基礎知識−2
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【体積効率とは?】

WIKIでは

 体積効率(たいせきこうりつ)とは、4ストロークエンジンにおいて燃焼済みの排気と未燃焼の吸気を交換

 する能力を表す指標で、新気体積が当該気筒の排気量に対する比率を示す。大気圧や大気温度に依存しな

 い指標である為、エンジン性能(能力)を示す指標として使用される。記号は、ηv(イータブイと発音)

 似た概念として充填効率ηc があるが、実際の吸入空気質量を示す指標である為、同じエンジンでも環境

 条件により変わり、意味が異なる。標準大気状態(1013[hPa], 20℃, 相対湿度60%)とでは、両者は同等と

 なる。               と,あります


閑話休題 でも述べていますが,4サイクルレーシングエンジンではファイヤリングηvは120〜130,

 モータリングでは80〜90になります.このファイヤリングηvを如何に上げるかということを,技術者

 は常に考えています.


・排気量が100ccなら,100ccの混合気を吸い込むのが普通と考えますが,ことはそう簡単にはい

 きません.ではどうすればいいか? そう過給です.


・別項でも述べていますが,空気には結構な質量がありますが,レーシングエンジンでは瞬間的にほぼ音速

 になります.その重い空気を,インレットバルブで止めたり流したりを繰り返していますので,吸気管の

 中では大きな圧力波が発生しています(脈動といいます).また重い空気には強い慣性力が働きますので

 それと脈動を利用して,INバルブが閉まる直前にバルブ周辺の圧力を高めれば100cc以上の混合気を

 入れることができるのです(慣性過給といいます)   それらを効率よく行うため,吸気管の長さ,容積,

 形状,バルブタイミングを,テストを繰り返しながら設計されています.


・また排気管の中でも同じ現象が起きています.脈動の正圧部分をEXバルブの閉じる瞬間に合わせることが

 できれば,オーバーラップの間に吸い出されて暖まった新気を燃焼室に押し返すので,体積効率が上がり

 ます.また霧化の促進やスワール・ダンブルの形成にも寄与するので燃焼効率も上げることになります.


・つまり体積効率には,吸排気系とバルブタイミングのファクターが密接に関連しているのです.


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