2002年7月17日〜19日:ブリュッセル食いだおれ(ベルギー)


(7月17日、夕方)
アントワープから電車で1時間弱でブリュッセル中央駅に着く。ここからさらにメトロで数駅行ったところに今回のホテルがある。メトロの駅から地上に出ると目の前にEU本部がそびえている。ヨーロッパの中心、を実感する。オランダと違い、ブリュッセルは坂が多い。駅からホテルまではずっと登り坂になっており、スーツケースを転がしながらも坂を登っていくのは少々つらいものがある。途中で道に迷ってると思われてか、親切に教えてくれた夫妻に出会い、好印象でブリュッセル滞在はスタートした。この日の夜遅くに、私たちの友人たちが東京から合流することになっている。

荷物を置いて一休みしたあと、合流まで時間があるので再びメトロでブリュッセル中心街へと向かう。夜8時を過ぎてもまだ十分明るく、心配もない。今度は中央駅のひとつ先の駅まで行ってみる。ここには「モネ劇場」があるのだが、次の公演が9月末と「夏休み」モードになっていてここではカンゲキできず。
しばらくメトロの上の通りを中央駅方面へ歩いていると、細い路地の両側100メートルくらいの間にテラスのあるレストランがひしめきあってるエリアを発見した(ここでは「グルメ通り」と呼ぶ)。場所は「ギャラリー・サンテュベール」と呼ばれるアーケードの途中から伸びる道沿いである。ちょうど夕食をと考えていたので、通りを端から端まで歩いて見たが、逆に多すぎて選べなくなる。店側も「コンニチワ」とか日本語のあいさつで声をかけたりして、競争の激しさを実感する。結局、パエリアに惹かれて、しかもイタリア人従業員の店に入る(といってもテラスなので入ってないんだけど)ことに。こと食べ物に関してはイタリアンに縁があるようだ。パエリアとベルギーの名物料理ムール貝のワイン蒸しをオーダーしたが、どちらも量がハンパじゃない。少なめにといったパエリア一皿を二人で食べるのが精一杯で、合流した友人たちへのつまみとして、食べきれなかったムール貝蒸しは包んでもらった。ここのイタリア人従業員もサービス精神旺盛で、持っていったカメラで記念写真を撮ってくれたり、店長と思しき人に至っては「勘定」の日本語を勉強したかったらしくカンジョーを連発してた。ちなみにここで覚えたフランス語でお勘定は「ラディスィオン・スィル・ヴ・プレ」


(7月18日)

友人たち4人とホテルで無事合流した。この日はブリュッセル市内散策。まずはホテルのそばにある「サンカンテネール公園」を散歩する。ここでは衛兵?と思われる集団が護衛のため?に周っていたり、音楽隊の練習があったり、敷地内に「軍事博物館」があるせいか、軍の迷彩服を着た人たちが作業をしていたりと、ちょっと場違い?と思いつつも、犬を散歩させたりしている人もいたし、都会の中のオアシスを実感する。また公園内には凱旋門もある。

散歩ののち、メトロでブリュッセル中央駅まで向かう。ここでは駅係員から1日券(3.6ユーロ)を購入する。中央駅から市内中心部にある「グランプラス」方面へ歩いていく。ブリュッセルはレースの織物が有名で、みやげ屋では数ユーロくらいの安いもの(機械編み)から、果ては10万円くらいの高いもの(手編み)までウインドーに飾られていた。結局かみさんは安い数ユーロの小物を買った。途中で昨日行ったアーケードとグルメ通りにちょっと寄り道もできた。

グランプラス」は市庁舎前の石畳の広場に、周囲を中世の「王宮」と「ギルドハウス」とが取り囲んで、市庁舎も外見は非常に豪華で、まるで中世の街にいる気分を味わうことができる。

   

グランプラスから市庁舎の左脇の路地を歩いて5分くらい(実際はみやげ屋があるので30分以上)のところに、ブリュッセル名物小便小僧がある。人がいっぱいいるのが目印といった感じの、ちょっとした路地の一角にあり、写真で想像したのより非常に小さい(身長30センチくらい)でちょっと拍子抜けは否めないが、観光客でその一角はごった返している。
昼食後、中央駅方面から王宮(国賓館)へと向かう。残念ながらこの日は入場はできなかった。ちょうど要人のクルマが正面から入ろうとしていて、石畳の道路でバイクの警官が道の真ん中でいきなり手を上げて一般車両を停止させたり(捕まえようとしてるのかと思った)、衛兵が監視のための邸内を巡回している様子などを外から見ることができた。
王宮周辺を見た後、ここへ来る途中で見かけた楽器博物館へ入った。この博物館はオーディオガイドのヘッドホンでその楽器の出す音を聞くことができる。楽器の音なら言葉の違いもないし、オプションではないので遠慮なく借りて音色を楽しむことができた。

夕食はホテルの近くのフランス料理のレストランへ。コースメニューは20ユーロと25ユーロの2種類で4種類のメインディッシュから選べた。店のオーナーと思しき人はやさしい初老の男性で、質と量も十分でこれでこの値段だから非常にリーズナブルだし、楽しいひと時を過ごした。ここでのメニューはフランス語だけで、読むのにみんな苦心した(;;)
#ここで覚えたフランス語「ドラード」のこと。


翌日(7月19日)、この日はデュッセルドルフへ向けて移動の日となる。ホテルチェックアウト後、ブリュッセル中央駅のクロークサービスに荷物を預けて(2.5ユーロ/1個)切符を購入する。窓口は相変わらず混んでいて、いくつか前の乗客が窓口でもめててなかなか列が進まない。やっと順番になった。乗る列車は、14:56発ケルン中央駅行きインターシティーで、そこで乗り換える。2等で32.8ユーロだった。

出発まで時間があるので、午前中マンガ博物館へと向かった。ベルギーは世界的に有名なマンガ「タンタン」の生まれ故郷である。タンタンを初め、ベルギーで出版された昔のマンガのページなどが展示されている。ちょっと古いアニメーション制作の機材の展示や作られたアニメの一部を見ることもできる。ミュージアムショップではタンタンのマンガやTシャツなどのキャラクターグッズのほか、ドラゴンボールなどの現地語翻訳版なども売られていた。
昼食はグランプラス近くのテラスのあるカフェへ。東京にいる友人たちとあらかじめ時間を決めて電話する旨約束していたので、昼食を取りながら携帯電話で互いの状況を報告しあった。携帯があると、遠い異国にいることを忘れてしまいそうだ。

昼食後は中央駅へ戻り、目的の電車を待つ。列車は始発ではないので、すでに座席の多くが埋まっていて先頭車両の方でかろうじて全員座れるだけの席を確保できた。ここからケルン中央駅まで約3時間、ケルンからデュッセルドルフまでは20分かかる。

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