2.(5)土地に感情移入できますか?


送信者: 山田  日付: 2010/02/24 03:24 AM
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件名:  当事者意識 Season2 episode:4【土地に感情移入できますか?】


 いいもん!せっかく傑作だと思っていた小学校話に誰も反応してくれなくても!

 他で使いまわすから!


 補題四


 土地に感情移入できますか?

 X町の再開発案件という事業を手がけました。

 地上げじゃないからね。

 再開発、サ・イ・カ・イ・ハ・ツ!!


 1街区10名の地権者全ての買収に成功し、今建築が始まっています。

 デベロッパーが手がけるのではなく、仲介業者が主体的に進めるなんて、今考えると、よくやろうとしたな、と思います。

 1件は元々売り物件でした。1件はYさんが担当。1件はMさんが担当ですので、私は7件の地権者さんを担当させて頂きました。

 南西角の80代おばあちゃんは、日経新聞を毎日読んでいて、M&Aの話題なんかもできる才女です。

 ところが、はじめ、分らない振りをして話を聞いてくれなかったので1年近くかかりました。

 後の6件は、福岡在住の方も含め実質2ヶ月で基本合意を得られました。


 不思議なことがたくさん起こりました。

 私が必死で頑張ってたことは確かですが、それにしてもうまく行きすぎではないかと、嬉しさ半分、不気味さ半分でした。

 私は信心深い方ではないのですが、このときは面談が終わり、お客様が見えなくなったところで手を合わせて頭を下げていました。

 たまに電車の中でやっている変な人になっていました(やあ肩が凝るな、とかつぶやきながら)。


 その後、買主となるZ社と敵対し、案件は混沌としていきます。


 最後には笑ってしまうような、あり得ない偶然が起こり再開発は成功裏に終わります。


 私は自分の力を120%どころか、200%、300%でも出していたと思います。

 それでも説明のつかないような出来事が次々起こります。


 本気で信じている訳ではありませんが、X町のその街区には土地の神様がいて、私を操っているのでは、と考えもしました。

 そういえば、初めの契約をする際、国会図書館に3日間通って土地の履歴を調べていたとき....コピーが実質的に不可能だったので、手書きで住宅地図を写していました。

 その際、過去の住人達の歴史を感慨深く読みとることができました。

 このとき何かが取り付いたんだな、と冗談半分で考えてみたりして。


 自分には神様がついていて、この案件は絶対に成功する、と思えるなら、それがモチベーションにつながるなら、それはそれで良い考えかなと思いました。

 せっかく神様がついているのに、私の頑張りの足りなさが原因で案件ができないようなことがあっては申し訳ないので、必死で頑張りました。

 流れを止めてはいけないという意識です(こういう言い方する人、他にもいますよね)。


 こちらが土地に感情移入する話ではなく、私が土地に憑依される話になっていますが、こんな話もどうかなと思ってしてみました。


 みなさんも土地には神様がいて、自分の案件を助けてくれると思うことで、モチベーションを上げるということをしてみてはいかがですか。

 そんな意識で物件をぼうっと眺めるのも楽しいですよ。今の所有者の思いだけではなく、過去の所有者や近隣の所有者の思い、その土地の歴史に思いを馳せてみましょう。




 X町案件についてはCさんに、講義してあります。

 ついでにあり得ない偶然の起こし方についても話をしてあります。


 興味がある人はCさんに聞いて下さい(例のペーパーは差し障りがあるので見せてはいけません)。

 あと、別の街区ですが、Dさんは地主さんとの交渉に実際に立ち会っています。

 Dさんを入れて話をするのもいいと思います。



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アップロード日 2010.10.04