Classic Camera

フィルムカメラ フィルム代も必要だし、デジカメで十分写真を楽しめるしと思って、あえてフィルムカメラを使おうとは思ってはいませんでした。でもネットや雑誌で紹介されている昔のカメラを見ていると、どうしても使ってみたくなりました。そして初めて買ったフィルムカメラはPENTAX SLです。それから、僕の所にやってきたフィルムカメラは、100台は優に超えたと思います。その大半は、売ってしまいましたが、気に入ったカメラを手元に置いています。撮影したり、分解してメンテナンスしたりと、今ではデジカメ以上にフィルムカメラを楽しんでいます。旅行には、必ずフィルムカメラを持っていきます。以前はデジカメの最新情報をネット等で毎日確認していたんですが、今チェックしているのはフィルムカメラばかりとなってしまいました。
集めるよりも使いたい方で、たくさんのカメラを飾っておくつもりはないので、紹介したカメラのうち、すでに手元にない物もあります。見た目はもちろん、シャッターやヘリコイドなど、操作感のいいカメラが好きです。当初は一眼レフを何台か使ったんですが、現在は、軽量コンパクトなカメラを好んで使っています。機械式カメラのメカニカルな動作が好きなので、電池がなくても動作するカメラがほとんどですが、電池がないと動かないカメラも含まれています。

そんなわけで、僕が好きなフィルムカメラをいくつか紹介します。

  • Rollei C35
  • Rollei 35S
  • KonicaUA
  • Nikomat FTN
  • PENTAX SL
  • RICOH Auto Half
  • Agfa OPTIMA 1035
  • RICOH 500GS
  • 小西六 Pearl U
  • Rollei 35 S-Xsenar
  • Rollei B35
  • Rollei 35
  • Nikon FM
  • Konica C35
  • RICOHFLEX MODEL VUS5
  • KonicaVA
  • Konica C35 E&L
  • Rollei C35
    1969年発売。僕がフィルムカメラに夢中になるきっかけになったカメラです。露出計がなく、ピントは目測。思いっきりアナログ&アバウト。デザインが気に入って買ったんですが、使ってみてとにかく楽しかったです。大きさは、最近のコンパクトデジカメと比べても遜色なし。若干厚みがありますが、ポケットに入るくらいの大きさです。レンズ付きフルサイズと考えると、超軽量コンパクト。Rollei35シリーズの多くは、絞りとシャッター速度のダイヤルが、レンズの左右に配置されていますが、このカメラは、レンズに配置されているので、とてもスッキリしたデザインに仕上がっています。レンズは「Carl Zeiss Triotar 40mm F3.5」僕の中のフィルムのイメージそのものって感じの写りです。






    Rollei 35S
    1974年発売。あまりにもRollei C35が気に入ってしまい、勢いでポチってしまったカメラです。Rolleiシリーズの大口径レンズ版です。操作した感じが一味違います。特にフィルム巻き上げレバーの感触が心地いい。大きさはRollei C35と同じですが、ズッシリした金属の重さを感じます。Rollei35シリーズ特有のレンズ左右に配置された絞りとシャッター速度のダイヤルがメカニカルな雰囲気を出しています。(Rollei 35の最初期型をその後手に入れたんですが、これのレバーの感触や金属の塊感は、さらに上でした。)露出計が内蔵されていますが、今のところ使っていません。「サニー16」でいこうと思います。レンズは「Rollei Sonnar 40mm F2.8 HFT」。とても優しい写りをするレンズだと思います。ちなみに、Rollei 35シリーズは沈胴式レンズになっています。沈胴した状態はとてもコンパクトです。でも、レンズを出すとちょっと間延びした感じに見えるかなと思われる方は、35SかC35かB35(35B)をお勧めします。鏡筒が短めなので、レンズを出した状態でもバランスが良いと思います。






    KonicaUA
    1955年発売。このシリーズはコニカI〜Vまで続きます。シリーズの中にダブルヘリコイドというギミック的な機構を持つものがありますが、これはダブルではありません。ファインダーはレンジファインダー。他メーカーも含めていくつかレンジファインダー機を使いましたが、この機種の二重像が一番はっきり見えてピント合わせがしやすかったです。レンジファインダーといえばライカですが、残念ながらライカは使ったことがないです。ヘリコイドの感触も秀逸。高級感を感じます。Rollei 35Auto Halfもそうですが、とても個性的なデザインだと思います。メカニカルなオーラ全開。機械好きの僕としては、手にしているだけで幸せになれます。ズッシリした金属の塊感。一眼レフ程ではないですが、結構重いので使うのに気合が必要。もちろん露出計はありません。シャッターは、見た目の印象とは違って、とても穏やかで品のある音です。レンズは「Hexanon 48mm F2.0」このレンズの写りは、とても気に入っています。






    Nikomat FTN
    1967年発売。The Cameraといった佇まい。かの「Nikon F」の廉価版。廉価版とはいえ、とてもしっかりとした作りや操作感に感動します。このカメラのシャッター音がとても心地いいです。僕が手にした一眼レフの中では、シャッター音ベスト3には入ります。露出計を後から取り付けたような「Nikon F フォトミック」とは違い、こちらは初めから内蔵しているのでファインダー部分がすっきりしています。買った時はモルトがボロボロ。何十年も前の機種なんだから仕方がありません。初モルト交換&カメラ分解した機種となりました。僕も毎年のように人間ドックで精密検査を申し渡されます。ちなみに僕も1967年生まれ。






    PENTAX SL
    1968年発売。僕が初めて買った機械式カメラです。M42マウント。このマウントはレンズが豊富なので、自分好みを探すのも楽しいかもしれません。スクリューマウントですが、自動絞りに対応しています。人気のPENTAX SPから露出計を省いた機種です。完全フルマニュアルを楽しめます。昔のカメラは、特に露出計辺りの故障が多いと思いますが、初めから付いてなきゃ壊れません。デザインもいいですよね。






    RICOH Auto Half
    リコーのオートハーフ。ハーフサイズカメラなので、36枚撮りフィルムなら72枚撮れます。しかもこのカメラ、ゼンマイ仕掛けで動きます。ゼンマイを巻いておけば、自動で巻き上げ&シャッターチャージをしてくれるます。セレン光電池を使った自動露出で、さらにピントは2.5m固定なので、被写体に向けてシャッターを切るだけです。まさに「オートハーフ」。自分であれこれ設定するカメラも楽しいんですが、こういうカメラもまた面白いと思います。初めて使った時、「ん?」と思ったのは、シャッターを押した瞬間、特にシャッター音は聞こえなかったような気がするんですが、シャッターボタンから指を放した瞬間、「巻き上げ&シャッターチャージ」の音がするので、ちょっと違和感がありました。実際には、小さいですがシャッター音は聞こえます。ハーフサイズなのでフルサイズと画質で勝負するカメラではないと思いますが、余程大きく引き伸ばさない限り十分と思います。細かいことは気にせず、たくさん撮ってカメラライフを楽しみましょう、っていうカメラだと思います。ハーフサイズカメラは、縦構図が多くなってしまうかな。






    Agfa OPTIMA 1035
    見た目が気に入って購入しました。目測の自動露出カメラです。ファインダー内に「1人」「2人」「山」が並んでいるので、これでだいたいのピント合わせをします。下部には距離メモリもあるので、こちらでもう少し正確なピント合わせもできますが、アバウトで楽しんだ方が楽しいと思います。このカメラのファインダーはとても大きく明るいです。ちょっと他にないファインダーだと思います。他にないといえば、巻き戻しクランクがありません。Rボタンを押し込むと、何とシャッターチャージレバーが巻き戻しに早変わりです。電池がなくてもシャッターチャージしてシャッターを切るという機構は動くようですが、自動露出になっているので電池が必要です。絞りリングはありますが、フラッシュを使うとき用で、ホットシューが空では回しても絞りは変わりません。ホットシューに小さなスイッチがあって、ホットシューカバーを入れると絞りが絞りリングに合わせて動きます。消費期限が20年近く前のフィルムをヤフオクで買って使いました。ちょっと淡い感じですが、これはこれでいいかも。






    RICOH 500GS
    二重像を合わせてピントを調節するレンジファインダー機ですが、目測で距離を合わせておけば、写ルンです的な使い方もできます。絞りをAにすれば、シャッター速度優先の自動露出にもなるし、絞りとシャッター速度を操作してマニュアル露出もできます。つまり、電池があれば自動露出で撮影できるし、なくても完全機械式を楽しめるカメラです。自動でもマニュアルでも、電池ありでもなしでも楽しめるカメラなので、昔のカメラにチャレンジしてみたい方にお勧めのカメラです。見た目もいい感じ。張り皮を赤に変えてみました。フィルムカメラを存分に楽しめるカメラだと思います。






    小西六 Pearl U
    後のコニカ、「小西六」のポケットに入る中判カメラ。個人的には、Pearlシリーズの中で、Pearl Uが一番好きです。見た目もかっこいいと思うし、操作感もなかなかいいです。蛇腹のカメラなんて相当昔のカメラだろうから、まともに使えるだろうか。なんて思いましたが、操作は、他のカメラと特に変わらないし、普通に使えました。しかも、このカメラのレンジファインダーは、とても見やすいので、ピント合わせは楽です。ただ、二重露光、三重露光多発です。それも面白いかもしれませんが。難点は120フィルムなので財布には優しくないです。はっきり言ってカメラ代よりフィルム代の方が高くつきそう。ヤフオクで買った期限切れのフィルムで撮りました。フィルムのせいなのか、適当にやった露出合わせのせいなのか、ちょっと暗くなってしまいました。蛇腹カメラや中判カメラを使ってみたい方にお勧めです。






    Rollei 35 S-Xsenar
    「S-Xsenar」付きを手に入れました。Rollei 35シリーズには、構造の違い等でいくつか種類がありますが、レンズの違いで4つの種類があります。無印またはTマークの「Tessar」、廉価版の「Triotar」、大口径タイプの「Sonnar」、そしてシュナイダー製の「Xenar」です。Xenarはちょっとレアなのはさておき、僕が手に入れた個体は操作感がとても心地よいです。ついシャッターチャージしてシャッターを押してしまいます。いずれにしてもRollei 35シリーズのカメラはどれも名機だと思います。






    Rollei B35
    B35のレンズはC35と同じ「Triotar」です。Rollei 35シリーズの廉価版として登場したカメラです。C35との違いは、B35には露出計がついています。僕はRollei 35シリーズを使うときは、露出は勘に頼って撮るので、露出計を使いません。ということはC35でもB35でも同じことなんですが、デザインの違いは大きいです。初めはすっきりしたデザインのC35が好きだったんですが、最近はB35のデザインもなかなかいいなと思うようになりました。鏡筒が長めになる無印35よりも、BやCの方が見た目のバランスが良いと思います。プラスチック部品が多く、軽量なのはいいんですが、シャッター音も若干軽めです。






    Rollei 35
    Rollei 35シリーズのオリジナル機です。レンズは「Carl Zeiss Tessar」。Rollei 35シリーズの他のレンズのものは、全部使ってみました。となると、オリジナルのTessarも使ってみたくなるというものです。買ったとき、絞り羽根が動かないジャンク品でしたが、絞りリングと絞り羽根を連動させる部品が外れていただけなので、簡単に修理できました。ついでにスローガバナーが粘っていたので洗浄し、給油しました。






    Nikon FM
    軽量コンパクトな方が好きなので、手持ちのフィルムカメラのほとんどはコンパクトカメラですが、ときどき一眼レフを使いたくなります。Nikon FMは、これぞカメラといった佇まい。ファインダーの見え方やシャッター巻き上げ・シャッターの感触等、使えばわかる作りの良さを感じます。信頼性抜群のカメラだと思います。FMシリーズはFM2、FM3へと続きますが、個人的に初号機のデザインに惹かれます。そのうちNIKON Fを使ってみたい。






    Konica C35
    結構な数のフィルムカメラを手にしてきました。その中で、コニカ(小西六)はお気に入りのメーカーの1つです。Hexanonの写りも好きです。そして、このC35は抜群にカッコいいと思います。派手さ奇抜さのようなものは全くありません。とてもスッキリしたデザインです。コンパクトフィルムカメラを絵にかいたらこんな風になるんじゃないかなといった佇まい。ピントはレンジファインダー。ピントリングを回しても鏡筒の長さは変わりません。露出はAEなので、電池が必要。フルマニュアルはちょっと・・・でもピント合わせくらいはマニュアルでやってみたいという人にはピッタリ。これは初期のC35です。ここからいろいろと派生しているので、気になる方はチェックしてみてください。旅に出たくなるカメラです。






    RICOHFLEX MODEL VUS5
    Ricohflexシリーズは、とてもお値打ちな二眼レフカメラです。シンプルな作りで、分解・清掃もしやすいです。必要最低限の構成なので見た目もスッキリしています。二眼レフ入門には持ってこいかと思います。旅行で使いましたが、巻き上げを忘れて1枚目はいきなり3重露光。この辺りは高機能モデルと比べると劣りますが、不便な部分も含めて撮影を楽しめると考えるのも良いかと思います。その後は冷静に撮影できました。ピント合わせは、とてもしやすかったです。晴天の海辺だったので、絞り16とシャッター速度1/200では、若干露出オーバー気味かな。フィルムは期限が数年過ぎた「FUJIFILM PRO160NS」です。淡いブルーな感じがいいかも。






    KonicaVA
    このデザインはあまり好きじゃないと思い、手にしてこなかったんですが、触ってみて納得の質感、操作感です。何よりもファインダーが素晴らしい。これはぜひ、多くの人に覗いてみて欲しいファインダーです。UAのファインダーもなかなかいいぞ。と思っていたんですが、これを見てしまったら、雲泥の差です。等倍ファインダーで、かつパララックスを補正してくれます。ピント合わせが本当に楽です。レンズは、僕の大好きなヘキサノン。純正フードもお薦めです。とても良いカメラだと思いますが、ちょっと重いのが難点です。






    Konica C35 E&L
    Konica C35が好きで、こちらも購入しました。「C35」はレンジファインダーで、「C35 E&L」は目測です。目測ですが、ファインダーの中で距離を確認できるので、ファインダーを覗きながら、ピント合わせができます。きっちりピントを合わせたいときは、レンジファインダーの方が良さそうですが、スナップで人物など動きのあるものにピント合わせをしたいときは、こちらの方が手早く操作ができることを実感できます。「C35」の廉価版でタイマーなし。ですがレンズはHexanon 38mm F2.8で同じ。大事なところは抜かりなし。買った時、モルトはボロボロ。さらに貼り皮が縮んでいたので、張り替えました。赤の皮&赤のストラップにしてみました。なかなか似合っていると思います。






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