北欧の旅 オスロ(ノルウェー)
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ノルウェー王宮(奥)とカールヨハンス通り |
ノルウェーの首都「オスロ」は、この日(8月25日)の夕方ノルウェー皇太子の結婚式が行われるとあって、市内中心部にある「王宮」とそこへつながる「カールヨハンス通り」はパレードのためクルマが通行止めになっていて、両側はノルウェーの国旗が並び、歩行者天国のようになっていた。王宮の入口には衛兵が守っていたが、もうあと数時間でここを皇太子が通るというのに自由に通ることができるというのは実はすごいことなんじゃないかなぁ。この日の夕方に次の地デンマークへ出発だったため、パレードそのものは見ることができなかったのが残念.....ちなみにお妃は未婚の母で4歳の男の子がいるそうで、皇太子とはパーティで知合ったとのこと。ノルウェーでは同棲が当たり前で未婚の母になっても、社会手当が手厚いため経済的にも困らないようだ。
国立美術館で「叫ぶ!?」
オスロの王宮に程近い「国立美術館」は、国内外の絵画・彫刻を幅広く揃えていた。なかでも、世界的に有名な「ムンク」の最もよい作品があることでも有名である。しかも入場料が無料で、写真撮影も可とのこと。
ムンクは幼いころ母親と姉を結核で亡くしており、小さいころから不安や孤独を感じながら育ってきた。妹やムンク自身も心が病み、精神病院に入院して療養しながら画家活動をしてきたという。療養後の作品は明るいタッチで描かれているものも多く、前向きな心の変化がみてとれる。
最も有名な彼の作品である「叫び」を目の前にした(右から2番目)。思ったよりもキャンバスは小さかった。この作品は、真っ赤な夕焼けを見ているときに突如襲ってきた不安感をモチーフにしているそうで、幻聴が聞こえてきて、耳をふさいでいるムンク自身の心の叫びの様子が描かれている。その隣にはこれも有名な「マドンナ」や「思春期」など、ムンクの傑作が一角に集中して展示されていた。
人生の縮図「フログネル公園」
オスロ中心地から北西の小高い丘の上にある「フログネル公園」は、彫刻家「グスタフ・ヴィーゲラン」が晩年を捧げて完成させた公園であり、212もの彫刻が全体に配置されている。左の写真の中央の塔はあらゆる年齢の男女121人が複雑に絡まっており、テーマは見た人が考えるということで題はつけられていない。この塔は完成までに13年の年月を要したということだ。この公園には、人生の縮図ともいうべき誕生から死まで、喜怒哀楽を多く含んだ彫刻がたくさんある。