北京市内観光(故宮、天壇公園、天安門)
故宮(紫禁城)
故宮は街のど真ん中に南北1.5キロ、東西1キロの広さをもつ明・清朝時代の宮殿である。明の永楽帝が20万人以上の労働力と15年もの歳月を費やして1420年に完成させた。紫禁城の”紫”は天帝の座・紫微星を示し、ここが小宇宙の中心であることをあらわしているという。
この中には9999.5の部屋があるそうだ。中国では9を究極の数として、その最大数まで部屋をつくったようである。完全の数(10000)は神様のための数字だと考えられていたからである。建物自体が歴史的にも意味のあるものだが、それぞれの建物に上がるための石造りのスロープには皇帝の権力を示す「昇り龍」の1枚岩造りや部屋の中には玉座なども置かれている。科挙の最終面接官は皇帝で、この故宮が最終面接会場だったということである。科挙試験に最終合格したものは、皇族関係者との縁談などの話もくるので、アメリカンドリームならぬ、チャイニーズドリームを果たしたものもいたということだ。
景山公園
故宮のすぐ北側にある景山公園は平地が広がる市内なのに小山になっている。これは、故宮の隣の湖を作った際に掘った土を盛り上げてできた人工の山だそうだ。ここの頂上からは故宮を一望することができる。ちょっと登るのが大変だが、登るだけの価値は十分ある(写真下)。
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景山公園から見た故宮 |
天壇公園
天安門広場の南2キロにある大きな公園で、園内のベンチではお年寄りたちがカードゲームやマージャンや編物を楽しんでいた。園内には明・清の時代に五穀豊穣を願って作られた世界遺産でもある「祈念殿」がある。赤が基調であることが多い中国の古い建築物の中で、中層部以上に青色が使われているのは珍しい。この建物にはくぎが1本も使われておらず、支柱の数は1年の月数を意味する12本である。
ここは西洋系の観光客も多く、いろんな言語がとびかっていた。ノルウェーの国旗をもったガイドさんの周りには、体の大きいノルウェー人がたくさんいた。
天安門広場
北京で最も有名なあの場所に立つことができた!100万人が収容できる広場ということもあって、とにかくだだっ広い。写真のすぐ左脇には中国の国旗とそれを守る衛兵が微動だにせず寒風の中旗の四方に立っている。広場のすぐ西隣は「人民大会堂」がある。天安門前の道路もやたらに広い!自転車のラッシュを期待していたが、行ったのが夕方だったこともあってあまり走ってなかった。クルマを使うことが多くなったことも原因かもしれない。
この中の毛主席祈念堂には、毛沢東の遺体が水晶の棺の中に安置されており、一般公開されているということである。私たちは時間がなく行けなかった。