蘇州日帰りの旅

 蘇州は、上海から西へ約100キロのところにあり、運河や庭園、有名な漢詩に歌われた寺の鐘など、歴史的にも知名度が高い。今回は中国の国鉄に乗って、蘇州への日帰り旅をしてきた。

上海駅

shanghai station 旅の起点は上海駅である。非常にきれいで近代的な外観である。まずは切符の購入だが、窓口でなければ買えないのと、席がすべて指定なので、空いてなければ買えないということもあり、非常に苦労した。駅前に窓口があるが、筆談でもなかなか要領を得ず※、断念。すぐ近くの龍門賓館というホテル内に外国人用の切符売場があり、ここで英語でやり取りして10時発の軟座(1等)の切符を購入できた。切符代は1人24元と驚くほどの安さであった。

※朝9時前に行ったのに、11時45分発しかないと言われたの(たぶん硬座)と、帰りの切符はないと言われ、帰ってこれないのかと思った(ここでは買えないの意味だとあとでわかった)。

 駅の待合室もすでにいっぱいの人、切符がないと駅構内に入れないはずなのに、物乞いの子供たちが歌を歌いながらお金をせがんでいたりと、変な感じであった。列車は2階建てで、予想したよりきれいだった。座席番号が窓の上に書いてあるのだが、これまたわかりにくく、席をどいてもらうのもこれまた一苦労だった。

列車は途中2駅くらい停車して蘇州へ向かった。道中一面の菜の花畑もあり、まるでオランダのようだった。

蘇州駅

suzhou station 約1時間半ほどで蘇州駅に到着した。駅には改札口はあるが、切符は回収されなかった。駅前には列車の切符の「ダフ屋」観光タクシーの客引きがいたが、まずは帰りの切符を買いに窓口へむかった。こちらはもちろん英語は通じない。列車の時間や枚数を書いた紙を見せたが、単にその列車の席がない、のそっけない返事だけ。しつこくそれ以降の列車はないのかと紙に書いたら、19時過ぎのがあると言われたので、それを購入した。帰りの切符は硬座なので15元とこれまた安い。

 切符を買うときに、売場の場所や時間を教えてくれる親切なおじさんがいたが、買い終わると案の定「客引き」だった。こっちからは特に何も聞いたりしていないので、自分たちで回るから、といってしぶとく断った。その後もしぶとくついて来て、値下げを提案してきたが、自由にのんびりしたかったので断り続けてなんとかまくことができた。

北寺塔

bei-su tower 蘇州駅から歩いて15分くらいのところにあるが、駅からも見える、高い塔である。7階まで登ることができ、蘇州の町並みを遠くまで見渡すことができる。きれいな池のある庭園ものんびりできていい。ゴミ箱がかわいい。suzhou town

 お昼ご飯は十全街沿いの餃子の店に入り、点心(カニ餃子やエビ餃子)やチャーハンなど、3人で腹いっぱい食べて、味もおいしくて、3人で50元足らずで済んだのにはあらためてびっくり!!
一人250円程度で済んだというわけである。やはり物価は安い!

運河と楓橋

suzhou canal 蘇州の中でも特に有名なのが、運河と楓橋である。蘇州は太湖や運河など豊かな水脈をいかし、古くから物産の集散地としてその名が知られていた。孫子、白居易、顔真卿、蘇東坡など中国史上名だたる人物がこの地を舞台に活躍してきた。

寒山寺

bell tower in hang shang temple この寺にある鐘の音が唐詩選の「楓橋夜泊」で読まれたことで有名で、中国よりもむしろ日本で有名になっているとのこと。この寺のいたるところに日本からの記念植樹碑が立っている。ここの鐘楼に入るのは別料金。

寒山寺の向かいには本当の「お茶」の喫茶店がある。ジャスミン茶などを楽しむことができた。お茶は、コップに葉っぱを入れて、お湯をそのまま足してでてくるので、葉っぱを飲まないようにして飲まないといけない…

帰りは列車に乗るまで時間があったので、蘇州の市街地のチェーン?の食堂に入ったが、軽食とはいえ、3人で25元くらい。もう激安!!!

shanghai station (night) 帰りの列車は、硬座だったが、まったくの板張りでなく、軽いクッションがついてたので痛くはなかった。行きと違い、帰りはふつうの中国人ばかりで満席で、にぎやかな帰路となり、夜9時頃上海駅に無事戻ってこれた。夜の上海駅はライトアップされていてきれい。
 それにしても、中国の方々はすごく大きな声で、ひっきりなしに話しているのでよくもまぁそんなに元気でたくさん話すネタがあるなぁとびっくりした。


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