04/10/20
![]() |
…北大玉山分岐から大玉山へ…7/31 |
今年も夏山シーズンの登山者の安全と快適さを願い、小国口登山道の草刈ボランティアを実施しました。
例年どおり祝瓶山コース、角楢小屋コース、大朝日岳コース、大玉山コースに分かれて実施しました。
今年は参加者の技術が上がり、予想以上の成果が出ました。
梅雨末期の豪雨
2004年の朝日連峰の梅雨明けは異常でした。
梅雨末期の豪雨が2度、3度と降り、それも半端な雨ではありませんでした。
徳網から大石橋までの道は寸断され、7月30日に私達が草刈で入山するのにも復旧作業が終わらず、私達の車が入るとゲートを掛け復旧作業をしていました。
昨年の雨にたたられた草刈を反省し、今年は7月最終週末に遅らせたのは正解でした。
例年、祝瓶山の一部は刈り残しがあり、後日初男さんが草刈に祝瓶山に再度登るのが常でしたが、今年はすべて完了。
これで朝日連峰小国口の登山道はきれい、安全、快適になりました。
参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。また、お疲れ様でした。
これから秋になったら又皆様と朝日の森に行きましょう。紅葉の中、キノコが待っています。
04/8/26
第一弾は、今年も善さんからレポートです。 写真付です。写真は善さんと小笠原さん、そして今野(まるいぬ)さんからのを掲載しました。
蛇引きの清水をベースに大朝日岳をピストンした3名の写真はまるいぬさんのHPをご覧下さい。360度のパノラマ写真が満載です。
![]() |
今回初めて草刈り作業に参加させていただきました、若手(20代前半ヒヨコ)のKIMIです。カッパ姿を余儀なくされた去年と異なり、ラッキーなことに終始、折り紙付きの快晴でした。カッパ(雨具)は様々な意味で大変なので、ありがたいことです。
毎年、血のにじむような苦労をされてこられた方々に対しては不謹慎かもしれませんが、文字通り非常に楽しかったし、嬉しかったです。というよりは、楽しませていただきました。 自分にできない仕事のほうが圧倒的に多く、いくらお互いに対等な立場で参加するのが原則とはいえ、少なからず味噌ッカス気分を始終抱いていました。それでも、山をとても大切に想っている人たちの中で、同じ仕事の1/1000でもできたことが、今回、今でも真っ先に思いつくほど一番嬉しかったことですね。
過労がもとで静養中(この歳で…屈辱です!)の身としては、寝転がっていた身体でいきなり朝日連峰へ特攻したようなもので無理はできず、悔しくも蛇引のテン場までは今回上がれませんでした。
それでも1日目は、ビール等の荷揚げのため角楢小屋から駐車場までを、1・5往復できました。(これが大切な作業であったことは、後によくわかりました)このビール隊活動中に、通野さんが小屋周りの草刈りを済ませてくださって、非常に快適になりました。
足下の安全と歩きやすさが、確実に事故を防ぐことをあらためて実感。夕食は駆けつけ一杯…の後に、メインシェフ山さんによる、身元不明・哺乳類の脂がのった焼き肉、ふっくら白身がダシと絡んでおいしいK浦産・外来ナマズの煮付け、青唐辛子とミョウガの入ったうどん、川で冷やしたトマトのスライス。夏の第三角形付き星空、尾根の向こうにあるらしい満月に近い月(明かり)、どれもが美味でした。ここまで来ればさすがに空気が綺麗なので、天の川を拝めるかと期待したのですが、月光に霞んで残念でした。
森の薫りいっぱいの夜風に吹かれながらしみじみ飲んで、明日も朝日を満喫しよう、と、酔っぱらいは仕事そっちのけのイイ気分で寝かせていただいたのでした。
2日目の目標は蛇引まで! まず炎天に誘われて大玉沢に体ごと浸かり、水の中の音を聴きました。その後ちゃんと蛇引へ登り始めましたが、休憩広場でご飯と漬け物の弁当を食べ、そのまま眠り始めてしまった人が1/2人…
3時半ごろ角楢小屋へ戻ったら、飛び入りで蛇引隊になった鈴木さんがいて、表情まで汗だくで「これから蛇引きまで焼酎を上げに…」とのことでした。
日暮れ、角楢泊まりの後発隊3人の方々が無事到着。
日没後19時、祝瓶山頂まで道刈りへ赴いた山さんとサポートの大筒さんが到着。この時ほど「自分に無線の資格があれば」と思ったことはありませんでした。無事かも知れないけど無事じゃないかもしれない、この不安は本来誰も感じてはいけないものであるはずです。
さて皆さんがそろって安心したところで美味しい夕飯! 昨晩とは別のシェフ達(リッチです?)が光速天ぷら「掻き揚げ」を振る舞ってくださいました。恒例の熱々油こぼし?で揚げ物は大団円を迎えました。火傷は無事だったのでしょうか、気に掛かっています。
そのテンションのままオカリナが奏でられる中、誰が決めたのか日本酒パックのボトルキープやら、昨晩は見えずに終わった満月が、黒い山の端から煌々と上がっていく姿に感動し騒ぎ出すやら。
もう森の匂いといい、山に満ちる生気といい…食べ物の美味しさや温かい仲間との絆や、みんなそういった「何か」を求めてここの土地に集うのだなぁと、あらためて強く感じた、山の楽しい晩でした。
3日目は、朝食後に道刈り後発隊が角楢を出発。残りのメンツで食器や小屋の整理をし、昼食のため再び大玉沢へ。
沢の出合で蛇引き隊とちょうど出会い、うどんの炊き出し準備がはじまりました。歩荷してきた物を持っていったら、せっぱ詰まり気味に「ライターは無いか?」と聞かれ、私がマイウェストポーチを探るが早いか、虫除け兼飲み会用タバコをサーチされ、飢えた蛇引隊のお二方に進呈することになりました。
うーん、お役に立てて…良かったです?? うどんごちそうさまでした! 掻き揚げ弁当と合わせてぴったり満腹でした。
下山後は、宿「ふもと」で打ち上げでした。
おかみさんにはいつもお世話になっております。お食事おいしすぎです! お世話になる度に感動すると同時に、将来嫁に行く自信が無くなります。
あふれる気力も素敵、でも体にあまり負担をかけすぎないでほしいですよー。皆さん心配してますからね。応援させていただいてます。
この打ち上げで初めてお話ができた方々には申し訳なかったのですが、限界で早めに下がらせていただきました。非常に残念だったところです。
今度機会がありましたら、よろしくお願い致します!
とまあ、楽しかった道刈りレポートです。ってダメじゃん(笑)。今度は体をもう少し鍛えて、微々たるものだったヘルプの仕事量を、もっと多くこなせるようになっていたいです。
皆様、記録的に暑い中、本当にお疲れさまでした。率いて下さった方々、ありがとうございました。また来年、お顔を拝見できることを楽しみにしています。是非またイワナ酒で乾杯したいですね。
もちろん福岡からの方もです!
では、失礼致します。
![]() |
![]() |
7/30草刈隊勢ぞろい(15名?) いざ!…大石駐車場 | 暑い!アチッチ!! 角楢小屋の前でしばしの休憩 梅雨明け直後のカンカン照り |
善さんの報告
7月30日(金)
今年も午前3時自宅出発。山形県に入っても、完全に夏空である。山さんの日程変更は大正解。民宿「ふもと」に着くと、いつもの方々を中心に、参加者が荷物の確認・分配をしていた。あいさつもそこそこに、共同装備をザックに詰めて車で出発。大石橋の駐車場近くでは、車の排気ガスにメジロアブの大群が集まってくるのを見て、さすがに驚く。あわててユリ油を塗ってから車から出たが、意外にアブは少なかった。ここで記念写真を撮って出発。メンバーが多いので、荷物は昨年より軽い。なりさんも同じだそうである。
天気は上々であるが、歩き出すと気温が高く、たちまち汗が出てくる。角楢小屋に着く頃は汗ビッショリ。休んでいると、さっそくアブが寄ってくる。次の休憩地の大玉沢ではさらにアブが多く、早々に吊り橋を渡って逃げ上がる。今年は初めて地下足袋を履いて大型ザックを背負ったが、滑る心配が無いので山靴よりはるかに楽である。
ここからはいつもの登りであるが、暑さのため1ピッチ30分が精一杯で、距離が稼げない。水を飲んでも、すぐに汗になってしまう。なんとか熊狩りで見張りに使うという稜線の平らな場所に着いてゆっくり休み、出発しようとしていたら山さん達3人が追いついてきた。山さんを見ると、あまり汗をかいていない。鍛え方の差が歴然。
蛇引の清水に着くと、小笠原さんは空身になって後続メンバーの荷担ぎに戻る。こちらも空のザックを背負い後を追う。後続の方々に合流すると、屈強な皆さんもこの日の暑さには、寝不足もあってさすがにゲンナリの様子。テン場への下り口で初男さんがマムシを採るというのでついていったが、残念ながら見つからなかった。
山さんは荷上げを終わり角楢小屋に下った。ご苦労様でした。蛇引班が揃い、テント設営後に清水で冷やしたビールで乾杯。あとは高田シェフのキノコ鍋ほかの美味い料理で、いつものように宴会。今年はテン場が乾いており快適。たちまち酔っぱらい出現。高田シェフは「梅干し・たくあん・佃煮がない」「明日の酒が足りない」と心配しているが、一向に気にする者なし。空には満点の星。夜は広いテントで、余裕を持って寝る。
![]() |
![]() |
![]() |
角楢小屋の玄関にて一休み | 蛇引きの清水の黄昏パーティ (赤いのは夕日のせいか?) |
助っ人二人 (山猿と山梟) |
7月31日(土)
高田シェフは午前4時に朝食作りで起床。続いて、大朝日登山の3人が起床、出発。草刈り班も朝食を食べさせてもらって出発。今日も好天で、北大玉の分岐に着くと、大朝日の稜線や飯豊連峰の眺めがすばらしい。雲ははるか遠くの飯豊の稜線に少し見えるだけ。
ここで初男さんとなりさんが平岩コース、春日さんと私は大玉コースに分かれ作業開始。大玉コースは日陰が無くつらいと聞いていたが、動き出してみると日干し状態。谷から風が吹いてくるので助かるが、強い日差しで腕や顔が焼けていくのがよく分かる。2リットルの水も2人で飲むとたちまち減っていく。草の量は平岩コースより多いが、ヒメサユリもはるかに多い。作業は順調に進んだが、前夜の疲れも見せない元気な春日さんも、最後の急傾斜の登りではさすがに「休もう!」で、頂上直下での少し長い休憩。
このとき、高田さんが食料と水を持ってスタスタと上ってきてくれた。この人もあまり汗をかいていない。中心メンバーはさすがにすごい。やがて頂上に着き、春日さんが作ったというテン場でありがたい昼食となる。塩を効かしたおかずで、例によって水のブッカケ飯は美味かったが、食べきれず持ち帰りとなったのは残念。
この頂上からの眺めは、祝瓶山はもちろん、蔵王・吾妻連峰も一望できて最高。惜しいことに、飯豊の方向だけ灌木が多くて見えない。ここで、祝瓶山の山さん・大筒さんと無線がつながり、たまたま祝瓶山にいた白鷹町の鈴木さんという方にお願いすることで、高田さんが心配していたアルコール補給の手配がつく。しかし、蛇引への道中は長く、一旦大石沢に下って、角楢小屋経由であの登りコースである。鈴木さんも気の毒に!
草刈りも終了し、北大玉の分岐へゆっくり登りる。分岐に着くと、ちょうど平岩班や大朝日登山のメンバーと合流。この後、すごい早さで蛇引までの下りの草刈りが進み、全員無事にテン場到着。冷たい沢の水を頭からかぶって生き返った。再び高田シェフの料理で宴会開始。暗くなった頃、鈴木さんが到着し、さっそくよく冷えたビールでの大歓迎を受ける。届いた焼酎で宴会も最高潮。その後はテントにもぐり込んで即熟睡。
![]() |
![]() |
|
昨年も刈り取ったのにぃ… | 大玉山分岐で作戦会議 |
8月1日(日)
今日も好天。昨夜は月がきれいであった。雨続きの過去2年間とはたいへんな違いである。朝食後、素早くテン場を撤収して、それぞれ下山開始。山さんが荷下ろしで角楢小屋から上がってきたが、稜線からテン場になかなか下りてこない。マムシ採りとのこと。
ご苦労をかけた鈴木さんは、山さんの持ってきたビールをザックに詰めて大朝日へ出発。我々最終グループも下山。やがて大玉沢に着くと角楢班のメンバーも揃って素麺での昼食。不思議と今日はアブがいない。アブの習性は理解不能。その後、角楢小屋経由で大石沢の駐車場到着。リフレに移動して風呂に入り、広間で休んでいたら、この日の祝瓶山の学校登山を案内したという斎藤重美さんがおられた。斎藤さんは、後刻、宴会にも合流された。
午後6時から民宿「ふもと」での反省会が始まり、にぎやかに宴会が進んだ。中山さんが釣って、3日間蛇引で焼枯らしたイワナはなかなかの味。それにしても参加者の飲む量は相変わらずすごい。まず、生ビール20リットル。その後、日本酒も一升瓶を何本も平らげたとのこと。でも、翌日は皆さんケロッとして、元気で出発していきました。
![]() |
![]() |
![]() |
||
大玉鉱泉 | 焚き火開始 | ソーメン茹でる |
期日 :平成16年7月30日〜8月1日
集合場所:小国町五味沢 農家民宿 ふもと
規約 :特になし 怪我と弁当自分持ち
参加資格:自分のことが出来る人(草刈経験の有無を問わない:同行見学でもOK)
仕事 :出来ることをする。例えば 草刈、テントキーパー(食事の当番など)、記録班(写真撮影)、話し相手、それも?という人は見学。
昨年の雨にたたられたことを反省し、海の日から二週間遅らせて7月30,31,8/1日の週末を予定しています。
今年の梅雨は陽性で、今までに各地でゲリラ的に豪雨が降っています。先日も東海地方、特に静岡市周辺で時間雨量が80mmを超える大雨が降りました。
この分では梅雨明けが早いのかもしれないと思う今日この頃であります。
梅雨明けが今年はいつになるか? 通年であれば7月20日ごろに東北地方の梅雨が明けます。
今年は台風の当たり年のようで、既に8号までが日本列島に接近してまいりました。6号は各地で甚大な被害をもたらしました。四国に上陸し、兵庫県に再上陸。そして若狭湾へ。被害のあった皆様にはお見舞い申し上げます。
梅雨明け直前になり、思わぬ台風などが接近しない限り、良い天気が期待できます。梅雨明け10日といいますが、梅雨明け直後の暑さに体がついていけない心配もありますが、山上の済んだ空気を思う存分胸に吸い込み、昨年に増して楽しい催しにしたいですね。
昨年は遠く石川県小松市から2名の参加を頂きました。今年はどのような方々とお会いできるのかも楽しみの一つです。
角楢小屋の常連でもあります京都の木原さんが今年も参加の予定です。不確定要因もあるので直前にならないと確定は出来ないとの事ですが、お会いするのが楽しみです。
このような催しに興味のある方は是非・是非ご参加ください。
草刈の経験、未経験を問いません。それぞれの参加者のできることをしていただければありがたいのです。
例えば、荷物揚げ、食事つくり、宴会係、等々。
ガイドつき登山? *初男さんや山さんと同行し、このルートの解説を聞きながらの登山。
1.祝瓶山コース
林道終点。大石小屋の辺りから刈り始める。祝瓶山の登山口からいきなりの急登。
急坂で肩掛け式草刈機の刃が顔面辺り。急勾配で度肝を抜かすこの登山道。このコース最大の難所が登山口。
尾根に取り付けば一安心。急登とゆるい登りの繰り返し。
宿泊は大石小屋か農家民宿 ふもと。駐車場に一番近いので何かと気は楽である。毎年参加を頂いている鉾田チームは、農家民宿 ふもと を定宿として いる。
1' 祝瓶山頂上コース
角楢小屋をベースに今年は頂上コースを設けました。
初日(30日)に草刈機を荷上げして、31日早朝から山に登り、祝瓶山の頂上から刈り下ります。これは祝瓶山登山も楽しめるプラス1コース。
昼ご飯は鈴出の水場で、冷たいソーメンがいいなぁ。歩く距離が短い分、楽しみの時間が多く取れます。一度経験をしてみては如何でしょうか。
時間を見つけて角楢温泉掘削も!! チャレンジ。
2.角楢小屋コース
角楢小屋をベースに祝瓶山登山口から大玉沢の吊橋まで。
朝起きて荒川で、まずイワナ釣。蛋白源採集である。ブナの木の樹下なので比較的涼しい。登山道を沢が頻繁に横切るので水の心配は無い。
イワナが釣れれば夜の宴会に花を添えることが出来る。
満天の星空の下で、野外宴会。真夏の角楢沢の冷たさが今一の感はぬぐえないが、それでもビールを冷やすには十分の水温である。
ブナ林の中に(沢の出口)デブリの残雪があるかもしれないので、あれば天然の冷蔵庫。
第2吊橋を渡ってすぐの左奥の山際の沢尻に行けば デブリ の雪がまだ採れるかも。この雪を小屋に運搬しておけば冷蔵庫。
4コース中もっともルンルン気分でやれるところ。楽しみ方は参加者でバリエーションを広げよう。
3.大玉山、大朝日岳コース
共にベースキャンプは蛇引きの清水。
初日はベースキャンプへ荷揚げが大変。2晩十分飲み食いする食材、ドリンクを揚げれば気分は最高。
まず、草刈機や燃料を北大玉山へ。荷揚げ隊がベースに戻る頃には宴会の支度は完了。
初日の荷揚げの疲れと暑さで体は相当ダメージがあるはず。その疲れを取り戻すためにも今夜はゆっくりと飲み、語らおう。
翌日は草刈本番。大玉山へ、平岩山へ。
今回は大鳥池から縦走してきて合流する人がおります。その迎えというか、大朝日岳登山というか余裕のある人は大朝日岳へ登りましょう。
夕方草刈隊がベースに戻る頃には高田シェフ他による夕餉の支度は出来ている。今夜も。
草刈隊と同行して大朝日岳に登った人達も早めにベースに戻ろう。
過去の草刈その他ボラティアの記録は(03ボランティアの報告)をクリックしてください。