制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
改訂
2001-10-19

『新しい国語の表記・新しい国語表記ハンドブック』

以下の2册の資料は、別の出版社から出版された別の書籍だが、同一の趣旨に基いたものであり、記述の形式もほぼ同一なので、まとめて紹介する。

「新しい〜」式の「国語の表記」に關する本は各社から出版されてゐる。ここに紹介したのが全てではない。

『新しい国語の表記』

目次

藤堂明保による「推薦のことば」より

このたび「常用漢字」一九四五字が告示された。ふつうの文章は、この枠の外へはみ出さないよう、心して書かれるのが望ましい。

この藤堂明保氏の「推薦のことば」に、この枠の外へはみ出さないよう、心して書かれるのが望ましい、とある事から、「常用漢字」には依然、制限的な性格が強く殘つてゐる事實がわかる。

「当用漢字の制限的性格は、常用漢字になつて目安に變つた」と屡々言はれる。しかし、寧ろ、「当用漢字」の國家權力に基いた強制的な「制限」が、「常用漢字」では心理的或は「常識」による「制限」になつたと見るべきである。

從來は權力によらなければ「漢字制限」は實現出來なかつたが、もはや日本國民はすすんで漢字の使用を自ら制限するやうになつたので、權力の介入は不要となつた、と云ふ「漢字制限」の既成事實化が「常用漢字」で行はれた、と言つてよい。


『新しい国語表記ハンドブック』

目次