2002年 3月9日 長野県 上村

 3月9日から10日にかけて、長野県上村に撮影に行って来ました。
今回の撮影の目的は、夕方の西の空に明るくなっている ”池谷・張彗星” を撮影するのと明け方に昇ってくるさそり座付近を撮影する事です。
百武彗星やヘールボップ彗星以来、肉眼で見える様な満足な明るい彗星は現れません。2つのすごい彗星を見た後なので、ちょっと贅沢な悩みです。久々に私でも撮影出来そうな彗星の登場で、ちょっと張り切っています。夕方の薄明の残る西の空なのがちょっと難しそうですが。。。

 ちょっと寝坊して、朝8時半前に家を出発して目的地の上村に向かいます。今日は天気予報では晴れそうで天気もばっちしなのでちょっとご機嫌。いつものように一般道をひた走ります。買い物を済ませ、予定より早く、2時半頃に現地に到着しました。

池谷・張彗星


 
いつもの星仲間と合流して、夕方に向けて準備を始めて星が見え出すのを待ちます。この日は、日が当たっていると暖かかったです。やがて、ぽつりぽつりと星が見え始めてきます。彗星の位置を確認したり、北極星を探したりだんだんと忙しくなってきます。まだ、明かりの残る夕空に金星・火星が見え、双眼鏡で探していると、見えました!池谷・張(チャン)彗星が。尾が上に伸びているのがはっきりと分かります。仲間に望遠鏡でも見せてもらい、もう一度双眼鏡で確認。なんだか尾が2本見えます。 空が明るいので、短めの露出時間で撮影しました。



左がその時写した写真です。思ったより、尾がはっきりと写ってくれました。形はりっぱで、これぞ彗星といった感じです。これから
が楽しみです。

 彗星が沈んでしまうと、今までのあわただしさから開放されてのんびり星見です。気の向くままに、冬の星座などを撮影したり、北天の星景を撮影したり、仲間達と雑談したりと過ごしながら星空を楽しみます。春のこの時期にしては、結構条件の良い星空です。のんびりと星空を眺めていると、時間の経つのを忘れてしまいます。ちょっと眠くなったので、ひとねむり。

 アラームの音に目を覚ますと、南東の空にはさそり座が昇り始めています。
また、撮影の準備を始めて、第2の目的のさそり座の撮影です。

珍しく気が向いたので、この夜は直焦での写真を3枚程撮りました。もちろん、星景・星野もです。

  

さそり座

さそり座の一部。
アンタレス付近の散光星雲

アンタレス付近の散光星雲です。

 上の写真の撮影が終わる頃になると、空が白み始めてきました。もう一枚星景写真を撮影して空がさらに明るくなってきました。機材には露や霜が全然付いていないので、早々と片づけ始めて、車で仮眠を取ることにしました。

 目を覚ましても、とっても良い天気。帰路に着きながら、木曽駒ヶ岳や八ヶ岳・富士山などを撮影しながら家路に着いたのでした。



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