小さな坑道と大きな選鉱所

アプローチは深い山中を進んだのち、
カスケード式の選鉱所跡の頂上から下る。
鉱石の処理にしたがって地上付近へと確認するためだ。 アプローチ


尾根近く残る遺構、ここは最初に採掘した鉱石が搬入される場所。
破砕(Crushing)工程で採掘した鉱石を粗砕・中砕・細砕し、
磨鉱に適したサイズにする。 シューター


目的は鉱石を細かくして磨鉱効率を上げ、
金銀を露出させるためだ。 破砕工程


ジョークラッシャ(顎式破砕機)を用いて固い岩石をギロチンのように挟みつぶす。
ここでは30〜50cmの塊を10cm程度まで落とす。
またコーンクラッシャ(円錐破砕機)などにより、
円錐状の破砕頭が偏心回転し、岩石を連続的に押しつぶす。
更に10cm→ 2〜3cm程度まで細かくする。 マウスon ロールジョークラッシャ


階段状の施設で鉱石はどんどん細かくなる。
磨鉱(Grinding)工程ではボールミルなどで -200〜-300メッシュまで微粉砕を行う。
金銀を完全に露出させ、シアン化液との反応面積を最大化するのだ。 マウスon ボールミル


粉化した鉱石は、分級機で粒度をそろえる。
特にスパイラル分級機は、水槽+ゆっくり回るスクリュー(螺旋羽根)を用いて
細かいものと粗いものを分類する。 石垣


また濃縮(Classification )工程では、
シックナーで適正濃度のスラリー(固体の粉と水が混ざったドロドロの流体)に調整する。
目的は撹拌溶解の効率を上げるための“濃度調整工程”である。 基礎


スラリーが必要な理由としては、粉のままでは搬送できないことが大きい。
水と混ぜることでパイプやポンプで移送可能となる。 基台


青化製錬では猛毒のシアンを使用する。
シアン化溶液のpHを高く保ち、シアンガス発生を防ぎ、
金銀の溶解効率を安定させるため石灰(CaO/Ca(OH)2)を投入する。 選鉱施設


撹拌溶解(Leaching)、リーチング工程では、
シアン化ナトリウム(またはカリウム)溶液と空気(酸素)を加え、
金がシアン化物と酸素で溶けるエルスナー反応により金銀を溶解させる。 基礎


洗浄ろ過(Washing&Filtration)工程では、
溶解後のスラリーから、金銀を含む溶液(シアン金銀液)を分離する。 選鉱施設


揚泥( Merrill−Crowe)メリル・クロー工程では、
よりシアンと結びつきやすい亜鉛粉を添加し、金銀を置換沈殿させる。
溶液中の金銀を金属として回収する最終工程である。 石垣


メリル・クロー法は、
シアン金銀液から酸素を抜き、亜鉛粉で金銀を置換沈殿させ、
フィルタープレス(濾過機)で回収する方法だ。 青化製錬


鉱石を細かい粉にして薬液と混ぜると、金が液の中に溶け出す。
溶けた金を薬で沈めて、沈んだ金をろ過器でしぼり取る。
しぼられた固まりが金銀の元になる素材になる。
この固まり(合金)が青化製錬で得られる最終産物だ。 石垣


「局下緊要(きょっか きんよう)」とは、古い公文書・武家文書などで使われる表現で、
「当局として差し迫って重要であること」という意味だ。
本鉱山では戦時中に銅鉛亜鉛の採掘に局下緊要の指令が出たそうだ。 石垣






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