5次以上の方程式
5次以上の方程式の代数的解法が存在しないのは、5次以上の交代群が非可換単純群であるからです。
ここで、代数的解法が存在しないとは、方程式の解を、係数の4則演算
(加減乗除)と冪根(√ , etc.)で表わすことができない、と言うことです。
また、n次の交代群とは、n文字の交代群とも呼ばれ、n個の文字の
偶置換の全てで構成される群のことです。
また、非可換単純群とは、非可換群である単純群のことです。
偶置換と奇置換について
置換は、複数個の互換の積で表すことができますが、この互換の個数が偶数か奇数かによって、
偶置換または奇置換と呼ばれます。
可換群と非可換群について
群を構成する任意の元をa,bとした時、積abと積baが同じなら可換群、
異なるなら非可換群と呼ばれます。
正規部分群と単純群について
単純群とは、群Gの部分群Hが、群Gの任意の元aに対して、aHa−1=H を満たすとき、
Hを正規部分群と言います。
群Gの正規部分群が単位群(単位元のみの群)と群Gの2つのみの場合、Gを単純群と言います。