2002年7月17日: 「アントワープ」ぶらリ途中下車の旅
この日はオランダを離れ、ベルギーの首都ブリュッセルへ向かう。ブリュッセルまでは鉄道で約3時間かかるが、途中にベルギー第2の都市「アントワープ」があり、途中下車して数時間の散策をすることにした。ブリュッセル行きの列車は1時間に1本あり、この地域の鉄道での移動のしやすさを実感する。車両はオランダ国鉄の黄色地に、ベルギー国鉄の赤茶色のラインの入った共同車両(?)のようなものだった。1時間くらいで駅名を示す標識が変わり、ベルギーに入ったことを認識した。パスポートのチェックなどないし、実にあっけない国境越えである。この日の列車はアントワープ中央駅には行かず(分岐している)、最寄り駅(Antwerpen-Berchem)から乗り換える(一駅分)ことになった。
11時40分頃「アントワープ中央駅」に到着。この駅は駅舎そのものが教会の聖堂をイメージしたような装飾がされていて、「鉄の聖堂」として有名らしい。ちょうど駅構内と駅前広場は改装(?)工事中でネットが張られていたのが残念だったが、その豪華さは健在である。スーツケースは駅構内のクロークサービスに預けて(2.5ユーロ/1個)、小さなカバンひとつで街の散策に出かけた。
目的地はアントワープの大聖堂(後述)で中央駅から西へ1キロくらいなので歩いていくことにした。ちょうど昼時だったので通りにテラス席のあるイタリア料理の店に入った。パスタ系の軽めの食事のつもりだが、やはり単品でも量は多めだ。店員はイタリア人で、ところどころにイタリア語を交えてのオーダーとちょっとしたやり取り(トイレはどこ?、など)になった。
大聖堂までの道は、メトロの走る通りをひたすらまっすぐ行くだけなので、比較的簡単だった。道すがら、両替のために銀行に立ち寄った。銀行も歴史あるホールのような造りである。前の利用者がちょうど犬(盲導犬ではなさそう)を連れて来ていたのだが、吠えたりせず、じっと座っておとなしく待っているし、銀行側もそれをふつうのこととしているところが日本では考えられないことである。
アントワープは「フランダースの犬」の舞台となった街として有名である。ヨーロッパに行けば、教会の塔はどこからでも見える街のランドマークであるが、この「ノートルダム大聖堂」の塔も立派なものである。ネロ少年がずっと見たがっていたノートルダム大聖堂のルーベンスの絵画が飾られていた。また、壁に取り付けられたパイプオルガンも豪華だ。
聖堂の前ではバイオリン演奏やパントマイマーが思い々にパフォーマンスを披露している。その中で全身を茶色にして頭に葉をつけた「木」の格好をしたパントマイマーがいた。じっと動かずにいて、お金をあげるとポーズを変えたりするのだが、子供がお金を入れるとキャンディーをあげ、大人がお金を入れると「O2」と書かれた紙を差し出している。私もちょっとしたコインを入れるとからだ全体に巻きついて(!?)きた。かみさんに写真に撮ってもらったが、周囲に笑いも取れたことだし、まずまずかな(^^;
大聖堂のすぐ裏手には「市庁舎」とマルクト広場がある。市庁舎は各国の国旗で派手に飾られているし、広場を囲む建物も歴史がありそうで、屋根の先端には金色の像があったりと中世の商業の中心であったことが見てとれる。
![]() |
![]() |
市庁舎 | 広場を囲む建物(屋根に注目) |
マルクト広場にあるインフォメーションで、駅のすぐ近くに動物園があることがわかり、駅方面へ戻ることにした。戻る途中には「ルーベンスの家」などの施設があるが、時間不足で残念ながら入れず。この通りは歩行者天国&商店街になっており、オランダではサイズがなかったが(オランダ人の男性は平均2メートルと聞いてびっくり!)ここでならちょうどいいサイズもあり、ちょうどバーゲンで「Esprit」などで買い物をしながら駅へと戻った。
駅前に着いたのが夕方5時半くらい。7時までやってると聞いてたので中央駅のすぐ隣にある動物園に入ろうとしたが、すでに入場終了とのとこ(まだ1時間あるやん!!)。どうも商売熱心?ではないらしい。
しかたなく、次に出る列車でブリュッセル中央駅へと向かうことにした。駅のクロークに戻ると、担当者が外出してたらしく、10分くらい待たされたし.....(クロークから受け取るときは余裕を持とう(^^;
)
※クロークの営業時間は21:30くらいまで
アントワープ中央駅からは始発でブリュッセル中央駅まで行けるので、こちらは余裕を持って乗ることができた。18時16分発でブリュッセル中央駅(地下駅)には約50分で着いた。まだまだ陽は高い。