制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
公開
2000-08-27
改訂
2003-02-07

言葉の誤用

假名遣篇

云わざるをえない
「言はざるを得ない」
いわんや書くことにおいてやである。
「況や書くことにおいてをやである」
インタネからはめた人のデータ収集のために、いまのところ敢えて黙認してる感です。
「はじめた」「感じ」
おこかい
「御小遣(づか)ひ」
なる悲しみをもつて
現代仮名遣、歴史的仮名遣でも「大いなる」と書く。
家族ずれの客
家族連()れ。
つけて、いってらっしゃい!
「氣をつけて」
んまり
「小ぢんまり」。「小」+「ちんまり」
かた
「方附(づ)け」。方を附ける。
りつつ承諾してしまつた
「ことる」(「事割る」)
さし
「さしづめ」
頼らざるえない
「頼らざるを得ない」
ぢちやま
「擔當をぢちやま」
つく
「つくづく」。繰返し。
っぱり
「出突つ張り」→「出づつぱり」
とりあえ
「取敢へず」。「取るものもとらず、すぐに」が原意。
ひき
「引き摺(ず)る」
「基づく」
やむえず
「已むを得ず」
ゆきりの男女
「行きずり」。「道を歩いてすれ違ふ事」が原意。

勘違ひ

あなたの文章には深が足りない。
いちう弁解しておくと
「一應」。「現代かなづかい」では「いちおう」。
嫌がおうにも
否でも應でも、否應無しに
おぼえ
おぼえ
「うろおぼえ」
各キャラがそれぞれ自身を主張しながらも決して波状していないストーリー展開
「破綻(はたん)」を「はじょう」と讀んでしまつたみたいです。
こう言った破堤騒ぎが起きると、
「破綻(はたん)」を「はてい」と讀んでしまつたみたいです。
草を刈り取ってあるからこんなに流暢に走っていれるのかも知れない
筆者は多分「悠長に」と言ひたい筈。
ないたとえですみません
助動詞「よう」「仕樣(しやう)」、係助詞「も」
すべからく皆々様のおかげだと心より感謝いたします
漢文訓讀では「須」を二度讀みする。「須」は英語のought toにあたる助動詞で、あとに動詞をともなつて「何々せねばならぬ」の意をあらはす。これを「すべからく…すべし」と二度讀みした。辭書には、「すべからく」は「べし」で結ぶ、とある。或は、「……しなければならない」「……するのが良い」で結ぶのならばよろしい。この「すべからく」を「すべて」の意味で用ゐるのは誤用。
ちがかった
謎の活用形。「違つた」?
注意をすような企画なりコンテンツなりを用意しないと
「促(うなが)す」を「そくす」と讀んでしまつたやうです。
ドーベンウルフの電流をずっとくらっても永遠としゃべりつづけて自爆したマシュマー
「延々と」
ドジをする
「ドジ」は「踏む」もの。
更に別の名をつてゐるのかも知れませんね
「名を騙る」
不陰気
もちろん「雰圍氣」の誤り。
まこと密かに囁かれていた新企画
「まことしやか」と「窃か」の混淆。
マンをして、今後は多方面に進出するそうです。
「滿を持して」
胸先三寸
「舌先三寸」と「胸先」の混淆。「胸算用」「胸積り」等が混じつてゐる。
無理らぬ
「無理ならぬ」。「無理」は形容詞ではない。
やたら、持ち家だと、風や、雨が心配です。
「あたら」?
なく
「已む無く」

舊假名もどき

ありがた
ありがたく→ありがたう
、あんた
をひをひ
おいおい
面白
形容詞の活用語尾「い」
悲し
形容詞の活用語尾「い」
来て下さ
「來て下さい(まし)」
ござます
ござります→ございます
形容詞の活用語尾「い」
さう云ふ事もあるくら
「くらゐ」
うぞ
副詞「どう」+助詞「ぞ」
縦を横にしうと
「しようと」。助動詞「う」「よう」
とり
「とりわけ」
形容詞の活用語尾「い」
何とかの一つ覺
覺ゆ→覺える
反抗心みたなモノ
「みたい」
本来ならばなかつたはのつけいる隙
「はず」。漢字では「筈」。
唯萌
萌ゆ→萌える
世の中にはあと1人くらいはいるだろ
例によつて根據なしに「う」を「ふ」に置換へる間違ひ。「あらむ」→「あらう」なので、ここは「だらう」が正解。
形容詞の活用語尾「い」
らっしゃい
入らつしやい→いらつしやい

敬語篇

〜させていただきます
自分を卑め過ぎぬやうに。「いたします」「します」で充分。
〜していただけますか
相手を輕んずべからず。「して下さいますか」「して下さいませんでせうか」

漢字篇

悪魔で私見なのだが
「飽くまで」
番号
暗證番号。パスワード。
以外とよくある
「意外と」
依然の話ですが
「以前」
未だに××なのは脅威である。
「驚異」。驚くべき事。
押して戴ければ踊りします
「小躍り」
き入れどき
「書き入れ時」
崖くずれの
「痕」「跡」
へたれ男どもが口をつぐむ中、完全と立ち上がった硬骨の女性記者の告発記事。
「敢然と」
段落アンカーについてケンケンガクガク書かれていましたが
「侃々諤々(かんかんがくがく)」と「喧々囂々(けんけんごうごう)」の混淆。
ごくさいしょく(極彩色)
「ごくさいしき」と讀む。
何でこのにおよんで小夜子の夢なんかを……
「この期に及んで」。出典『若草野球部狂想曲2』口繪。最近、電撃文庫に誤字・誤植が目立つ。
弱冠重い
「若干」
現代、週新潮、週文春
「週刊誌」
授受つなぎ
「數珠繋ぎ」
叙勲の栄誉に預かる
「與る」
時の間接が外れた
「關節」
ところで日米開戦をさけようと米国で帆走し努力した日本人がいたというお話があります。
「奔走」が正解だが、原因は多分誤變換。
夏の
「暑さ」。「暑さ寒さも彼岸まで」のやうに、「寒さ」に對する時は「暑さ」
念爲
「爲念」。返り點が附く。
『magnolia』を篠原美也子の作品と言うのは御幣がある。
「語弊」
余談を許さない
「豫斷」。前もつて判斷する事。