03’ボランティア報告
朝日連峰を愛する会主催 03/07 見出し写真は善さん撮影
去る7月19日〜21日に例年通り朝日連峰小国口の登山道の草刈を実施しました。 今年は総勢19名。梅雨が明けずに雨模様の散々の陽気でしたが、無事に今年も草刈が出来ました。 参加してくださった方々に深くお礼を申し上げます。特に石川県から参加していただいた美女二人には頭が下がります。 今年も大朝日岳へ小国口から登られ人達が安心して歩けます。今のところハイウエーでしょう。 とりあえず、まずは草刈が終わったことを報告します。 |
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今年大活躍の善さん(後ろは大朝日岳) |
【19日】
昨年同様に自宅を出た。あいにくの雨だが、山形県に入るといくぶん小降りとはなった。民宿「ふもと」に着くと参加者ほとんどお揃いで、間もなく石川県から参加される女性お2人が、それぞれご主人の運転する車で到着。立派なご主人方である。
さて、いよいよ荷物を分けて出発。初男さん、中山さんは刈払機を担ぎ、「なり」さんは重いダンボール箱の上にザックを横積みした背負子。山さんの80リットル
ザックもかなり重そう。主力メンバーの方々はいつもどおりすごい人達である。
雨は止まず、角楢小屋に到着した時は全身ビショ濡れで、小屋に入ってストーブに火を入れていただき一息。休憩中の「今夜は小屋に泊まり明日蛇引に上がろう」という冗談には大賛成。しかし、無情にも出発の号令がかかり、角楢班の家内と分かれて歩き出す。 | ![]() |
雨の角楢小屋前で |
途中、初男さんと中山さんが大きな倒木のまわりでうれしそうに「ワカイ(ひらた け)だ、ナメコだ」と動きまわっている。たちまち袋一杯の収穫。これらはその夜の鍋の材料となったが、山さん苦心の味付けの「きのこ汁」は本当に美味かった! ぜひまた食べたい。 |
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珍しい活き活きのワカイ |
その後の蛇引への登りでは、「何で俺はこんなことしているんだろう」などと余計なことを考えているのは私1人らしく、皆さん元気である。しかし、刈払機を担いだお2人は、機械の先端が木の枝に引っかかって歩きにくそうであった。
やがて蛇引の清水へ。大筒さんも余裕で到着。間もなく全員揃ったところでテント設営。初男さんが濡れた木を使って焚き火を作るのを見学したが、さすがに手慣れたもので、あっという間に燃え上った。この手順は参考になる。そのうち雨も上がり、山さんの料理とビール・日本酒での楽しい夕食。明日は晴れてくれと願いながら寝袋に入った。
【20日】
起きると雨。降り方もなかなかものである。男衆は表情が今ひとつ。一方、山さんはといえばさっそくラーメン付きの朝食作り。出発時の様子は「なり」さんの報告のとおりです。草刈り隊は北大玉の分岐で二手に分かれる。
燃料を受け取って中山さん と私は平岩コースへ進むが、稜線は風があって濡れ ネズミの身体に寒気が走り、あわてて雨具のボタンを全部留める。以下に平岩班の 様子を簡単に述べます。 いよいよ活動開始。中山さんの刈払機の使い方はていねいで、リンドウなどを見事 に残して刈っており、とても真似できない。そこで貸していただいた鎌を持ち、改め て登山道をよく見ると、山開きの行事に参加した時には全く気付かなかったが、ヒメ サユリがたくさんあるので驚いた。ヒメサユリは丈の高い植物に覆われると枯れてし まうそうなので、何年もかけてヒメサユリが増えるように草刈りをされてきた初男さ ん達の成果であろう。このコースは開花期にはかなり期待できると思いました。そこ で、この後は枝払いとヒメサユリの株元の笹の刈り取り、加えて記録写真の撮影に専 念させてもらう。但し、去年のようにノコギリを持っていればさらに太い枝も処理で きたのにと悔やまれた。 |
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その後2時間もすると雨が止み、雲の切れ間に青空ものぞき、薄日も差してきた。天候の回復は全く期待していなかったので、どうせ一時的なものと思っていたが、やがて好天となって雨具を脱いでも暑く汗が出てくる。大朝日の稜線も全部きれいに見えてきた。一時は風邪を引きそうな状態からこの上天気となり、助かったと本当に嬉しくなった。
午後になり、長清さんと寺田さんに昼食を届けていただいた。焚き火での調理に苦 労されたとのことであるが、みかん・トマトも付いた豪華なもので、大朝日のピーク を間近に眺めながらの、稜線での気持ちの良い昼食でした。お2人ともたいへんご苦 労様。なお、この時に長清さんが「なり」さんの姿を後方の稜線上に見つけていま す。 |
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テン場に帰り着き、焚き火を囲んだ夕食は最高の盛り上がりで、ビール・日本酒はたちまちなくなり、焼酎の特大瓶が空になる頃にはトラまで現れるほどのにぎやかさでした。私も焼酎を飲み過ぎ深く反省。テントからはすでに大イビキ、遠くに雷の音がした。
【21日】
また雨。今年は梅雨明けが例年になく遅れているようだ。山さんもさすがにテントの中。初男さんは2晩とも何も被らずにごろ寝なので、「平気なんですか?」と質問したら一瞬マジな顔で「寒いよ!」の一言。こちらは寝袋使用で申しわけありません。
次はテント撤収、下山の準備。中山さんは釣りをするとのことで早々に下山。元気な方で感心する。ザックは背負うと濡れ物が多いわりに来たときより幾分軽いようだ。清掃が終わったテン場を改めて見渡すと何となく名残惜しい。来年もまた来られればいいな・・・。
復路は雨で滑りそうな道をストックを頼りに下る。登山道は角楢班がきれいに草刈り済み。大玉沢を渡った後は、雨に煙る太いブナの林の雰囲気を楽しみながら歩く。この樹林帯独特の感じは私の地元では絶対味わえない貴重なもの。
やがて到着した角楢小屋のストーブは、山さん達の煙突掃除のおかげで良く燃えて暖かい。アルコールの配給もあって、初日とはまるで違い、横になって考えるのはリフレの温泉! ビール! と楽しいことばかり。それにしても、今回も皆様には本当にお世話になりました。
なりさんのHPに「なりさんの草刈一部始終」がUPしてありますので http://www5.airnet.ne.jp/nari/ もご覧ください。
草刈り報告
今回、朝日連峰南部(小国の登山口)の草刈りに初めて参加した。
西朝日からの県境尾根の様子を知るには、やはりこの山域に詳しい方々から直に色々な事を伺いたいと言う目的もあった。また、「なんで?」と聞かれると美味く答えられないが、山小屋や登山道の整備など作業は楽しいと思う最近でもある。
20日
翌朝、雨は上がっていない。みんなカッバをテント外の張り綱にかけてありビショビショ状態。草刈りに上がる気力が薄らいでくる。
停滞の誘惑にめげず、朝食後気合いを入れてカッパを着る。稜線近くの尾根に出るまでは今日も急登だ。でも荷物が軽い分全然楽だ。体は軽いが気が重いと言う感じ。
稜線尾根付近から縦走分岐辺りでは雨も小雨となる。分岐で二組に分かれ一組は平岩山へ、もう一組は大玉山へと草刈りに分かれる。初めてなので最初は初男さんのサポート兼、作業証拠写真の撮影をしながら刈った草を登山道から払ったり、ジャマに成りそうな小枝をノコで剪定しながら進む。徐々にガスが薄くなってきて大玉山の姿が前方に広がる。大玉山手前のビークから草刈り機の交代。少しして大分要領がつかめてきた。が、下りでは足場がずり落ちそうな所もある上に、前の方に重たいものがあるので、バランスを取りながらの草刈りは以外と全身運動。最低コルから大玉山登り付近でバイケイソウが出てきた。刈り残していたら「それも刈っちゃって」との事で少しUターン。
登りの草刈りの方が体制的に楽だ。一気に山頂までと思ったらエンジン停止・ガス欠になった。「ガス欠!」と振り返ったら初男さんが、ちょっと下の草むらでギボシを採っていた。ここで一息入れる。いつの間にか蒼空も出てカッパ姿では暑い。カッパの上を脱ぐ。
やっぱり天気が良いと気持ちも弾んでくる。ガソリン入れて再び初男さんが草刈り。大玉山の山頂は、遠目で見たら開けた草原かと思っていたら、小さな草むら程度で、北東方向の展望はあるが南西は小木で良く見えない。
丁度お昼の時間だった。途中から気になって振り返って尾根上の登山道を見ていたが、昼飯お届け隊の姿が見えなかった。どうしたんだろうね?と休憩しながら行動食のパンを食い。とりあえず分岐に戻ることにする。分岐手前のピークで問い面の尾根に3人登ってくる姿を発見。
いたいた!合流したのは分岐手前の尾根だった。山さんと大筒がこちらに下りてきた。暑いのと、さっきパンを食べてしまったのでご飯が届いても食が進まない。「こんな時は水をぶっかけて流し込むんだ」との事で試してみる。テレビのコマーシャルで冷やし茶漬けを見ていて「あれ美味いのかな?」と疑問に思っていたが以外にいける事に驚く。
ちよっとだけ時間をもらってヌルマタの頭まで上がる。ここからは平岩山、大朝日が見えてきた。平岩山手前の水場付近の尾根上に人影を発見。平岩班はあそこで合流したんだなと納得。山頂でタバコ休憩するが望みの西朝日の稜線(高い部分)はガスがかかったままで姿を現してくれなかった。 下山し草刈りに追いつき、途中で草刈り交代。ここでは何本もリンドウを切ってしまった。 切ってポロッと倒れたところで気づくのもあれば、存在は分かっていて切っちゃいけない。でも近くまでは。。。。とやっていると、「あっ!!」 ついつい切ってしまう。苅分は難しい!! 結局、今日一日で蛇引き清水の分岐から上の草刈りが全部終了出来た。 |
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石川県から参加のお二人 |
雨の合間の焚き火(濡れたものがいっぱい。中央がなりさん) | |
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今回「なりさん」には一番重い荷物を背負っていただいたのでした。
背負子を持参されたのにつけ込んで、アルコール類や生物を一杯入れたダンボール箱をお願いしてしまったのでした。それにもかかわらず「これは重いので少し分けてほしい」などとは一言も言わないため、すっかりその気になってしまった。(反省)
一睡もしないで車を運転して、その上重い荷物を持たされ、散々であったことでしょう。(使いが激しい)
「なりさん」の最後のほうの文章を少し解説すると。
1晩めは雨の中「山さん」は寝る所が無く、テントとテントの間の隙間に(天幕はビニールシートが張ってある。上記の写真参照)合羽を着て寝たのでしたが、夜中に雨が降り出し、ビニール袋を顔にかぶって寝たのでした。(男5人が刺し馬になって寝れば寝れるはずだったのですが、酔っ払い達が枕を並べて討ち死。その結果山さんの寝るスペースがなくなってしまったのでした)
2晩めは一飲みした後に一寸したトラブルがあり、山さんが昨夜寝た当たりがグシャグシャに。12時近くになり寝ようとした折、親切な女性陣が「こちらで寝たら?」 という甘い一言に「ありがとうございます」と潜り込んだのでした。(天国、天国。 失礼しました)
なお、なりさん は藪尾根歩きを最近のフィールドにしているタフ男であることを追記しておきます。
五月の風が心地よい。関東地方は風薫る季節。奄美、沖縄地方は今日から入梅とか。
この冬の積雪は朝日連峰では例年以下であった。ゴールデンウィークに角楢小屋に泊まったのだが、やっとブナが芽吹きだし静かな夜に山仲間とゆっくり語り合う事が出来た。
今年も小国口の登山道整備(草刈)ボランティアを募集します。
実施時期は7月下旬の海の日。19日から21日。参加者の都合の良い日を選択してください。もちろん3日間参加者は大いに歓迎です。
昨年は角楢小屋の屋根の葺き替えと大朝日岳、祝瓶山の登山道の草刈を実施しました。
あいにく雨模様の中。特に大朝日岳コース参加者には大変ご苦労をおかけしました。蛇引きの清水のテント場は雨でぐちゃぐちゃで、角楢小屋に下山したときには泥まみれでした。ご苦労様でした。
1.期日 : 2003/7/19〜21 (3日間)
2.参加資格 : 自分で行動できる人(個人装備を持てれるだけの体力が必要です)
3.作業内容 : 草刈、荷物運搬、テントキーパー、それらをただ見学するだけの人(ガイド付登山?) :この中からやれそうなものを選択してください。
4.怪我と弁当は参加者もち(1泊1千円を負担(3食晩酌付))
5.最終日までの参加者で希望者は農家民宿 ふもと にて打ち上げ反省会を予定。
6.参加方法 : 農家民宿ふもとへTel 0238-67-2303 or Eメール(山さん) yoshio@mth.biglobe.ne.jp
7.集合解散 : 現地 山形県西置賜郡小国町五味沢(農家民宿 ふもと)
関東地方からの参加者は水戸市から車相乗りの便あり(山さんへご連絡ください)
*大まかなスケジュール
祝瓶山コース:農家民宿 ふもと 泊または角楢小屋泊で祝瓶山登山道の草刈。
大朝日岳コース:蛇引きの清水にテント泊(ベースキャンプ)しながら大玉山および大朝日岳登山道の草刈。