カムイエクチカウシ山
アキレス腱断裂により苦難の退却行 1979m 北海道中札内村
202398日()晴 10:30林道ゲート前→12:00七ノ沢出合→14:05八ノ沢出合A→16:50三股(テント泊)B╱9日()曇→雨 4:50三股→9:15八ノ沢出合→12:45七ノ沢出合→15:30林道ゲート前地図
昨年7,8月、北海道の300名山を目指す。中でも最難関の本山を最優先するが2度とも天候不順で断念(前回は出発後雨になり七ノ沢出合手前で引き返す)。今年こそはと毎日天気予報と札内川の水位を調べチャンスを伺う。出発直前まで登山両日好天の予報だったが出発後、台風の余波で肝心の登頂日の天気が悪化。札内川の水位が十分に下がるのを待ち先に石狩岳へ登ったのも裏目に出る。雨がひどくなる前に何とか下山できると踏んで臨む。朝6:00前、糠平館観光ホテル発。神戸出発時満タンのガソリンが切れそうで不安だったが帯広で満タンに。中札内から道道111号を快走、無事林道ゲート前着。出発時から靴はキャラバン渓流シリーズのビブラム底で通す。前回は道中水たまりが多かったが道は乾燥。前回はリュックの重さが苦だったが余り気にならない。先行者の自転車のある七ノ沢出合で軽食後、水に漬かった橋を渡り、札内川遡上開始。川幅が広く進路にとまどう。ヤマップのGPSを見ながら進路修正。河原歩きが主だが何度か川中を渡渉。水流が膝ぐらいの深い所もある。テープを頼りに進むと歩きやすい巻道に出れ、進度がはかどる。順調に八ノ沢出合着。予想より入口は広く、しばらく進みテント場着。テント2張。5張は十分に晴れそうな平坦地が点在。手前で会った人に三股にテント場がある聞き、リュックの重さも苦にならなかったので軽食後、遡上開始。しばらく巻道を進み、大石ゴロゴロの沢登りになる。暖傾斜から次第に傾斜が出てくる。4人ほど下山してくる人に会う。3人目に会ったとき、少し気を取られ、沢の深みに足を踏み入れ、浮石に足を取られ転倒、立ち上がろうとするが足に力が入らず水中に尻もちをつく。自分の身体に何か異変が起こったと感じ、軽率さを悔やむ。下山者も心配してくれ、しばらく休憩。左足が深く屈曲できないものの歩けることからテント場目指し登り続ける。どの位の時間たったか分からないが、正面に三条の滝が屏風のように展開、無事、雰囲気の良い平坦なテント場着。三条の滝は予想より離れており、右側と中間の滝の間の茂みを登るよう(写真)。不自由な左足で何とかテント設営、コーヒーだけ作り簡単な夕食を済ませる。左足首を調べるが深くは曲げれないものの動き、痛みもないことからアキレス腱は切れておらず捻挫と判断。寝付けないまま足の回復と妻子の元への帰還を祈る。2:00起床。足の具合は少しマシだがこれからの難所を登るのは無理。テントをたたみ、コーヒーで簡単な朝食後、夜明けを待って下山開始。びっこを引きなが長い長い退却行を続ける。予報どおり10:00ころから雨になる。増水が案じられたが無事札内川を渡渉、林道に戻り助かる。それからの長い林道歩きは忍の一字。荷の重さが肩にこたえる。ようやく車に着いたころは雨は本降り。車は水たまりの中。散々な中、車で逃げ出す。町まで戻り、とりあえず温泉探し。宿は取れず、道の駅なかさつないで車中泊。他にも駐車が多い。コンビニの弁当で夕食を済ませ、疲れ切って寝込む。幸い明日のフェリー予約できる。翌朝、雨は上がり、道東道で小樽へ。PAで休みながら昼過ぎ小樽着。時間つぶしに総合博物館へ行くとちょうどクラシックカー祭をやっている。休み休み見て回るが足がもたず、夕刻、フェリーターミナル着。コンビニのカツカレーで夕食。23:30発のフェリー乗船。翌9/11深夜、帰宅。翌朝通院、アキレス腱断裂で即入院手術となる。下山時、濡れるにまかせていたカメラバック内の愛用一眼レフが作動しなくなったのもショック。一句「山で病み妻子を想う夜長かな」⇒トップページ