シリーズ日本人の手習い『旧字旧かな入門』

• 西紀2001年3月5日初版第1刷
• 府川充男/小池和夫著
• 柏書房

内容紹介

• 印刷業界から見た國語國字問題の概説。漢字と假名の遣ひ方を印刷と云ふ觀點から檢討したもの。出版關係者・印刷業界關係者向けの書籍であり、一般向けのものとは言ひ難い。
• 内容は多くが情報の羅列。「勉強のため」それなりに役立つデータだが、別に眺めてゐて面白いやうなものではない。PC用のデータを公開していただけるとありがたい。
• 現在の日本語表記について積極的に批判を試みる、といつた類の本ではない。「旧字旧かな」と言ひ、正字正かなを「過去の表記」と看做してゐる。過去の日本語表記である「旧字旧かな」を現代人の立場で扱ふ、と云ふ「客觀的な立場」をとつてゐる。二人の著者は、現行の表記を「正しい」と看做してをり、國字改革に反對する立場の人間から見れば「信用ならない人物」である爲、本書も正字正かなの考へ方を知る爲の參考書としては全く推奬できない。