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... りこ 07/12/23(日) 14:33

母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 りこ E-MAIL  - 07/11/29(木) 3:28 -

引用なし
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   はじめまして、なかのゆと申します。
ひとり暮らしの母(69歳)が11/16に卵巣がんの告知を受け、20日に入院しましたが、
その治療方法と病院の対応に苦悩しております。
知識もまだ追いついていません。

病状と治療法が告げられたのが、入院当日。
・卵巣がんの3C 粘液性の腺がんで、他への転移の可能性も考えられ、
 ランダーと5-FUの投与を行う。これを年内に2度行い、年明けに手術を行う。
とのことでした。

わたしは遠方在住で入院当日は行けず、弟や本人の妹たちがつきそいました。
5日間の投与のあと、MRIと腫瘍マーカーの検査。
結果は、マーカー値は入院前よりもあがり(CA125は283→300)、
腹水も減るどころか増えているようでした。
足もフット部分がむくんでいます。

当初は「1週間で退院」と聞いていたので、退院後の世話にと控えていた私も、
検査結果を聞く場に同席し、そのままつきそう体制になりました。
担当医との出会い頭に「先生、お腹の水をどうにかしてやってください」と言ってしまい、
母も「重くて苦しい」と訴えたため、半分ほどーー2500ccーを抜きました。
この対処もよかったのかどうなのか、よくわかりません。

そしてこの日、当初1月といっていた手術を、「予定が空いた」とのことで、12/8でと促されました。
MRI画像をみながら、小腸と卵巣が癒着している可能性があり、とにかく難しい手術、と恐怖心ばかりを煽られます。もしかしたら、stageは4かもしれない、腫瘍マーカーは、125以外にCEAが11.1 CA19-9が485.5だから、卵巣が原発ではない可能性がある、原発部位を特定したいーー

そして、11/28にPET検査を行うことになりました。
その結果次第で、「開腹しても仕方がないということならやらないことも」とも言われました。
手術の申し出については、家族で検討する、と回答し、保留にしています。

母の妹弟から「治療の考え方が不明瞭で、後手後手ではないか。転院させたほうがいい」という意見が出ています。
わたしも弟も正直、母の命を預けられる病院ではないという感触を持っていますが、
転院先の手当など人脈もなく、どういう方法がとれるのか、暗中模索の状態です。

母は少しむかつきの副作用があっただけで、腹水を抜いてもらうと本来の元気を取り戻し、食欲も旺盛、毎日お見舞いの方々と談笑する日々です。および、近所の町医者に紹介してもらったその病院をとにかく信頼するんだ、と決めており、病院のいうとおりにしたい、という気持ちを持っているようです。

母のようなケースはやはり特異なのでしょうか? 
また、このような治療の展開は例があることなのでしょうか?
母の命が刻々と削られていくようで、とても苦しい思いでおりますーー

Re(1):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 すずき  - 07/11/29(木) 10:14 -

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   ▼りこさん:
はじめまして。
お母さんの卵巣癌?は心配されますね。
CA125が283、 CA19-9が485ということから、卵巣がんかどうか
確定しかねているようですね。
でも、腹部エコーと、膣の中に発信器を入れて検査する経膣エコーとか
MRI、PET-CTでほぼ確定できるのではと思われますが。
最終的には開腹手術で直視し、細胞検査以外にはないと思います。
先ずは、卵巣がんではファーストルック(試験開腹)を腹腔鏡でして
がん細胞を採取して、奏功する抗がん剤を調べます。
抗がん剤治療をして、がん細胞を叩いてから根治手術。
卵巣、子宮等場合によってはリンパ節の切除をします。更に必要な場合は術後の化学治療をします。
手術を、「予定が空いた」とのことで、12/8でと促されました。・・・・
何のための手術なのか目的がはっきりしませんね。小腸と卵巣が癒着している可能性が
あるのなら根治手術をいきなりすることには疑問があります。
先ずは負担の少ない腹腔鏡で試験回復だと思いますよ。
なんか病院の都合主義が優先されているようで?
卵巣癌は難しい治療です。治療数の多い病院がいいようです。
hをつけて ttp://www1.atwiki.jp/cancer/pages/44.html
転院も視野に入れることが必要なような印象を受けました。

腹水は程度にもよりますが、家内の場合は抜き取ってと云ったら、
腹水の中には大事なものが含まれているから、抜けないと云われました。
ここでも良く書き込まれますが、一般的には簡単には抜かないで
自然に消滅を待つようです。
間接の話で行き違いもあるのではとも思います。先ずは納得する説明を
受けるのが大事ですね。一番落ち込んでいるのはお母さんです。
励ましてあげてください。

Re(2):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 りこ E-MAIL  - 07/11/29(木) 20:38 -

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   すずきさま

アドバイスをありがとうございました!
読ませていただき、頭のなかをずいぶん整理していただいた思いです。

やはり、抗ガン剤治療を1クール行ったあとでPETを行っていることは
とてもおかしなことですよね。
きょう、PETのあとに母を訪ねたら、だるくて横になっていました。
1時間ほどしたら復活して、もりもり食事をしていましたが。

腹水の量がとても不安をかきたてます。
担当医も自然に消滅することが望ましいとは言っていたようですが、
患者が訴えるから、という感じでの対処でした。

転院を目指して動こうと思います。
ベッドが空いているのか、いろいろ条件もあるでしょうし、
どういう方法をとればいいのか手探りですがーーご案内のサイトをみてみます。
いまの病院がどういう態度に出るのかが、とても心配ーー。

それに費やす時間が、母にどういう悪影響を及ぼすのか、
そもそも母が転院を納得するかどうかー

不安だらけで、ひとりになると体が震えるのですが、
そうですよね、いちばんつらいのは母ですよね。
弟やおじおば達と連携して、励ましてがんばります!
とにかく、望ましい治療を受けてもらいたいです!

またご相談・ご報告させていただきます。
ありがとうございました。

りこ

Re(3):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 すずき  - 07/11/29(木) 21:05 -

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   ▼りこさん:
>やはり、抗ガン剤治療を1クール行ったあとでPETを行っていることは
>とてもおかしなことですよね。
とは決めつけれませんね。CA19-9が高く、卵巣癌とは確定していないので
原発を探す努力でしょうね。
>転院を目指して動こうと思います。
先ずセカンドオピニオンをとり、病院に受け入れを要請するのですが大部分は
断られます。
ところが、成功した書き込みがここに何回かありますが、そのキーポイントは
・・・最後の切り札として、このHPでみたコメント「交通の便がよい、と言うと先生が受け入れているように思います。」を参考に「でも、こちらの方が交通の便がいいです。」と言ってみました。そうすると、あっさり「分かりました。」と言われ、OKになりました・・・

転院するには大変なエネルギーを必要としますが、後悔のない、納得する治療を
受けるには避けられないことですが、先ずは今の病院で納得する説明を受けるのが良いですね。
頑張ってください。

Re(4):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 りこ E-MAIL  - 07/11/29(木) 22:59 -

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   すずきさま

>>やはり、抗ガン剤治療を1クール行ったあとでPETを行っていることは
>>とてもおかしなことですよね。
>とは決めつけれませんね。CA19-9が高く、卵巣癌とは確定していないので
>原発を探す努力でしょうね。

あ、そうなんですね。
抗ガン剤治療を行ったあとでもアリなんですね。
病院への不信感をより高めてしまうところでしたー。

転院のテクニック、とても参考になりました!
幸い、弟が住む地域には基幹病院もあるので、
事実として使える方向で転院先を検討してみます。

人間ができていないので、明日の担当医との面談で
疑問や不安や不満がどう表出してしまうのか、とても不安ーー
でも、がんばってみます!

りこ

Re(1):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 よしのり  - 07/12/1(土) 13:18 -

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   ▼りこさん:

以前にこの掲示板で皆様にアドヴァイスを頂いたよしのりと申します。

僭越ですが、私の感じたことを幾つか申し上げます。

(1)医師の診断、アドヴァイスを元に、より良い治療法を選択する為には、患者側も勉強が欠かせません。がんに関しては、無数の情報がありますが、まずは日本で行われている標準的な治療法を理解する必要があります。日本婦人科腫瘍学会のガイダンス2007年版を手に入れることをお勧めします。(学会のHPから調べられます。)

(2)卵巣がんの治療、特に進行した粘液性線癌と明細胞腺癌の治療には、手術のタイミング、抗がん剤の選択などに関する高度の専門知識が必要だと思います。卵巣がん手術数が年に数件程度の病院ですと、過去に同じ症例を取り扱った経験がない可能性が高いです。すずき様のアドヴァイスにもあいました通り、実績の多い病院を選ぶことも重要です。

(3)一般に術後の転院は、非常に難しくなります。(術後の治療は抗がん剤の点滴が中心となり、治療が難しい割に保険点数が低く、どこの病院でも点滴だけの患者の受け入れには消極的と聞きます)また、初発の治療期間は短くて半年程、長ければ1年近くになります。この点にもご留意ください。

Re(1):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 りお E-MAIL  - 07/12/1(土) 21:52 -

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   りこさん

 はじめまして。同じく母が卵巣がんで闘病しております、りおと申します。
 大切なお母様ががんと宣告され、お母様ご本人もご家族の皆さんも衝撃を受け、どうしたらいいのか、と戸惑いを隠せないことと思います。気持ちが焦ることもとてもよく理解できます。 12月8日に手術日程が決まってしまっては、なおさら焦りが募りますね。が、ここは冷静に動くことをお勧めします。

すずきさん、よしのりさんのアドバイスは的確だと思います。粘液性腺がんと明細胞腺がんは、一般的に抗がん剤が著効すると言われている奨液性(字が違いますが、でなくてすみません)腺がんとは異なり、抗がん剤が効きにくいといわれています。そのため、ケモを行くとしてもなぜその薬剤をいくのか、しっかりとした医学的根拠(エビデンスといいます)が欲しいところです。効きにくいのは確かですが薬剤の選択、ケモの行きかた次第で効果が全然違ってくると思います。

 一つの病院で決断してしまうことは、この先不安を持ったまま進んでいってしまうことになりこれからの長丁場を医師団と患者側で手をがっちり組んで乗り越えていくことが難しくなります。なので、やはりセカンドオピニオンをとられることをお勧めしたいです。セカンドオピニオンを受ける絶好の時期、というのがありますからそれをうまく生かせたらいいですね。まずは、やはり診断を受けた直後。(あとは再発したとき。ケモの効果が望めないとき。などでしょうか)今まで受けたありとあらゆるデータをお借りして受けるといいと思います。こっそり行ってしまうと検査が一からとなりいたずらに時間がすぎてしまいます。
それと、今漠然といろいろ聞いても気持ちが焦るばかりでしたら、現在発売中の、プレジデント社の「プレジデント」、これをお読みになることをお勧めします。
私も薦められて読んでみましたが、とても勉強になりました。病院のことも載っていますが、医療コーディネーターさんが紹介する、「賢い病院の探し方、付き合い方」。これがとても参考になると思います。特に、患者が知っておくべき患者学が詳しく書き述べられていると思います。今のりこさんにはとても頼もしい本になると思います。(医師の機嫌を損ねることなく転院する方法なども載っていて、なるほど!と思いました)

そして、情報を得るために患者会に入ることもいいかも知れませんよ。お母様が気乗りしなくても、ご家族であるりこさんが入られて情報交換するだけでも、気持ちが落ち着くかも知れません。

初発時はとても大事な時期です。いろいろなことを考えて、お母様とりこさんはじめご家族の方のもっともよい方法を決断できればいいですね。

腹水に関してですが、あまり多量に抜くことはよいことではない(すずきさんのおっしゃる理論からです)が、あまりに苦痛が大きければ抜くこともあります。抜くことのリスクよりも抜かないことの苦痛(これもリスクですね)が上回っていれば支障のない程度に抜くと思われます。半分で2500とのことで総量5リットルくらいだと思われますが、卵巣がんでは5リットルくらいの腹水はよくあります。粘液性と分かったということは腹水細胞診を出されて、組織型が判明した、ということでしょうか。また、CA125よりも、CA19−9のほうが高値ということは、消化器系の腫瘍も疑われているので、PETを選択されたのだと思います。この時期PETをとって、部位の確定をすることは妥当だと思います。(あくまでも、私見ですが・・)

マーカーが上がったということですが、1クールいったところで上がったということですか?入院が20日で、5日連続投与なので、まだ幾日も経過していないのではないでしょうか?勘違いだったらごめんなさいね。今はまた状況が変っておられるでしょうか。

 今はセカンドオピニオンを聞くことが当然の権利の時代です。やはり大事なことなので、じっくりよく考えもっともよい方法を選ばれるといいですね。

ちなみに、もし、原発が卵巣ではなく、消化器系だった場合は、治療法もまったくがらりと異なってきますので、やはりしっかりと術前診断が必要だと思います。あせるときほど、闇雲に撃つのではなくじっくり相手を見極めて、狙いを定めることが大事だと思います。

頑張ってください!応援しています。

Re(2):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 りこ E-MAIL  - 07/12/21(金) 14:01 -

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   ▼すずきさん:
▼よしのりさん:
▼りおさん:

りこです、ご丁寧なアドバイスをいただきながら、たいへん失礼しておりました。掲示板は読めるのにPCの不調?で投稿できない状態が続いており、時間ばかりが経ちました。

結局母は、当初入院した病院で19日に手術を受けました。3時間の予定が1時間で終了、「ほぼ卵巣がんと思われ、卵巣と大網の一部を切除。子宮と肝臓に小さな(1cm以下の)腫瘍が見受けられる。腹膜にはない」と、術後の説明を受けました。子宮もリンパ節も切除はされていません。術前の説明でも、「可能な限りがん組織を減量するが、主目的は腹腔内検索」とされたので、それは予定どおりではありますが、詳細を知らない母が知るとショックが大きいだろうと思います。ただ、組織診の結果が出た際に、いっしょに説明を聞き、現実をいっしょに受け止めてもらおうと思っています。なんでも自分で決断し行動してきた母ですので、ここからは情報はみな共有し、よく相談しながら本人の意志に従おうと思います。腹水は5400cc!もあったそうです。

時間を戻しますと、PET検査の結果は、「卵巣と胃の前底部に軽い反応が見られるが、がんとは認められない」。その結果を持ってセカンドに走りました。セカンド先を決めるのにとても迷いましたが、けっきょく、基幹病院のがん専門病院を選びました。ここで回答まで10日間も待たされたことが、母も私たちも苦しい時間でした。その間、入院先では胃カメラ検査を受けました。入院前にも受けたのでみな不可解に思いましたが、仕方ありません。結果、「とくに問題なし」とされていました。「原発探し」」は結局、危惧に終わりました。

セカンドでは「ほぼ卵巣がんの疑いとして、可及的に手術し原発を確定後、抗がん剤治療」との回答でした。また「卵巣が腫れているので、腹膜がんの可能性は低い。3つの腫瘍マーカーが高いが、これは卵巣がんでも見られること」とされました。主治医とはずいぶん違う見方でしたが、開腹の結果、セカンドの見立てのほうが正しかったようです。セカンドの方に転院させたい気持ちも持っていましたが、「入院に1か月、手術に3か月見込まないと」と言われたうえ、母が時間とともに転院を敬遠する状況になってきていましたので、私たちの勢いも少し萎えていました。

また、セカンドでは「とにかくとれるものは全部とる」とされましたが、主治医は「現状、リンパへの転移はみられないのでとらない」という意見を丁寧に聞いていくうちに、「本人負担をなるべく軽減する」方向でいろいろな判断がなされているように感じました。主治医に任せるよりどころをとにかく探りたいという気持ちも働いていましたがーー。
前日からリンパ浮腫防止用のハイソックスを履き、術中も両脚のマッサージを行うとのことで、安心材料になりました。あ、それと、主婦の友社刊でしたか、「婦人病にかかったら行きたい病院」?というようなタイトルのムックを書店でめくったら、卵巣がんの治療実績でいまの病院が二桁の手術数と記されていました。公のデータのなかで初めて病院名を発見したので、これはずいぶん前向きな気持ちにしてくれました。

腸との癒着もなく、「抗がん剤がよく効いた可能性がある」と主治医の予想よりも腹腔内の状況はよかったようですが、やはり子宮と肝臓に残っていることが非常に重くのしかかってきます。今回のセカンドはタイミング的に無理がかかり、とにかく精神的にしんどい時間が長かったのですが、次回は治療方法が提示された段階で、再度、セカンドをとりたいと思っています。

長くなってすみません。また、通常からするときっと疑問に思われる展開の部分もあるのではと思います。わたしも得心しないままの状況判断がたくさんありましたーー。なにかお気づきの点がありましたら、また教えていただければありがたいです。

今後どのように母の闘病生活によりそっていくのか、実家近くに住居を移すべきかどうかーー大きな決断を迫られる年末年始になりそうです。

りこ

Re(3):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 よしのり  - 07/12/22(土) 0:28 -

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   ▼りこさん:

一般に腹水の原因は癌性腹膜炎が多いと聞きますが、腹膜が綺麗だったというのは、とってもよいニュースだと思います。主治医の先生のおっしゃる通り、術前の抗がん剤が効いたのだと思われます。だとすると、これからの抗がん剤治療への期待大ですね。

リンパは取らなかったのですね。進行期の卵巣がんでは、リンパ郭清を行っても予後は変わらないとする米国での臨床試験のデータがあります。リンパ郭清をせずとも、抗がん剤が効けば問題ないとする考え方です。全摘に加えて何十本もあるリンパを丁寧に取り除いた場合の手術時間は7,8時間に及ぶでしょうから、当然、体力の損耗が激しく、癒着が起こり易くなり、術後の抗がん剤が遅れ、さらには浮腫の心配があります。抗がん剤は全身を回りますから、効くなら身体のどこにがん細胞があっても全て叩けます。

お話を伺っていると、子宮をなぜ摘出しなかったのかが、不明です。これは取ってしまえば終わりですから。しかし初回手術で残存腫瘍径が1cm以下になったことで、繰り返しますが、今後の抗がん剤治療の効果が多いに期待できます。

肝臓への転移は、実質(中身)ではなく、表面のものであれば(多分そうでしょう)、3期Cです。ブツブツ程度なら抗がん剤で消えるでしょうし、単発で粘る様なら腹腔鏡手術で削り取ることも可能だと思います。

Re(4):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 りこ E-MAIL  - 07/12/22(土) 1:11 -

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   ▼よしのりさん:

ご指南、ありがとうございます!
術後、初めて救われた気持ちになりました。

主治医も抗がん剤が効いたようだと強調されているのですが、シスプラチンと5-fuを使ってるので、どちらかはわからないようです。これも細胞診後に判断が出るのでしょうか。
ちなみに、セカンドでは「なぜこの組み合わせを選択したのかわからない。カルボプラチン単体で行うほうが、投与時間も短く副作用も少ない」と言われました。でも結果オーライでよかったなと思います。

リンパ節郭清をしない理由も、この主治医では説明が不十分だったのですが、よしのりさんの解説で、より得心がいきました。ありがとうございます。

けれど、子宮をとらなかったことは、わたしも得心がいきません。だから、母に聞かれたとき、なぜとらなかったのか、しかもそこにがんがある、ということは言えませんでしたーー。勘がいいので、妙だと察してると思います。でも、いずれも術前の説明でもペーパーでも、子宮はとらないことになっていました。「根治ではなく、腹腔内検索」とのことでしたが、開腹してがんがあったのにどうして?!という気持ちが強いです。
>
>肝臓への転移は、実質(中身)ではなく、表面のものであれば(多分そうでしょう)、3期Cです。ブツブツ程度なら抗がん剤で消えるでしょうし、単発で粘る様なら腹腔鏡手術で削り取ることも可能だと思います。

そうなんですね!ホッとしましたー。術後にステージを聞くのを忘れたのですが、「これは4期だ…」と落胆していましたので、とても救われた気持ちです。肝臓ということばにも恐怖心を抱いていました。
ところで、腹腔鏡手術というのは、けっこう高い技術が必要なのでしょうか。以前、すずきさんにもご指摘をいただきましたが、通常は腹腔鏡で試験開腹のところ、主治医は「それはいまの状態ではできない」との説明だけで、状況的にむり、の意とこちらは解しました。でも、腹水がたまっている状態は、卵巣がんではよくある状態なのになぜー?と疑問が消えませんでした。もしかして、この方法を病院自体が推奨していないのか、あるいは主治医が嫌っているのか、どちらかかしらー?それともやはり原発がわからないから、だったのでしょうかー? 推測ばかりですみません。

看病の間、実家にひとりでいるので、精神的にもきつかったのですが、とても励みになりました。感謝いたします。またご報告します。

りこ

Re(5):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 よしのり  - 07/12/22(土) 12:46 -

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   ▼りこさん:

>術後、初めて救われた気持ちになりました。

私も眠れぬ夜を何度も経験してますので、お気持ちはとっても良く分かります。
私自身、すずき様や皆様、この掲示板に救われた一人です。

抗がん剤に対する感受性の検査は、ごくごく一部の大学病院で行われている様ですが、まだ普及していません。ご存知の様に、一般に卵巣がんに対する抗がん剤治療には、2剤併用が多く用いられます。日本では、組織型を問わず、卵巣がんにはTCが標準治療となっていますが、粘液性腺癌には独自のレジメン(薬の組み合わせ)を使用して効果を上げている先生がおられる様です。主治医の先生もそのお一人でしょうか。

素人が断定的に語ることは危険が伴いますが、敢えて言うなら、卵巣がんの場合、その抗がん剤が効くならば、1〜2クールで目に見えてマーカー値に変化が現れます。(勿論、急上昇をしている最中に投与を開始した場合は、マーカー値が停滞することも効果ありの一例になりますが)時々耳にすることは、経験の浅い医師や医局の方針に縛られた医師が、効果の判定を先延ばしにして、闇雲に標準治療のTCで押し切り、貴重な初期治療の機会と患者の体力を無駄にしてしまうケースです。

お母様の主治医の先生は、患者への説明は余り上手ではない様ですが(失礼)、シスプラチンと5-fuを使うところから見て、確固たるお考えをお持ちの様に感じられます。こういったタイプの先生に質問する時は、質問事項を予め手短に箇条書きして、担当の看護士さんに託しておき、その数日後に先生と面談する形にすると上手く行く気がします。(本人や親族がバラバラに何度も似た様な質問することを最も嫌う先生が多いので、聞きたいことは、出来るだけまとめて聞く)

シスプラチンとカルボプラチンの抗腫瘍効果は、同等(統計上の有意差なし)とされていますが、臨床実験の生存率曲線を比べると、素人目にはシスプラチンの方が効き目が強そうです。日本の専門医の中にもそう考える方がいます。ちなみに米国で使用されるプラチナ製剤は、伝統的にシスプラチンが標準です。「投与時間も短く副作用も少ない」ことも大切ですが、初期治療で一番大切なことは、まず何より最大限にがんをやっつけることです。シスプラチンの場合は、抗がん剤治療が外来では出来ず、入院となることも考えられますが、頑張って下さい。

腹腔鏡での試験開腹を避けた理由は、組織型を考慮して、まずは腹水をコントロールする為に、原発巣の摘出を優先させたのだと想像します。一般的には、腹腔鏡手術を行っている先生の手技は確かだと思います。先生の評判は、他の患者の家族や、仲良くなった看護士に聞くと、結構教えて貰えるものです。この辺りは学校も病院も一緒です。(笑)

以上、卵巣原発の粘液性腺癌3期Cという前提でコメントさせて頂きました。

(私の妻も卵巣がん3期Cで闘病中です。お互い頑張りましょう。)

Re(6):母が卵巣がん、覆水減らず治療進まずーー
 りこ E-MAIL  - 07/12/23(日) 14:33 -

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   ▼よしのりさん:

奥さまが3期Cでご闘病中とのこと、お見舞い申し上げます。
よしのりさんのように力強く支えてくださるご主人がいらして、奥さまもお心強いことでしょうね。

ひきかえ母は、頼りない子どもたちで不安感が大きいだろうなあと思います。事実、手術前は立ち向かう気持ちを全面に出していた母が、術後になって、不安感を募らせているようです。組織型が分かるまでは仕方がないことでしょうが、やはりメンタル面でのケアも専門家にご相談したほうがよいのかな、と少し思案しています。

主治医の治療を肯定的にとらえていただいて、とてもありがたいです。抗がん剤の選択の意図を尋ねた際、婦人科のヘッドである名誉院長(母を外来で診てくれた医師)が決めた、というような発言があったり、母のお腹のなかの状態が「あまり診たことがないケース(初めて、というニュアンスも何度か)」と言われたり、手術前の説明も、とにかく危険な場合の例示(癒着や出血等)にばかり時間が割かれたりと、説明を整理するのにこちらがもっと技術を体得しないといけない感じです。よしのりさんがおっしゃるように、あらかじめ紙で伝える、というのは必要に思いました。ことに、組織型が出た際の説明では、今回の手術についても、母がじゅうぶんに理解して納得することがもっとも大切なので、事前に質問の整理をし、主治医にわたしておこうと思います。ちなみにこの方の患者さんたちの評価は、「とにかく誠実で丁寧な先生」で、女性患者さんたちの受けはいいようですー。たしかにどういう質問をしても、語気や態度を変えることなく丁寧で、看護士さんの話からも「どういう立場や状況にも態度を変えない丁寧な先生」との評価です。治療技術についての評価はまだ聞こえてこないのですがー。

マーカー値は残念ながら、母の場合は手術直前も若干、あがった状態でした(当初予定では、2クール目の直前)。主治医は、ほぼ横ばいとみて、奏効と思えるという判断を示していましたが、少なくともひと月前から同様の高い数値でしたので、急激にあがっている状態ではありませんでしたーー。術後、TCではない薬剤になることもある、との説明も受けています。最初の抗がん剤選択の意図があまり明確に示されなかったことと、TCがとてもよく効く、ということのみアタマに入っているワタシには、やはり不安になったのですが、よしのりさんの解説で勇気づけられて、もう少し主治医の判断を素直に聞くように心がけたいと思います。

シスプラチンの解説もありがとうございます。主治医はこれまで、何度もシスプラチンを「よく効く薬」と発言していましたので、よしのりさんがおっしゃるような考え方を持つ「シスプラチン派」かもしれません。なるほど、外来では受けられない薬剤なのですね。母自身も、ひと月あまりの入院でお友だちになった先輩たちのお話から、毎月の入院加療になることは覚悟しているようです。


>腹腔鏡での試験開腹を避けた理由は、組織型を考慮して、まずは腹水をコントロールする為に、原発巣の摘出を優先させたのだと想像します。

なるほど、主治医はそういう意味で説明してくれていたのかもしれませんね。こちらの理解力の問題を痛感します…。


>(私の妻も卵巣がん3期Cで闘病中です。お互い頑張りましょう。)

ハイ、ありがとうございます! 教えていただくばかりで恐縮ですが、母が納得のいく治療が受けられるように頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。奥さまの平癒をお祈りしております。

りこ

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