3:30ころ小屋内騒がしくなり起床。昨夜、登山靴が見当たらず不安一杯だったが、土間で寝ている人を起こして
発見、ホッ。外に出ると、南ア連峰のシルエットの下、駒ヶ根の街の光が美しい。薄暗い中、檜尾山へ登り返す。
振り返り、モダンな避難小屋と同宿者に感謝。小屋の上に富士が浮かぶ。眼前、濁澤大峰の鋭鋒を目指す。
鞍部まで急な下り、見上げるような急な登り、シビア。昨日より雲が多いがまずまずの天気。強風は相変わらず、
雨具でしのぐ。島田娘への岩稜の長い登りも根気勝負。山腹の色づきが美しい。振り返ると通過してきた長い稜線、
ゴールは近い。島田娘を越え、しばしなだらかな歩き。高山植物保護のロープが張り渡され、様子が変わる。
眼下のロープウエイ駅から登ってくる人の行列。宝剣は、予想以上に険しく迫力のあるスケール大きな岩鋒。
背後にドーム状の高み二つ、中岳と駒ケ岳。岩稜の多い中央アルプスは、天を突く岩の宝剣をもって頂点とすべき。
高度わずか25m差で没個性の駒ケ岳が100名山になり、宝剣は300名山にも入っていない。
岩塊を縫うように進み、スリル満点。岩壁から男女の騒ぎ声。元気一杯の韓国人グループ。駒ケ岳まで一緒になる。
宝剣を抜けると、一転してなだらか、平和な光景。とりあえず人の群れる宝剣山荘へ。眼前、優美な長辺三角形は
伊那前岳。中岳〜駒ケ岳、人の行列に混じってトボトボ進む。皆軽装、楽しさ一杯、チグハグな気分。中岳と駒ケ岳、
似た山容。駒ケ岳に立つが感慨なし。さすがに三角点は大きく風格あり。ここに来て初めて北アルプスを遠望、
鋭い槍で気づき感動。韓国語の中に「槍」と聞き取れる。道標に韓国語が付記、ツアー先になっているようだ。
人の群れから離れ、木曾小屋へ下る。眼前、三ノ沢岳の威風。造形美の岩塊の下に玉ノ窪山荘、本日休業。
ここから下山コースが分岐、稜線をたどるコースに惹かれるが楽そうな福島Bコースへ。山腹を巻く水平道、
大小の岩ゴロゴロ、歩きにくいが概ね楽チン。紅葉の中を進む。岩壁の紅葉や巨岩の造形美など趣の良いコース。
5人しか会わず。ロープウエイがあると、歩かないのか。七合目避難小屋もきれい。中アは避難小屋利用がお勧め。
小屋から下山口の林道終点まで樹林帯の中、急で単調な下り。淡々と下りを急ぎ、順調に渓流に降り立つ。
バスにも間に合いそうだが携帯電話でタクシー手配。林道を下り、スキー場に出たところでタクシーと遭う。
20分で木曽福島駅へ。4,300円、バスなら200円。宿で旅情を味わい、帰途、300名山:南木曽岳に登る目論見。
携帯で調べると、明日は雨、断念。15:39発の特急に乗り、19:00過ぎ帰宅。少し物足りなさの残る夏休み。
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木曾駒ケ岳
2008年9月28日(日)晴→曇 5:05檜尾避難小屋→6:35濁沢大峰→8:00極楽平→8:50宝剣岳→10:00山頂
→10:50玉ノ窪山荘→福島Bコース→12:30七合目避難小屋→14:20登山口→15:00スキー場
高度だけが取り得の個性の乏しい100名山 きそこまがたけ 2956m 長野県大桑村