浜田麻里 LIVE TOUR marimania 2006 -elan 2nd stage-

at Zepp東京 on 2006.09.09


今回も浜田麻里さんのファンクラブに入っているホックンさんからチケットを手配して頂き、 2年連続のLIVE参加です。ホックンさんありがとうございました。 東京公演への参加はアルバム『Sense Of Self』の頃だから・・・もう3年も前になるんですね。 私は今回先に東京入り。一人で現地を覗きに行くと、先にグッズ販売が 行われていました。開場後は混むのが目に見えているので先にTシャツ購入。すぐに着替えました。 本当は会場着いた時点で汗でびしょ濡れになってたので手っ取り早く着替えが欲しかっただけなんですけどね。

やがて18きっぷでの移動を続けていたホックンさんも東京テレポート駅 到着。2人で会場入りしたのが開場15分くらい前。 そこから開場までの間、ホックンさんのデジカメでリバイバル白山などの 写真を見せてもらってたんですが、リハーサルが延びて開場が17:00より 遅れるとのアナウンス。中に入れたのは17:25頃でした。 我々の客席は1階のいちばん後ろ。歌ってるときの麻里さんの表情までは確認できず。 更にネットオークションを使って手に入れたチケットだったため、値段も5桁・・・。 しかしチケットが手に入っただけでも良しとしないと。

開演時刻から遅れること約10分、客席が暗くなり、前回のツアーのラスト、 『Sing Away』のアコースティックバージョンがオープニングSEとして流れてきました。 ツアータイトルにelan 2nd stageと書かれているだけあって、 前回のツアーの続きとして開催されているんですね。 それならばこの日披露される曲は 1年前に発売されたアルバム『elan』からのものになるであろうことは予想できました。 その中で1曲目に相応しい曲は・・・と考えていると、予想どおり『Soul Of Souls-Unconscious X-』! 前回は披露されませんでしたが、速いテンポでギターリフが刻まれるこの曲が オープニングなのは鉄板でしたね。麻里さんも1曲目から全身全霊のパフォーマンス&歌唱力で観客を魅了します。 2曲目はここ数年のLIVEでお馴染みの『Emergency』を披露し、最初のMC。
「皆さんとお会いできて嬉しいです!(札幌と東京の2公演だけなので)遠くから来てくれた人もいるみたいで 本当にどうもありがとう!」
との挨拶から最新アルバムのオープニングナンバー『Fly High』へ。 その後は早くもあの『Return to Myself』。LIVEではいつも終盤に披露されるので、 こんなに早く登場するのは意外でしたが、やはり20年近く歌われ続けてきた名曲だけあって、 観客全員すっかりノってました。さらに勢いを持続させたままお馴染みのドラムのリズムが聞こえてきたかと思えば、 今度は『Call My Luck』へと移ります。観客との「Love me like fire/Take me far away」の掛け合いもバッチリ! そのまま間髪入れずに『Paradox』『Wonderful Life』。この辺の選曲は ほぼベストCD的なリストになってますね。『Wonderful Life』は生で聴いたのは初めてなので 喜びもひとしおでした。

アップテンポの曲を続けて観客を熱くさせてきたこのLIVEですが、中盤に入ると 幻想的なバラードも披露してくれます。それがアルバム『elan』からの『Moonlight Shadow』と、 『Sincerely II』の『Earth Born』。直後のMCではこの『Earth Born』が出来た経緯と曲に込められた メッセージを語ってくれました。
「今から20年以上も前に、ここにいる(キーボーディストの)増田さんが初めて書き下ろしてくれた曲で、 私が歌詞を付けて仕上げました。現在この歌詞の内容はより一層現実味を帯びてしまっています。 その当時夢見た(戦争や環境破壊から脱却した)未来はここには無いかもしれません。 この世のあらゆるものの痛みや悲しみを共有できる歌を歌っていきたいと思います。」
「地球規模の愛の歌から、今度はもっと近い、恋の旅を覗いてみましょう」
と語って、次はこれも20年近く前の曲(ですよね?)、全編英語詞の『Fall in love』。 アコースティックなバラード曲でも麻里さんの、痛いくらいに感情が込められた力強いヴォーカルは 充分に堪能できます。

お次はいつもの激しいギターが炸裂するステージへと戻りまして、 『Starting Over』。これも『elan』収録曲ですが前回のツアーでは披露されなかったんですよね。 『Ilinx』の後、「このドラムのリズムはもしや・・・」と思ったとおり今度は『Blue Revolution』! 年齢を重ねながらも、LIVEで観客を圧倒するそのヴォーカルは、衰えるどころかますます威圧感を増しています。 絶対麻里さんは観客から何かを吸い取ってますよ!さてメンバー紹介を挟んで、 麻里さんは昔自分のところに飛んできた小鳥のエピソードについて語り始めました。 やがて可愛がっていたその鳥はいつの間にか自分の元を去ってしまった、 人はそんなことを繰り返しながら大人になるというストーリーに基づいて作られた曲こそ、 何を隠そう『Ever After』だったのです。LIVE本編のラストを飾るこの曲は ファンの間でも特に評判が良く、前回のツアーで披露されなかったのを悔やむ意見を何度も目にしました。 これを生で聴いたら絶対涙腺やばくなるだろうと思っていたら、何と麻里さんが歌ってる最中に 声を詰まらせてしまい、演奏が一時中断。でもファンの人たちも同じ状態だったと思います。 そのくらいの歌詞です。失われたものの大きさ、そして大切にしている人や物が簡単に自分の元を離れてしまう この世の非情さを実感しながら、LIVEは幕を閉じました。

しかしアンコールで麻里さん&バックバンドの方々は再び登場。 先程の『Ever After』演奏中の出来事についてのフォローがありました。
「シンガー人生の中で初めてのことでどうしていいかわからなかったけど、このままやめるのはプロ失格なので、また歌います」
と表明した後のアンコール1曲目は『Runaway from yesterday』。 デビュー直後の頃の曲ですから、これには昔からのファンには嬉しいハプニングだったのではないかと思います。 更にアンコール2曲目は『Heart and Soul』で、観客全員での大合唱でした。 その後麻里さんからの大本営発表。現在レコーディング中で、翌年春にはニューアルバムが出るとのことです! このLIVEを糧にしたらいったいどんな作品が出来るのだろうかと想像するだけで鳥肌モノですね。 麻里さんは「ここでメンバーにも喋ってもらおうかな」と増崎さんにマイクを向けますが増崎さんは拒否。 すると観客からは増崎コールが!嫌々ながらもマイクを受け取った増崎さんでしたが、
「まだ髪がいっぱいある頃から(観客笑)、ずっと一緒にやってます。 (杖を突いてヨボヨボになったような姿勢で)こんな状態になっても麻里ちゃんと一緒に演りたいと 思ってる人たちばっかりです(観客拍手)」
と語って麻里さんにマイクを返しました。こうして長年培ってきた絆があるからこそ、 LIVEをやる度に年齢と反比例してクオリティが上がっているのかもしれませんね。 続けて麻里さんからは
「最後に昔懐かしい曲を演るのが定番になってますが、みんな期待してると思うので。」
と前振りして『Love Trial』へ。80年代の曲となるとさすがに私は聴いたことありませんでしたが、 麻里さんの年齢を感じさせないパフォーマンスには驚愕させられっぱなしでした。 ほかの観客、初期の頃から麻里さんの曲に慣れ親しんでいる人たちにとってはこういうのは有り難い存在のようで。 隣のホックンさんを含め、かなりの弾け振りでした。 フィナーレは『elan』でもラストを飾っている『Gifted』。 私は目を閉じて聴き入ってましたが、大きなスピーカーから出る麻里さんのヴォーカルに全身の神経を集中させていると、 別の世界に入ってしまったかのような錯覚に陥ります。

本当に素晴らしいLIVEでしたが、やはり参加に協力してくださったホックンさんがいたのも大きいです。 チケットの件、公演後の行動も含め、ありがとうございました。 これからは私のような低年齢層が新たに麻里さんの曲を耳にして LIVEに足を運ぶ人が増えれば、そうやって曲の世界観を共有する人たちが増えれば嬉しいですね。 まあ、あまりファンが増えると今回のように2公演しかない場合に厄介ですけど。


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