俳句と、やきものと、季節の話題のサイトです。花や鳥のこと、染付、色絵、赤絵の四季折々の器のことなど、ごゆっくりどうぞ。「うつわ歳時記」は、2001年4月1日に開始しました。「今月の表紙」は毎月第一月曜日に、「工房より」は毎月曜日に更新します。 石川県加賀市 橋本薫(おるか)、橋本俊和(オットセイ)

うつわ歳時記

 この辺りは、雪もなく、穏やかなお正月を迎えています。この一年がこうして平和に過ぎてゆくことを願わずにはいられません。世界中の多くの人が休日になってる御元日は、やはりめでたいものですね。

 お正月のお菓子に祥瑞をつかってみました。祥瑞というのは中国、明代の焼き物で、おおよそ1628年くらいからしばらくの間、に作られた、様々なおめでたい紋様を描きこんだ染付の焼き物です。日本のお茶人に好まれて、たくさん伝来しています。日本からの注文でつくられたものもあるそうです。

 そんな祥瑞、明時代末の時代精神なんでしょうか、しっかり描きこんではあるけれど自由奔放で磊落なおもむきがあります。そういうところが良いんですよね。機械みたいにきっちり描いても退屈なだけですもの。。

 と、いうわけで、手前の祥瑞沓形茶碗のお茶銘は、この日のためにとっておいた「栄の白」です。中央の酉形向付には花びら餅。その下に隠れていますが、雛がいるんですよ。祥瑞捻子型菓子鉢に加賀のお正月に欠かせない福梅。その後ろに隠れてしまっていますが、祥瑞砂金袋水指の胴には鳥が描かれているんです。

 赤絵の砧形徳利は独楽紋様です。お正月っぽいかと思って。紅梅のお湯呑みが初春の気分を盛り上げてくれます。日が射してきました。鶏の箸置きもお日様の方に向いています。

 右上の小箱のなかにあるのは、辻占です。私の今年の運勢は「商売繁盛」ですって。商売ほど理解不能なことないんですけど。でも良いことですよね。うれしいな。

 それでは、最後になりましたがご覧になってくださる皆様のこの一年のご多幸をお祈りしつつ、お茶をいただこうとおもいます。今年もよろしくお願い申し上げます。

 

     初夢の消えたあたりに鳥の声    おるか 

2017年1月2日