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春折り紙  蕗の薹  水遊び珍味入れ  拭き漆皿(佐竹康宏作)

 蕗の薹をみつけると、あぁ春が来たんだなとうれしくなります。丸っこくつぼんだ姿はいとけなく愛らしい。
これから 山里にもイチリンソウ、雪割り草と花が咲いて楽しい季節のはじまりです。今朝の鳥の声も随分にぎやかでした。自然はたしかな歩みを春へとすすめていますね。それなのに人間の世界はなにかと物騒でさびしくなります。(おるか)

戦近きや蕗の薹二つ生(あ)れ  おるか

 この四角いものは、市販の春巻きの皮を使って作りました。名付けて春巻きならぬ「春折り紙」。中にチーズ、これまた市販のとけるタイプのスライス・チーズを写真のように折り畳んだだけ、そして今週の食材「蕗の薹」を刻んで忍ばせてあります。油を使わないでフライパンで焼きます。油で揚げるのではないので、焦げ過ぎないように弱火でゆっくりと焼きます。皮は二枚づつ使い、どちら側も同じだけ重なるようにしました。

 さて、どんな味かというと、皮はパリパリ、チーズがとろーり、一口噛むと蕗の薹の香りが口いっぱいに広がります。油を使わないのでさっぱりでもあります。他に忍ばせるものとして、紫蘇の葉、海苔、いろんなハーブ・・・。温かみのある木の器を使いました。(オットセイ)

2003・2・1

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