンストレーションを繰り広げる過激なパフォーマーを演じたアルビーナたちのせっかくの熱演を十分に汲み取れていない気がして、少々気の毒だった。本作を観ても、オクサナが自死に到る心理的プロセスがさっぱり見えてこなかったような気がする。

 どちらの観点からしても重要になるFEMEN内部での抗争なり、葛藤に踏み込むことが充分には出来ていないように感じられた。そこのところが最大の弱みだと思われるが、現在も活動している団体であり、関係者たちも存命中なので難しかったのかもしれない。女には結婚か、売春婦しかないの!?と憤慨していたのは、十六歳のオクサナだったか、二十一歳の彼女だったかが心許ないが、今も大して変わりないというところが根深い状況なのだろう。
by ヤマ

'26. 9.15. 喫茶メフィストフェレス2Fシアター



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