2004(H16)
9/30(木)晴れ一時曇り
AM 種子の採取及び播種 PM 小物植木掘り
台風21号の風の影響はほとんどなかった。用心して昨日は一部
畑の植木の支柱を掛け直したのだが無駄手間に終わって良かった。
雨は結構降ったので畑は充分潤った。
午前中は畑のコンデション不良でカマツカの実を採取して箱蒔き
にした。利休梅の実も採取したのだが、こちらは乾燥させて種子を
取り出してから播種する。
午後から市場出荷の植木掘り作業をする。エメラルド クリスマス
ホーリーを掘りあげる。
今日の写真はカマツカの実。もうじき野鳥が取りに来る。
9/29(水)曇り一時雨
小物植木掘り 斑入りヒイラギ サザンカ(緋乙女・オオミゴロモ・ユーレタイド)
9時半頃雨が降出し一旦帰宅したが一時間ほどで止むが午前中はハウス内の草取りをした。
午後からはどんよりながらも幾分回復したので、再び畑に出る。
今日の市況はサザンカ類は全般的に安値だが、ユーレタイドは高値だった。
斑入りヒイラギ類は良。コニファー類は少し安目。ツバキ類は品種によりバラつきがあった。
9/28(火)曇り
埼玉の植木市場に出荷
9/27(月)雨
AM 市場出荷の積込み PM 散布機の修理他
朝から小雨で雨合羽を着ての作業となった。ゴム引きの合羽を着ていると少し蒸暑い。
午後からは雨も本降りとなり畑仕事は出来ないので、動力散布機の修理に八日市場市の
農機具屋さんに行った。先日ネズミに齧られてホースに穴を開けられてしまった箇所を取り替えて
もらった。ミスト機とホース巻取り機間の2mほどのホースだが、在庫品がなく自らのホースを
カットしてこれに当てる。ネジ部材と工賃合わせて1,400円ほどだった。
帰りにワーク○ンに寄り地下足袋と軍手を購入した。
家に帰ると直にTelあり。急な注文が入った。椿H1,5が2本だけ。とほほ
(^^; でもやるしかない。
小雨になったところを見計らって畑に出た。15分ほどの作業だと高を括って雨合羽を持たずに
行ったのが選択の誤りだった。畑に着いた直後に皮肉にも雨脚が増してしまった。
家に取りに戻るも癪だ。相手は2本だけだ、と仕事に掛かったが思いの外強い雨だった。
夏服は見る見る濡れて肌まで沁み、全身裸も同然となってしまった。
こんなに水を被ったのは久し振りのことだ。しかも寒い。普段毛嫌いしている雨合羽が如何に
ありがたい存在であるかを実感した。
畑から携帯で家に電話してあったから風呂が沸いていて頭から飛込んだ。
9/26(日)曇り一時雨
市場出荷の小物植木掘り
今日はヒイラギ類とモクセイの掘り取り作業をした。
午前9:30頃に雨が降出してしまい一旦帰宅をした。昨日と同じパターンとなった。
一時間ほどで降り止んだが葉が濡れてしまっては作業は非効率なので、午前中はハウスの中で
苗木の支柱掛けの仕事をした。午後からは再び畑に出る。
9/25(土)曇り後時々雨
AM コニファー サザンカ掘り PM 休み
朝から空模様が思わしくない。昨日ゴルフで休んでしまったのでその分、次の市場出荷の植木堀が
日程的に厳しくなった。明日も天候がよろしくないようだ。今日が勝負と朝も少し早めに作業を開始
した。それでも午前中はどんよりと曇りながらもよく持ってくれて仕事も順調に進んだ。
しかし午後からは、畑に着くと同時に小雨が降出し雨合羽を着用しながら掘り取りをしたが、雨は
いよいよ激しくなってついに作業は困難となった。1時間ほど仕事をしただけで帰宅することになった。
家に帰ると今度は小降りになり、そして降ったり止んだりの様相とはなった。
一度雨合羽を脱ぎ家に入ってしまうと再び濡れた地下足袋を履く気力は失せてしまった。
こんな時は多々の所用を済ませてしまうに限る。雨の日でもなければ中々出来ない雑用である。
その後雨は何処かに行ってしまい結局一時的なもので終わってしまった。雨量も少なかった。
畑の乾燥状態を回復させるほどの雨ではなかったし、逆に仕事を中断させた「邪魔雨」となった。
降るなら降ってくれと、降らないなら降らないでくれと、自然相手にぼやいても仕方ないが、これが
ぼやかずにいられようかと一人ごちてしまうのである。
自然への感謝の気持ちと恨めしく思う心が同居する。所詮は人間のご都合主義と知りながらも
人は何かに思いを寄せなければ生きて行けない哀れな存在なのだろう。
9/24(金)曇り
植木組合のゴルフコンペに参加 仕事は休み
久しぶりのゴルフだったので忙しい最中だが参加した。
2ヶ月近くクラブを握っていなかったので些か心配ではあったが
どうにか楽しむことが出来た。
植木組合のゴルフコンペも今回で73回を数えた。23名の
参加者は皆気心の知れた楽しい仲間たちだ。何処に出しても
恥ずかしい・・いや恥ずかしくない真面目で気さくで優しい心の
持ち主達である。職業柄風体は良くない。言葉も乱暴で
お行儀も決してよろしくない。しかし人間としていわゆる悪は
いない。優等生ではないものの常識をわきまえ社会性を有し
たプライド高き善良なる庶民である。
長い歴史と伝統を誇るゴルフにこれほど適った人々はいない。
「アップルツリーギャング」とは正にこの人達のことであろう。
ゴルフに親しき仲間は欠かせない。同時代を生きる「同志人」
としての巡り会わせに感謝の念は絶えない。
今日の写真はモチノキです。真赤な実が鈴成りです。
野鳥が来て啄む穏やかな秋日和となりますように。
9/23(木)曇り
小物植木掘り
炉開きツバキ シロワビスケツバキ 秋の山などの秋咲きのツバキを堀上げた。
昨日水を掛けたので快調に掘ることが出来た。水分はやはり有難い。
曇り空のせいもあるが、今日は昨日に比して急激に涼しくなって植木堀も大分楽になった。
汗もあまり出ないし体の疲れも少ない。唯、慢性的な睡眠不足が鈍い頭を更に助長して
覇気のない精神状態を作出し一日のノルマの消化のみに思いを巡らす。我は本当に生きて
ありやと青年の心未だ出でずして時間と進歩の停止した世界に彷徨ふ。観念の世から冷厳な
現実に戻れば市況とて悪し。という訳で、昨日の植木市場は少し安値に終わった。
コニファーはエメラルドは健闘したがローソンとエレガンテシマは下がってしまった。
斑入りのヒイラギ類3種はそこそこの値段だったがクリスマスホーリーは落ちた。
ツバキとサザンカは種類によって明暗を分けた。人気種とそうでない種類との差が激しい。
人気種でも高値とまでは行かず小物類全般として面白味のない相場展開となった。
造形樹は相変わらず安値傾向が続いている。
9/22(水)晴れ
各圃場の水掛
関東地方は完全な晴れベースに入ってしまったようだ。他の地方では降っているみたいだが。
畑の表面はカラカラになって、小物植木を掘りあげるには困難になった。そこで今日は
今後掘りあげる予定の樹木を中心に「掘り水」を掛けることにした。乾きに弱い落葉樹の一部も
掛けた。植木に、この夏はこれが最後だぞと言い聞かせるように掛ける。まだ暑いとは言っても
9月下旬である。直に涼しくもなるであろう。後は自分で頑張れと。
植木には通じるはずである。非科学的、精神主義とお笑いめさるか。
「鰯の頭も信心から」と言うじゃありませんか。信じることが幸福に繋がるのです。
それが人間として最も重要な態度なのであります。事の成否ではありません。
占いや予言の類を言っているのではなく、人間のひたむきな念ずる心を言っているのです。
今日は宗教者になってみました。
9/21(火)晴れ
埼玉の植木市場に出荷
9/20(月)晴れ後曇り
AM アカマツの手入れ積込み PM 消毒
午前中は明日の出荷のアカマツの手入れをして車に積込んだ。
午後からは新芽の伸びているヒイラギ類や害虫のイラガが発生しているツバキやサザンカの
消毒作業をした。自家用の小さい動力散布機で掛けていたら、機械からホース巻取り機へ伸びる
ホースが破れて消毒液が噴出してしまい中断する。よく見ると沢山の擦り傷がある。何だろう、
思い当たる節がない。もしかしてネズミ。それ以外考えられない。こんな硬いホースをよくもまあ。
仕方がないので、近所の植木屋さんと共同使用している大きい散布機を取りに返って再び作業を
開始した。 使用薬剤 カルホス乳剤1000倍希釈 ダイファー水和剤500倍希釈 1000リットル
9/19(日)晴れ
今日一日はヤボ用があってほぼ休日となってしまった。
仕事を休んでいると、何か間が抜けている感じがしてどうも落ち着かない。
中毒なのだ。仕事中毒。 当然ながら仕事が好きなわけではないが、農業は生き物相手なので
次から次と仕事が湧いて出てくる。草が出る。虫が出る。木の芽が出る。モグラも出るし、近所の
牛舎からは時々牛も出てくる。畑中牛の足跡だらけだ。小さな苗木を踏み潰してゆく。
第2圃場南側のこの牧場もついに閉鎖することになったようだ。隣部落の農家の兄弟が経営して
いたのだが時代的にも経営環境は厳しかったようだ。
このように中小の牛や豚の飼育場は徐々に姿を消しつつある。採算の急激な悪化が主因のよう
だが、直に廃業できる所はまだいい。借入金が膨らんでしまって止めるに止められない人も多い
と聞く。経済社会の構造変革が確実に浸透し始めている。
それに代わって、大手の畜産業者が経営規模を拡大しつつある。先日畑で植木を掘っていたら
この牧場の様子を聞きに来た人がいた。その人は養豚業者であった。廃業の噂を聴きつけて
下見に来たようだ。施設を借り受けて養豚場に改装したいのだそうだ。
こちらとすれば困ったものである。牛がやっと終わったかと思いきや、今度は豚かと。
何らかの建物に隣接されると、農作業は本当にやり難くなる。風隙は悪くなるし、日当たりも悪い。
消毒は気を使う。畜産は悪臭も激しく周辺の水質も悪化する。
国の農業政策としての大規模化、企業化も将来を見通せば当然の帰結であろう。だが施設の
周辺への影響は田舎であればこそ通ってしまうものであって、もしこれが霞ヶ関のど真ん中で
あったならどうだろうか。快く受け入れなければ、田舎の人は我慢しろと言うに等しい。
9/18(土)曇り後晴れ
市場出荷の植木掘り
AM アカマツ(枝物)2本堀上 PM ツバキ サザンカ堀上
9/17(金)晴れ
市場出荷の小物植木掘り
サザンカ類 ヒイラギ類の掘り取り作業をした。
晴れ上がって暑い日中だった。真夏との違いは湿度が低いので流れる汗の量がかなり
少ないことだ。少ないとは言っても汗は出る。重労働でもなければこれくらいの暑さは何と言う事も
ないのだろうが直接太陽の光を浴びる野外作業には真夏並みの厳しさに思える。東京では30℃
を越えたそうだから真夏と比しても気温は若干下がった程度である。
「若干」と言えば面白いテレビCMがある。ジャ○ネットたかたのそれである。親戚の前で「若干」を
「ワカセン」と読んだバカ息子をたしなめる母親の手紙をモチーフにしたCMだが、何度聞いても
楽しくて笑える。電子辞書を「買いなさい
必ず買いなさい」と上手に繋いでゆく。
そう言えば、昔々、バカ息子の私も「ワカセン」と読んだような微かな記憶があるようなないような。
笑ってもいられなくなった。 「センダンは双葉より芳し」とぞ。モヤシと生まれた我輩は長じて今
「独活の大木」とは成り果てました。あの頃、電子辞書さえあったならと思う今日この頃であります。
CMの「バカ息子」の行く末も案じられるが、何とかなるのが世の常である。難しいことは頭の良い人
がやってくれますから心配は要らない。心配は要らないが、親を嘆かせたくもない。この点でも私は
反省頻りだ。 このCMの最後の「河童の川流れ」あれは蛇足だ。要らない。「ワカセン」だけで充分。
(追)今思い出したが「代物」を「ダイブツ」と「般若」を「フナワカ」と「沢山」を「サワヤマ」と読んだ私。
誰だ?「ドッカツのオオキ」と読んだ奴は。ウドだウド。ウドのタイボクだ。あんたも役立たずねえ。
ジャパネットた○たの電子辞書 買いなさい買いなさい^^。
9/16(木)晴れ
市場出荷の小物植木掘り
秋咲きツバキの炉開きや西王母及びコニファーのエメラルドの
掘り取りをした。
炉開きと西王母は現在人気のある種類で先日の市場でも高値
がついた。華麗な春のツバキとは異なって秋咲きのそれは
ツバキ本来が持つワビサビの風雅が漂う茶花向きの花姿である。
この2種は早咲きで今花の盛りを迎えつつある。この他の秋咲き
にはシロワビスケや白玉系のハツアラシなどの代表種がある。
ツバキのブームが去って久しいが、椿は日本を代表する花木で
花も多様で気候風土に適した素晴らしい樹木のひとつです。
虫が付くのが嫌だとか柔な日本人が多くなった。虫が付くのは
自然な事。虫くらい自分で捕れ(と小声で言いたい)。消毒も嫌
だとか言って都会で排ガスを平気で吸って添加物をたらふく食べ
て産廃と原発を田舎に任せて放射能廃棄物を南太平洋に沈め
ようとして先ず皇居のお堀を満杯にしてからにしろと正論を言われ
て恥とも思わぬ日本人の私も一人です。反省 m0m
今日の写真はマキの木の実です。赤い部分は甘みがあり
子供の時は食べた記憶があります。
9/15(水)晴れ
AM コニファー掘り PM 葬儀参列
昨日の蒸暑さが何だったのかと思うほど今日は東風が涼しく吹いて爽やかだった。
夏になったり秋になったり今年の気候は出入りが激しい。あまり記憶にないパターンだ。
午前中は市場出荷用の小物植木を掘り上げた。畑がまた乾き始めた。この時季はまだ気温が
高いので一週間も雨がないと畑の上層部は乾いてしまう。真夏とは違って植木に与えるダメージは
大きくはないのだが、現在は秋季の成長期にあるため水分は不可欠の要素となっている。
ここらで一雨あると良いのだが週間予報ではその気配はない。
午後から、先日亡くなった近所の農家仲間の葬儀に参列した。他町の葬儀場で執り行なわれたの
で部落の人達と揃って焼香した。自宅葬の場合は部落総出でお手伝いをする慣わしだが、近年
こうした葬儀社の斎場で営まれるケースが多くなってきたので働き手はほとんど必要がなくなった。
私たち部落内の人間も一般の会葬者と同じ立場での参列となった。少し寂しい感じは否めない。
何か急に他人行儀になったようで手持ち無沙汰の感あり。地域近隣との繋がりも徐々に希薄に
なって行くのも時代と言う抗し難い潮流なのだろう。しかしノスタルジクな思いを別とすれば
遺族側にとっても近隣部落側にとっても煩わしい気使いや形骸化した因習への配慮も不必要なの
で、ある種の解放感と安堵感さえ覚えるのである。
これで良いのではないか。新しい時代を新たなる感覚で捉え合理的で有意義な共同体に進化して
行ければ地方の活性化の要因ともなるであろう。
9/14(火)晴れ
埼玉の植木市場へ行く
9/13(月)晴れ
AM 除草剤散布 PM 積込み
9/12(日)晴れ
除草剤の散布
第1 第2
第4の各圃場の除草剤散布作業をした。このところの雨で雑草は勢いよく
伸びて、これ以上放置すると手がつけられない状態となるので、出荷の忙しい最中では
あるが今日一日を除草に当てた。
小さな苗木圃場の中も散布してしまう。枝に掛かると枯れてしまうので圧力を極力弱くして
噴口(ノズル)を地面すれすれまで近ずけて恐る恐る散布する。面倒で時間も掛かるが
人間の手で草を抜いてはいられない。時には苗木に薬剤が掛かってしまうこともあるが
少しくらいでは枯れることはない。部分的に枝は枯れても全体は枯れず、何れ新しい枝が
伸びてくるので心配はない。心配はないが邪道である事は確かだ。確かだがやむを得ない。
植物を育てるのは雑草との戦いでもある。それは日本の高温多湿の気候条件では
避けて通れぬ宿命である。野菜や米と言った食料生産では無農薬有機栽培といった生産
方法がずっと以前より研究されているが、今だ確立された技術とは言えない。
その他、無耕起や無肥料による栽培方法など試行錯誤が繰り返されている。
植木栽培は人間の口に入る食料生産ではないので比較的大雑把な栽培管理である。
農薬使用についても野菜等に比べて法的規制は緩やかだ。唯、植木はマイナーな農産品
なので使用できる農薬の種類が極めて少ないのが特徴だ。法を文字通りに遵守すれば
植木栽培は事実上困難になる。しかし狭い道だが生きる道は繋がっている。
それは例外規定というやつだ。特定の病害虫等に対しては樹木用以外の農薬の使用が
制限つきながら認められているので、これを適応出来るのである。後はこれをどう拡大解釈
するかだが、農家がやることだから政府がやっている憲法?条の拡大解釈ほどは・・・・。
9/11(土)晴れ
市場出荷の植木掘り
あまり良い材料がない。明るいニュースがない。この日誌に記して、読んで下さる方が
少しでも癒されるような前向きな気持ちになれるような明日に繋がる話題が欲しい。
注文は相変わらず少量のものばかりだ。今日は久しぶりに私の兄弟子(植木職人)が畑に
やってきたが景気の良い話は聞けなかった。代わりに体のどこそこが痛いだとか家人が
具合が悪いとか悲観的なものばかりだ。これではサービス精神旺盛な私でも処置なし。
更に午後には追い討ちをかけるように悪いニュースが入ってきた。
近所の専業農家の仲間が自ら命を断った。40歳代の方で野菜のハウス栽培をしていたの
だが、普段見には全くそのようなことをするとは考えられない人だったのだ。
魔が差したと言うのだろうか発作的と言うのだろうか。人間だから当然色々あったのだろうとは
思うが、それにしても想像外の出来事だった。
子供は成人したばかり、両親はまだ健在である。経済的困窮や家族関係あるいは個人的な
悩み性格などどれをとって見ても傍目からは思い当たる決定的なものはない。深い詮索は好き
ではないがあまりにも唐突過ぎた出来事だったので私もショックを受けてしまった。
夕方、部落の人々と弔問に行った。何と言っていいやら言葉も出ない。他の人も皆同じだ。
故人の男親が応対していたが、無言の我々に逆に気を使ってか色々と話しかけてくれたのが
かえって痛々しく感じた。ご冥福を祈るばかりだ。
9/10(金)晴れ一時曇り
市場出荷の小物掘り エレガンテシマ チャイニーズホーリー他
東よりの涼しい風が吹くも強い陽射しは相変わらずで少し動けば自動的に汗は
流れ落ちる。9月はまだ夏の延長、照れば暑い。季節の変化は遅々として進まぬように
見える。しかし盛夏の頃とは明らかに違う今がある。いつ変わったかではなく、それは
いつも変わっているのである。きわめて鈍く徐々に徐々に照る日曇る日織り交ぜて。
気がつけば肌寒い季節となっているはずだ。今の自分の年齢があるように。
夏の陽射しが恋しい季節は何かやり残した事のあるような昔年の思いがいくばくかの
悔恨とともに鮮明に浮かびあがる時でもある。
9/9(木)晴れ
市場出荷の小物掘り エメラルド トキワマンサクほか
なかなか涼しくはなってくれない。天気予報はイマイチだ。
小物堀は疲れる。次から次と切れ間なしだ。全身汗びっしょり。
単調で工程の少ない作業なので息抜きが出来ない訳だ。
これが大物植木の掘り取りならば、バックホーやクレーンを
使用するので工程が多様となる。根巻きにしても複雑になるの
で作業に切れ目が出来て、腰を伸ばしたり動作に緩急をつけ
たりできるので結果的に体の動きのバランスが取れて疲れが
少ないということになる。
つまり大きい植木が売れてくれればお金も多く入るし体も楽が
できることになるのだが、今日のご時勢では楽をして儲けさせ
てはくれない。頭脳労働の芳しからざる手前供なれば自らの
肉体を切売りせざれば我家の生業ままならざるはいと悲しき
こととてけふもまた人目はばかりてとめどなく涙流しはべりぬ。
右写真はアブチロン。アオイ科スイフヨウの種類。今花の盛り
をむかえている。寒さに弱く冬には地上部は枯れてしまう。
9/8(水)晴れ
AM イチゴノキの出荷準備 PM 市場出荷の植木掘り
典型的な台風一過で晴れて今日も蒸暑い。
午前中は過日注文を頂いていたイチゴノキ(姫イチゴノキ)の準備をした。
午後は市場出荷のツバキの秋咲き種の掘り取り作業をした。
今日の市況は全体としてまずまずの出来だったのではないか。
健闘しているもの安値のものそれぞれだが、共に予想の範囲を逸脱しては
いなかった。心配された台風の影響は一部にはあったのかもしれない。
アカマツが安値であったので風で倒されて枝の一部にでも損傷が出たのでは
ないかと想像されるが、通常でも安値の時はありうる範中なので何とも言えない。
コニファー類は比較的良好な相場展開、秋季なので寒さに弱い種類はやはり
安値傾向だった。
9/7(火)晴れたり曇ったり
埼玉の植木市場へ行く
約4ヶ月振りの植木市場だ。秋季は始まったばかりでまだ閑散としている。出荷量も
最盛期の20%程度だ。大物植木の出荷は見られなかった。明日入るのかもしれないが
時期的に極めて少量だろう。石楠花が沢山出ているのが目立った。
帰途は二度ほど時雨にやられてしまった。遠い台風の間接的影響なのだろう。
またもや台風18号が先の16号とほぼ同コースを辿ることになってしまった。九州始め
進路に当る地方の方はさぞ落胆している人も多いと思う。16号の時でも、台風から最も
遠いはずの千葉県のこの地方でも30mの風が吹いたので、今回も同規模の様相を
呈するものと思われる。
市場に立て置いた植木が気がかりだ。強風を警戒してしっかりと結わえつけてきたが
何しろ地面に植えてある樹ではない。掘り上げて地上に立ててあるだけだから限界が
ある。むしろ小物植木は風で倒れてくれた方が被害が少ない。丈夫に結わえて立って
いると返って枝は痛みやすい。逆をやってしまったかと今少し反省している。風で倒れても
競売前には市場側が立て直すので、その点では安心なのだが。しかし最初から倒して
置くのも抵抗がありなかなか出来ないもの。最後は他人任せになってしまうからだ。
被害がこれだけ出ると最初から分かっていれば当然そうするが、風も全くないときから
究極を選択するのは常人には困難である。強風が吹かないで欲しいとの期待が願望へと
変化してしまい判断を狂わすパターンだ。今となってはなるべく被害の小さきことを
祈るのみだが、それにしても自然とは無情なものかは。
9/6(月)晴れ
AM アカマツ掘り PM 積み込み他
昨日掘り掛けたアカマツを掘り上げた。今日は地下水位も幾分下がって、何とか
掘り上げることができた。これを積込み場まで運び手入れを掛ける。もう枯葉も大分出て
いる。秋のマツの出荷はこの枯葉除去作業が実に面倒で手間が掛かる。
話は変わるが、今日も海岸に向う県道ではスピード違反の取締りをやっていた。
このところここではしょっちゅうやっている。40km制限の道で直線で空いているので
ついついスピードが出てしまう場所だ。捕まる車が結構いる。特段事故が多い道路でも
ないのに何でこんなところでと思う。おまわりさんがごろごろたむろしている。ひまなのだ
ろうか。そう言えば、「まちぼうけ」という歌がありました。ウサギが出て木の根っこにつまず
いて捕らえられてしまうというやつです。農夫は畑仕事なんぞ馬鹿らしくなって木の根っこ
の傍らでウサギが転ぶのをぶらぶらしながら唯待っているという。
いい身分じゃありませんか。 ま、ノルマもあるんでしょうが、「ウサギ」が来なくても別に
給料が下がるわけでもなし役所が倒産するわけでもなし週休二日だしボーナスもありと。
農夫である私も汗水垂らして植木掘りなんざアホくさい。「しめたこれから寝て待とか」と。
何処かに「ウサギ」ならぬ「カモ」はいませんかね。出来ればネギを背負ったやつ・・・。
9/5(日)曇り
市場出荷の植木掘り
昨夜またしても多量の雨が降った。今日は造形樹(アカマツ)を掘ろうとしてバックホーで
60cmほど深く掘ったら水がじめじめとしてきた。これではどうしようもないと撤退を決める。
この2日で雨量は相当なものになったので、海岸の近くで平地で地下水位の高いこの地方
ならではの現象である。仕方がないので小物植木を掘ることとした。
畑の中央にある作業通路は水溜りがひどく、車はスリップして入れないところが多いので
舗装された農道側に駐車して置く。
一日中曇り空で気温も低めだったので、力仕事でもあまり汗をかかなくて済んだ。
9/4(土)雨後曇り
AM 雨で休み PM 雑用
夜半に多量の雨あり。前線の通過によるもので界雷を伴う。
この雷で目覚めてしまい寝付けなくなって今朝は頭が重い。朝方雨が残っていたので
午前中は作業を休みとする。この2日間の疲れも出て体がだるい。10時前には雨も
止んだが、仕事仲間が寄り込んでお茶となる。
新米を農協に持って行ったら、一俵10,500円だったそうだ。秋ひかりと言う早稲品種で
昨年が18,000円ほどだったそうだから、今年が如何に安いかと言うか、去年が高かった
と言うか、がっかりした様子だった。一反当り10俵の収穫と言う。典型的な豊作貧乏だ。
肥料代農薬代機械代など差し引いて手元に残ったのは70何万円云々と一人言っていたが
関心のない私は上の空だから気にも留めなかった。
百姓の実状は知り切っている。今に始まった事ではないから何も驚くに値しない。
彼も稲作が収入の柱ではないので予想されたことと平静ではあるが、かと言って主力の
植木もどん底状態で光明の一筋さえ見えない現状では、楽天家の彼でも先行き不安の
心情が言葉の端々に滲み出る。「宝くじさえ当ればなあ」と例の口癖がまたしてもである。
冗談なのかどこまで本気なのか分からない。宝くじを当てにするなど愉快な話しではない。
そこまでは落ちぶれたくないと、お金の有り余っている私は思うのだった。
夕方ハウス内消毒 使用薬剤
カルホス乳剤800倍希釈液 ベルクートフロアブル1000倍
9/3(金)晴れ
市場出荷の小物植木掘り
エメラルドグリーン ローソンヒノキ クリスマスホーリー他
天気予報は今日もハズレた。曇りで気温も下がるはずだったが
快晴ではないもののしっかりと太陽は出ていた。風も弱く蒸暑い。
汗をたっぷり流す。唇も乾いてぱさつく。時々冷たいもので濡らさ
ないともたない。体力の消耗が激しい。
今年は例年より残暑が特に厳しいといったほどではないのだが
土いじりするには時期尚早といったところなのだろう。
今日の写真はフサフジウツギ。一般にブットレアとして売られて
いる。中国原産の落葉樹。ガーデニングブームにのって再び
脚光をあびたが、直に大きくなり過ぎるのが欠点でもある。
白、黄色などの花色がある。現在生産は中止している。
9/2(木)晴れ
市場出荷の小物植木掘り
エレガンテシマ 黄金イボタ 炉開きツバキ他
秋季の出荷が始まる。まだ真夏並みの気温で、今日は汗で全身ずぶ濡れ状態となった。
北東風が心地よく吹いたので木陰はとても涼しい。1時間に一回は日陰に入り水分を補給する。
天気予報では今日は曇り、午後からは気温がぐっと下がるとの事だったが、見事ハズレた。
予報に期待を掛けて暑さに耐えながらの作業だったが一向に気温は下がらなかった。
それでも夕方になると流石に涼しくなる。夜は秋の虫たちの合唱が始まって時には煩いほどに
高鳴く。日中の暑さは仕方ない。それが自然であれば。それにどう向かい合うかが人間性が
試されるところ。今日は早めに寝て明日に備えるとしようか。
9/1(水)晴れ
イチゴノ木の出荷準備
今日も晴れ上がって暑かった。9月に入ったからと言って急に涼しくなるべくもないが
風は涼風である。昨日の暑さから比べればまだ良い。昨日は夜中まで暑苦しさが残って
寝苦しい夜だった。今日は寝不足でやや不快。
昼休みは30分ほど本を読んで、30分ほど昼寝する毎日が夏の定番だったが、そろそろその
習慣も改めなければならない。秋の出荷が本格的になればそのような余裕もなくなるだろう。
日が短くなれば夕方まで目いっぱい仕事をすることになるから、昼休みの時間が重要な意味を
持つことになる。真夏の期間以外は事実上昼休みはない。それを鉢物の水掛に当てている。
日が短くなれば夕方だけの水掛ではこなしきれないので昼休みに分散している。我ながら
働き過ぎの感ありだが、やれるだけはやっておきたい。忙しい時の方が体調はいいものだ。
8/31(火)晴れ
ストロベリーツリーの出荷準備
八月の最終日、台風16号の日本海沿岸の通過で、ここ千葉県でも一日中強風が吹き荒れた。
フェーン現象で気温も上がった。今年は台風の当り年だそうで、すでに次の台風が南海上で
今回の台風の後を追うコースを辿りつつある。一難去ってまた一難。また気掛かりな事がひとつ
出来てしまった。農作物はその宿命として基本的には無防備な野外に生息いている。その出来
不出来、病虫害、自然災害など、日々の気候と密接な関連を持っている。人間が最大限手を
掛けても最終的な鍵を握るのは自然気候であり、それには人は謙虚にならざるを得ない。
今日の仕事は市場注文を受けてイチゴノキの出荷準備をした。ハウスの中から選び出して
化粧直しをする。支柱を掛けなおしたり、枝振りを調整したり、ラベル付けにプラ鉢の清掃と
いった軽作業ではあるが何かと面倒なものである。
日暮れがめっきり早まった。他の仕事もある。一日中腕時計を気にしながら分単位で動いている。
8/30(月)晴れ
AM コニファー掘り PM 第1圃場コニファーの刈込み
久しぶりに晴れ上がって蒸暑い日となった。夏はまだ終わってはいなかった。
午前中は注文のブルーヘブンの掘り取りをした。少し動くと汗をかく。
畑が充分湿ったと思って喜んだら、今度は小さな草がびっしりと生えてきた。これらは
今の時期すぐに大きくなるので厄介だ。またもや除草作業が視野に入ってきた。
台風16号が九州地方を直撃した。大型の強い台風なので被害が心配される。
九州は植木の一大産地で、鹿児島 宮崎 熊本
福岡と大きな生産地が目白押しである。
皆さん、被害の程は如何だったのでしょう。お見舞い申し上げます。
被害がないはずもなく、それが出来るだけ軽微である事をお祈りいたします。
これらの産地へは、私も何度かおじゃましている。関東などと比べて大規模経営が
多いように思った。広々とした耕地に見事に列植された植木の風景は壮観であった。
東京
大阪の大消費圏には遠いので遠距離輸送のハンデを抱えながらも生産意欲の
旺盛さには私も刺激された。
毎年毎年台風の襲来に耐えながらの生産活動は強固な意志がなければ継続不可能な
仕事である。緑化産業の低迷に加えての自然災害の追討ちで、生産意欲が萎える事なく
日本一の植木供給基地として今後とも栄えて欲しいと思う。
8/29(日)雨
今日も朝から雨で、終日本降り状態が続いた。仕事は休み。
連休となってしまったが時にはそれも良いだろうと思う。八月中は水掛さえ無ければ
とりわけ忙しいと言うほどでもない。 休みと言ってもゴロゴロしていられる身分でも
ないから、それはそれでやらなければならない事もある。
ああ、これなら畑で仕事している方が楽でいい。と思うが人間社会そうもいかない。
雨は夜に入って更に強まった。雨は要らなくなると余計に降るこの皮肉。
秋の出荷ももう直はじまる。条件は揃った。ダラダラとした夏休み気分をそろそろ
断ち切って、スコップを揮うピリリとした本来の植木屋にそろそろ戻ろう。
8/28(土)曇り時々小雨
朝から雨で一日ぐずつき模様だ。仕事は休みとする。書くことも想い浮かばないから、
今日は写真を載せよう。第3圃場の北側に今養鶏場が建設されつつある。
南側には時々紹介しているように高齢者特別養護施設がこれも建設途上だ。
第3圃場はこれらの間に挟まれて何となく窮屈で落ち着きのない畑となってしまった。
以前、東京の練馬区の植木屋さんまでよく行っていたが周囲をぐるりと住宅に囲まれて
しまった植木畑をよく見かけた。よくこんな所で仕事が出来るなあと思ったものだ。
それが今では自らの現実となってしまった。ここは<ど田舎>だと言うに。
これではのびのびとたちしょんもできはしないとだれかがいっていたがだれかってだれ。

8/27(金)曇り一時晴れ
第3圃場 モチノキの刈込み
北東風が吹いて涼しい。ここ数日は夏の天候のようではない。
8/26(木)曇り時々晴れ
第3圃場 モチノキの刈込み
8/25(水)曇り一時雨
第3圃場 モチノキの刈込み
高さ7〜8mの造形樹が6本ある。昨年は刈込み手入れを休んでしまったので少々荒れて
しまった。モチノキは樹勢が強いので2年目になると玉枝の方々から太い枝が生えてしまう。
大鋏では無理なので剪定鋏を使って太い枝だけを予め抜いておく。
今の時季に刈込みをかけると一ヶ月もしないうちに切り口から新芽が出る。これは槇の木と
同じで黄色い葉のまま冬を迎えるので寒さで多少傷んでしまう。故に春の販売には不向きで
ある。11月に刈込む方法もある。この時季だと新芽は吹き出てこないが、春の販売には
より適さない。モチノキは一般的に深刈りするので刈り込み当初は葉が極めて疎らになって
しまうためである。
10時過ぎに俄雨が勢いよく降り出してしまった。作業を一旦中止し帰宅した。30分ほどで
小降りになったが樹が濡れてしまって仕事にならない。お茶をしているところに友人が訪ねて
きて話し込んでしまって気がついたら昼になっていた。午後からは再び畑に出る。
8/24(火)曇り後晴れ
AM 第2圃場マキの刈込み PM 第1圃場ポット苗の施肥
昨夜から今朝にかけての断続的な雨は嬉しいことに予想を
上回ってまとまったものになった。30〜40mmは降ったようだ。
これだけ降るとかなり地中深く浸み込む。
畑の通路は水溜りが出来ている。これでまた一週間先まで
水掛を伸ばせる。有難いことだ。一週間先はもう月末で
気温も下がってくるだろう。スプリンクラーもそろそろ仕舞い
込んでも大丈夫な頃合となった。
雨が降って好都合なのが畑であるが、今の時期、田圃には
困った事になる。稲刈りの最盛期を控え、水抜きをした田に
再び水が溜まってしまう事になるからである。
こうなると稲刈り作業は格段にやりづらくなる。事実、今日は
水が溜まってしまったようである。
今はコンバインも大型化し、水が溜まっていても平気で走り
回るが、以前は深みにはまって動けなくなってしまったコンバインをよく見かけたものである。
水が溜まったと言っても、数日好天が続けば直に乾いてしまうのがこの時期である。
それよりも、恐いのは台風なのだ。重く穂を垂れた稲は強い雨風にやられたらひとたまりもない。
倒伏され水に浸かってしまったら一大事である。コンバインは使えない。米の品質は低下するはで
泣くに泣けない状況となってしまう。農家は今、日本の南海上にある台風16号の進路が気がかりである。
8/23(月)曇り夜雨
第2圃場 マキの刈込み
終日の曇り空だったが幾分蒸暑さを感じた。東京は肌寒いほどだったそうだが、いつもとは逆の
パターンだった。東京から100km圏内だが天候の違いは意外と多いように思える。
千葉県北東部は平地で海に突き出た形をしているので海流や海風の影響を直接受け易い地理
的要因があるのだろう。関東の他の地域で雨が降っていても、この一角だけは取り残されている
と言ったことがよくある。もちろんその逆もしばしばである。
前回の雨より一週間が過ぎ、畑も乾き始めた。そろそろ水掛をする頃だが、そのタイミングを
見計らっている。予報では数日先まで天気はぐずつき模様のようだ。
雨が降るのか降らないのか判然としない。水を掛けた後に降ったのでは歓迎の雨でも釈然と
しないものが残る。無駄だったとは言わないまでもその徒労感は心身ともに応える。
夜10時を過ぎ、今雨が降り出した。本格的なものになるか、一時的なもので終わってしまうか
明日の朝には結果が出ているだろう。
8/22(日)晴れ時々曇り
AM 挿し木 PM コニファー掘り
この夏最後の挿し木作業。黄金モチノキ ヒペリカム
この黄金モチノキは非常に発根率が悪い。密閉挿しで5%ほどである。つまり100本挿し木して
成功するのは5本だけという事になる。こんな効率の悪い事は誰もやらない。と言うことで私も
ここ6〜7年はぜんぜん挿し木をしなかった。今年は思い出したように再びチャレンジすることに
した。以前と方法も変えてみた。簡単にはいかないと思うが少しずつデータを取ってみたい。
ずっと以前はミスト栽培もしていたが、大物植木の生産が主となりやめてしまった。設備も壊して
しまったので今にして思えばもったいない事だった。今はミスト栽培も技術が進んで当時の物が
そのまま利用できるとは思わないが基本的なものは変わらないと思う。
午後からは注文を頂いたローソンヒノキのコルムナリスを堀上げる作業をした。
畑は再び乾きはじめている。明日から天候は下り坂のようだ。そろそろ一雨欲しくなってきた。
8/21(土)晴れ
イチゴノキの鉢替え
昨日までの猛暑が一転、今日は北東の風が入り急に涼しくなった。
田圃も大分色付き稲刈りが始まった。今年は豊作のようだ。昨年は冷害との前触れもあって
米価も高水準で稲作農家は久々に活気づいたものだった。
だが今年は全国的に豊作が見込まれ、昨年の反動もあって豊作貧乏を心配する声が早くから
囁かれていた。農家は一刻も早く収穫し出荷したいと思っている。この地方は早場米の産地で
あり新米は早ければ早いほどプレミアもつくので他に先駆けて収穫を急ぐこととなる。
その年の収穫時期の早晩はその年の天候によるところも少なくないが、基本的には田植えの
期日が決定的な意味を持つ。この地方の田植えは4月末から5月の連休中が一般的であるが
4月中旬に植え付ける人もいる。だが、植え付けが早ければ収穫時期も早まるのは事実だが
この時期だと遅霜が降りる心配も少なくない。せっかく植えつけた苗が霜にやられて全滅し
再び植え直さなければならないという結果にもなりかねない。農家はそんなリスクを睨みながら
収穫時期を見据えて田植えの期日をその家なりに決定する。
田圃が全面的に黄金色に染まる日も近い。今年の価格がどうなるかは予測できないが、昨年
くらいの水準の年が何年かに一度はないと農家も張合いがない。
米も野菜も買って食べている植木専業農家の我家だが、農産物の価格が高いとは一度も思っ
たことはない。むしろ高い方が食するときに有難味が湧くような気がする。
8/20(金)晴れ
いちごの木のポット替え
残暑が厳しい終日だった。気温35℃ この地方としては、あまり出ない数値である。
台風15号の遠い影響で所謂フェーン現象と言われる湿った南風が吹いた結果と思われる。
ニュースでは鳥取の梨や青森の林檎が被害を受けたと報じていた。収穫を前にしての
この災難は同じ農業者として無念の心境を察することが出来る。自然災害では憤懣の
やり場さえない。自らの肉体を直接消耗させながらひとつずつひとつすつ積み上げてきた
最後の段階で己の力の及ばざる魔力によって無惨にも打ち砕かれる。
そこには何の必然性も責めらるるべき過失もないから尚更である。因果無き災厄ほど
人を狼狽困惑させるものはあるまい。
8/19(木)晴れ
イチゴの木のポット替え
遅れてしまっていた作業をする。これも先日まとまった雨があったから出来ることである。あの雨が
なかったら、今頃は追詰められた心境で水掛に血眼になっていただろうと想像する。このように
自然は有難くもあり、時によっては恨めしくもあったりする。自然相手に仕事をしている我々農家は
もとより、一般の方にも当然深い関係が存在している。自然災害は言うに及ばず、日々の天候の
変遷が一人一人の人間に非常に重要な意味を持つ場合が少なくない。自然が介在する悲喜交々
の人間社会だが、それには誰もが畏敬の気持ちと諦念を感じざるを得ない。
8/18(水)晴れ
ゴールデンハニーサックルの仕立て直し
蔓物は伸びが早く、春から放任状態だったGハニーサックルの蔓の切り戻し作業をした。
9月の出荷を見据えての手入れである。一週間もすれば蔓の切り口から新芽が出てくるはずだ。
これを伸ばして綺麗な円錐形に仕立てることを目的とする。8号のプラ鉢に1,2mの支柱を3本
立てて最上部を結束し、それに蔓を這わせる形をとる。
今日はこの夏一番の暑さとなった。風は強かったが、その風が暑かったために気温も上昇し
蒸暑さが夜になっても解消していない。
残暑とは本当に厭なものだ。9月いっぱいはまだ暑い日が多いから、この先が思いやられる。
8/17(火)曇り
AM 第1圃場 コニファーの刈込み PM 挿し木
8/16(月)晴れ
第1圃場 コニファーの刈込み
お盆休みも終わり今日から通常の仕事に戻った。
昨日の雨で畑は気持ちよく潤っている。植木も元気が
出たように感じる。こうなれば心置きなく他の仕事に専念
することができる。悩みが解決されたような晴々とした
気持ちで作業ができる幸福感は格別である。
お盆を過ぎるとそこはかとない秋の気配を感じてくる。
日暮れも早くなった。このような年はきっと秋の到来は早い。
右写真はパンパスグラス。西洋ススキだ。矮性物の苗を
買ったはずなのに何故か3mの高さまで伸びてしまった。
あそこの苗木屋はあまり当てにならない。
「あそこ」とは何処か。S県のNです。さてここで問題です。
日本にはSの頭文字の県は幾つあるでしょうか。
正解者は自分で自分を褒めてください^^。
8/15(日)雨後曇り
未明からの雨が断続的に午後2時頃まで降る。この時期にこのような形での雨は本当に
珍しい。雨量もまとまったものになり、乾ききった畑にたっぷりと染み渡った。
「ひと吹き千両」と言う風の形容があったが、これは「ひと雨千両」と言ってよさそうな貴重な
雨だった。喝采を叫びたいほどの嬉しさだ。これで今年の夏は勝負あったの感あり。
この先また乾くにしても、これまでの渇きを一旦ご破算に出来たのだから大きな意味を持つ。
この雨がなかったら、明日から再び水掛が始まるところだったので、その分は他の仕事が
できるので相乗的な効果があったことになる。
今日は気温も低く過ごし易い。昨日の疲れもあって午前中はごろごろ過ごす。
昼前に姉夫婦が来て小宴会となる。
8/14(土)晴れ
お盆休み
親戚が10人ほど来た。
午後3時から中学時代の同窓会があり出席。二次会三次会と続き帰宅は午前様直前。
8/13(金)晴れ
AM 第1圃場エメラルドの刈込み PM 作業は休み
今日も厳しい暑さだ。午前中は風も弱く蒸暑かった。コニファーの刈込みという軽作業なのに
汗が止まることがない。唯一の救いは木陰に入ることだ。時々逃げ込んでは水分を補給する。
木陰は本当にありがたい。日向とは天国と地獄の差がある。人間はこうして逃げられるから良いが
植物は動けない。じっと耐えている。偉い!本当に偉いと思う。水が欲しいだろうなあ。早く涼しく
なって欲しいだろうとつい想像してしまう。
午後はいつもより早く、3時前から鉢物の水掛をした。5時過ぎに風呂に入り、夕方は新盆見舞いに
出かけた。家族と手分けして私は町内5軒を訪問した。
毎年毎年同じことを繰り返す。ふと思い返すと昨日の事のように思えるが、確実に一年が経過して
いることに驚く。一年前までは確かにこの世に生きていた人々である。
8/12(木)晴れ
AM 除草剤散布 PM ホーリーの堀上
午前中で除草剤の散布も終わり、午後からは問屋さんの注文のクリスマスホーリーを掘る。
これまで水を掛けていなかった場所なので完全に乾き切っていた。人間の目には水分0%
に見える。カラカラ状態だ。本来なら水を掛けてから掘り上げるのが常道だが、根が良いので
しかも丈夫な木なのでこのまま掘り上げた。堀上てからたっぷり水を掛けた。
畑は乾いていたが、人間は全身汗まみれで湿度100%だ。水分を補給しながらの作業だが
体に入った水分はまた直に外に出てゆく感じがする。
午後4時半頃に終了。汗まみれ泥まみれの半日となってしまった。
注文はぼちぼちあるのだが、どれも少量なので銀行へ持ってゆくほどではない。財布に入れて
おいたら数日で消えてなくなる程度だから預金残高は増えることがない。 0が幾つあるかって?
イチ ニイ サン シイ ゴオ ロク ナナ ハチ
・・・
8/11(水)晴れ
除草剤の散布
朝方はヤボ用で時間を潰してしまった。10時過ぎより除草剤の散布を開始した。
寝不足でアタマが冴えない。疲労は蓄積されて許容量いっぱいだ。休養が必要なのだろうが
やらなければならない仕事が多い。私の体は不思議。よく持ちこたえている。生来丈夫に
できているのだろうか。体力がない方だから無理はきかない。それが結果的に幸いしているの
かもしれない。ストレスも溜まらないほうだし、物事を深く考えるでもないから悩みも少ない。
他人の目もまるで気にしない方だし嫌いな人もいない。いざという時はパッと逃げ出す方だから
気楽な生き方をしているのだろう。ヒトはこんな私を真面目で几帳面な人間に見えるらしい。
外面と内面がこんなに異なっている人間も珍しいと自分では思っている。
組織は性に合わないから植物相手の今の仕事は天職かもしれないが、他の仕事はしたことが
ないから何とも言えない。興味深く感動のある仕事だが、この不景気では尚更ではあるが
労働対価の異常な低さには幻滅を通り越して唯々呆れるばかりだ。
8/10(火)晴れ後夕立
AM 圃場の水掛 PM 除草剤散布
第4圃場をスプリンクラー散水 第3圃場を手掛け散水する。
水掛は午前中で一通り終了した。もう少し掛けたい所もあるが切がない。畑はかなり乾いて
いるが、まだ元気な樹は水を掛けないで済んでいる。このまま雨が降らなければ、今月下旬には
地下水位が下がり危機的状況に陥るは必定である。後は台風の襲来の期待という危険な願望
が頭をかすめる。究極は神頼みだが、現代人にはいまひとつ本気になれない哀しさがある。
少し横着をして今まで水を掛けなかったヒイラギナンテンの一部の葉に茶色に変色してしまった
部分が出てしまった。水分不足のところを強い陽射しにやられてしまった結果だ。情けない。
午後からは除草剤の散布作業。真夏の除草剤散布は辛いものがある。朝夕の涼しい時間帯に
散布するのが基本だが、実際問題としてはなかなか理想どおりにはいかない。炎天下、植木の
葉に掛からぬように慎重に作業しなければならない神経を使う仕事である。
そんな作業も終了間際の午後6時頃、北の方角に黒い雲が現われたなと思う間もなく、いきなり
ザッときてしまった。夕立である。これはこの地方としては本当に珍しいことで、ひと夏に一回か
二回のことである。15分ほどで止んだが本降り状態だったので、かなり植木も草も濡れてしまった。
除草剤は散布後すぐに雨が掛かっては効果は激減してしまう。少なくも4〜5時間は雨に当てたく
はない。よりによってこの日に夕立とは皮肉なものだ。この半日の忍耐は何だったのかと愕然と
してしまった。どうせ降るなら地中深く浸み込むほど沢山降れば良いものを、薬剤だけ洗い流す
程度の雨量とは、自然とは言うもののよくやってくれますよほんと。
<哀しければこそ笑ひ候へ>
とばかりにワハハワハハと泣きました。
8/9(月)晴れ
圃場の水掛
第3 第4圃場のスプリンクラー散水 第2圃場を手掛け散水
第1圃場に据付置きになっていたポット潅水用の2インチの
エンジンポンプが壊れてしまい、近所の修理屋さんに依頼
したのだが結局直らず、本格的な修理に出すより新たに
買ったほうが得策と判断し、ホームセンターに昼休みを利用
して買いに行った。税込み29190円だった。
壊れたポンプはまだ2年前に買ったばかりで、使用時間も
極めて少ない。使い方も悪かったわけではないからやはり
機械物は今の時代でも当たり外れがあるということなのか。
今日の写真は盆花とも言われているミソハギ。
旧暦のお盆の頃、つまり今頃に盛りを迎える。以前は
畦道などによく見られたが最近は少なくなった。これは近く
の田圃の畦に咲いていたものを撮ってきました。稲の緑を
背景に濃い紫色がひときわ目立ちます。
8/8(日)晴れ
圃場の水掛
第1圃場と第3圃場をスプリンクラー散水した。
8/7(土)晴れ
圃場の水掛
朝、第1圃場にスプリンクラーを2台設置して散水。第4圃場に移動して手掛けでおこなう。
ここもスプリンクラーを使うのだが、前もって水の届かない場所を掛けておく。
春に植えた苗木は順調に育っているが、黄金葉のヒイラギのサニーフォレストの一部に茶色に
変色した葉が見られる。これは強い日差しに加え水分不足のためと思われる。柔らかく繊細な
葉なのでやむを得ないところだ。
元気なのは雑草だ。この気温で水を掛けられるのだからたまらない。あっという間に大きくなる。
こぼれた種がすぐに芽を出す。絨毯を敷いたのかと思うほど隙間なく一面を覆う。こうなると又
除草作業が必要となる。イタチゴッコの様相だ。
8/6(金)晴れ
槇の木の手入れ
台風10号の雨から一週間が経過し、再び畑は乾いてしまった。
庭のマキの刈込みも先が見えたので、明日からはまた水掛が始まる。
8/5(木)晴れ
まきの木の手入れ
千葉県の特産マキの木の写真です。我家の庭の一番大きいものです。
H7〜8m C1.2m その他に5本植えてあります。
今は財産でもあり負債でもあります。安くすれば売れないことはないのですが
何十年もの管理費を考えると売るに売れないと言うのが実状です。
お金持ちで植木に趣味のある方には今は買い時です。
ところで、今日は私の誕生日です。 えっ、プレゼントを贈って下さるって・・・
いえ、そんなつもりで言ったんじゃあ・・・ そうですかぁ すみませんねぇ じゃぁ住所は・・ってオイオイ。
こんなこと書いているとウィルスの付いたメールが沢山来るんですよ。馬鹿ですねぇ、ほんと。

8/4(水)晴れ一時曇り
槙の木の手入れ
昨日に続いて自宅の庭の槇の木の刈込みをする。昨日はクレーン車を使って木の上部だけを
刈込んだ。梯子では届かない高さの部分を手入れした訳だ。
今日は6m超の三脚梯子を使用して、その下位部分を刈込んだ。
マキノキの刈込みは快適だ。これぞ「刈込み」といった感触がある。刈込む音も良い。
ザッ ザッ ザッ カチカチ サク
サク とてもリズミカルだ。青空に涼しげに響く。
丁寧に玉作りにされたマキは刈込みをかけると一層引立って美しい。玉枝が四方八方に
広がって正に庭木の王者の風格を醸し出す。
真夏の日差しの下、忙しなく大鋏を動かす。汗が額を流れる。マキの葉の小さな切り屑が
飛散ってその顔にかかる。枝葉の切り口からは、マキにはマキの独特な香りが漂いでる。
槇の実で遊んだ小さな頃の思い出と共にいつも懐かしく、そして気持ちの安らぐ香りである。
綺麗に仕上がったマキを見ていると充実した気分になる。植木屋の醍醐味でもあり至福の時でもある。
8/3(火)晴れ
マキの木(イヌマキ 槙)の手入れ
自宅庭にあるマキノキの刈込み手入れをした。2年ほど手入れをさぼってしまったので
少々荒れてしまっていたが、お盆を前に見苦しいので刈込みをかけることとした。
まきの木の刈込みは3月4月がベストだが、その頃は出荷や移植など最忙繁期なので
生産者はなかなか出来ない。次善の策としては暖地では11月頃が良い。この時季に
刈込んでおくと5月の新芽が綺麗に均一に出揃う。しかし寒地だと冬の寒さでダメージを
受けやすいので避けた方が良い。この地方だと植木屋はこの時季は比較的時間が取り易い
のでここで刈込みをかける人が多い。
夏季の刈込みでは、一ヶ月もしないうちに新芽が出てしまう。これはこれで出揃うと萌黄色の
若葉が美しいのだが、この黄色い夏芽は緑色にならずに冬から春を迎えてしまう。
これが春の出荷にはダメージとなる。冬の霜や寒風で黄色い弱い葉は傷めつけられるので
茶色に変色したりして見苦しくなってしまうのだ。だから、この時季に刈込む物は少なくとも
来春には販売しない物、あるいは仕立て途中の物というのが一般的だ。
今日刈込んだ植木も来春の販売は見込んでいない。正しくは、見込めないと言った方が
いいかもしれない。高さが4〜7mもある比較的大きな木なので、この不景気ではとても
お客さんがつかないと思っている。
お盆も近いし、親戚なども来るし、「紺屋の白袴」などと言ってもいられない。
枝が伸び放題では見苦しい。綺麗に刈込んで小ざっぱりした庭は気持ちが良く涼しげだ。
8/2(月)晴れ
消毒作業
各圃場の一斉消毒をした。ほぼ一ヶ月振りの実施だった。雨が少なかったためか
梅雨時を挟んでのこの時期にしてはよくもったほうだ。害虫による食害もあったが、まだ
広範囲には広がっておらず今回の消毒で振り出しに戻ることが出来る。
今日も暑い日で、夏の消毒は本当に参る。午後も1時きっちりに作業開始して結局4時過ぎまで
かかって終了した。もちろんこの後も鉢物の水掛があり7時前まで仕事は続いた。
使用薬剤 オルトラン水和1000倍液 ダイファー水和500倍液 3500リットル
8/1(日)晴れ
AM 挿し木 PM 部落の納涼会
知らぬ間に8月に入ってしまった。時間の経過の早さには唯々驚くばかりだ。
子供の頃のあのゆったりとした時の流れは何だったのだろうと。
何も知らない子供の頃が一番幸せだったような気がする。人は年齢とともに少しずつ
幸せを失ってゆくものなのかもしれない。
では今が幸せではないのかと問えば、今はこの上なく幸せであるとも言える。
しかしそれは理屈の上でのこと。小さなときは理屈抜きで幸せだった。
だがそれも今だから感じることで、その当時は幸せなどと感じることは当然なかった。
当時の何でもない日常のひと時が、実はとても幸せな事だったのだと今になって思えるの
だが、これも自分が年齢を重ねた証拠のようなものなのだろう。
何も知らないことが幸福なのか、知ることが必ずしも幸福には繋がらないと言うことなのか。
幸せの定義も尺度も人それぞれだが、誰しも加齢とともに懐旧の念が強まるのは、それだけ
未来と言う時間の残数が確実に減って、前を向いて歩くのがいたたまれず、人は後ろ向きに
前へ歩き始めるからなのだろう。
こうやって稚拙で抽象的な観念論ばかり言っているこの人間は本当に幸せなのか。
20代30代ならともかく、そんなことを考えていられるのだからやはり幸せなのだろうと思う。
7/31(土)曇り後晴れ
挿し木 フェイジョア トリカラー他
昨日の夕方は時間がなくて、鉢物に最低限の水しかやれなかったので、今日朝一番で
水を掛けた。若葉が萎れてしまった物も少しあった。中には根詰まりしている樹もあるので
極端に水持ちが悪くなってしまっている事が要因だが、鉢替えをする時間が取れずにいる。
昨日の朝方まで雨が断続したので、畑の方は水掛を省くことが出来る状態になっている。
この間にいろいろとやってしまいたいのだが雑用も多く予定どうりには行かない。ヒイラギや
モチノキの新芽に虫が付き始めてしまった。こうなると一刻を争うことになるので消毒作業を
しなければならないが、明日はまたヤボ用が半日あって出来ない。気ばかりが焦る。
7/30(金)曇り後晴れ
植木組合のゴルフコンペに参加 仕事は休み
ホールインワンを記録したのだが、これは後日に時間を見て雑記長に書こうと思う。
雑記長も久しく更新していない。書くネタはあるのだが、時間がほとんど取れない。
仕事で疲れると、夜は頭が働かず思うように書けないのだ。何とかならないかこの頭。
7/29(木)雨後晴れ
台風10号の影響で、午前中は断続的な雨となった。
ザッと降ってはすぐ止み、しばらくして又ザッと来る。台風の
接近特有の降り方だ。降るときは強かったが、何せ時間が
極めて短いので雨量はさほどではなかった。合計で20mm
程度のものだったのではなかろうか。もう少し降って欲しか
ったが残念である。降らない時は降らないものだとつくずく
思う。しかし地表面は結構潤ったから一時的には凌げるこ
とになった。午後から天気は急速に回復したので挿し木を
した。サザンカ他。
今日の写真は木イチゴのブラックベリーと呼ばれる種類の
の外来種。太い蔓状になって伸びる。実が黒くなると完熟
する。甘酸っぱくて美味しいが、小さな粒一つ一つに硬い
種が入っていてちょっと食べ難い。
7/28(水)曇り一時晴れ
AM 第2圃場水掛 PM 挿し木
伊豆諸島の南にある台風10号の遠い影響で東風の強い概ね曇り空の一日だった。
何度かさっと俄雨もあって、日差しもあって台風接近の特有の気象現象だった。
予報では台風は太平洋沿岸を西に進むようだ。関東地方に上陸はなさそうだが、問題は
雨がどのくらい降るかだ。まとまった雨になるとの予報だが台風ばかりは当てにならない。
という訳で、午前中は残っていた畑の水掛をした。これで一通り水掛は完了した。折角だから
雨は一週間後辺りにして欲しいが、中々そうはうまく行かないのが自然だ。
午後から フイリヒイラギ
フイリウツギの挿し木作業をした。
友人で仕事仲間の一人が挿し木用の枝(挿し穂)を採りに来た。
この人も生産の中心が造形樹でマツ マキ キャラ モチノキ等を作っているが、昨今の
大物植木の販売不振から、小物植木の生産が不可欠として近頃少しずつ小物生産に力を
入れつつある。苗木を購入していては採算が悪い。かと言って繁殖用の母樹を養成していては
年数が掛かる。そこで手っ取り早い小物生産の方法として、我が家から挿し穂を持ってゆこうと
いう算段だ。これはたまらなく美味しい話だ。野菜でも果物でも美味しく育った頃合を見計らって
その成果だけを戴けるのと同じ事だから。育てる苦労も管理の心配もお金も要らない。
これは余程親密な関係でもなければ、普通は出来ない相談だが、そこは友人としてゴルフ敵と
して、そして何と言ってもバカのつくほどヒトの良い私は頼まれれば直にOKを出してしまうのだ。
でもまあ、それほど希少価値のある樹種でもないし、沢山あるし、販売先も異なるのでこちらと
しても実害は全くない。何の躊躇いもなく「少し呉れ」とは我が友ながら見上げた根性。
奥さんと二人でパチパチとハサミの音も軽やかに仲良くやっている。この奥さんとは私は中学の
同級生でもある。自分の家で作ったのだと、ビニール袋にいっぱいトマトを持って来た。自家用
だから農薬も掛けてない新鮮なものだ。トマト大好き人間の私はヒトの良さに更に輪を掛けて
こっちのもいいよ。この種類も持って行けよとバカ丸出しである。
7/27(火)晴れ
第4圃場 第2圃場水掛
今日の暑さはまた一段と厳しかった。気温だけではなく陽射しがきついのである。
いつもになく鉢物の新芽が昼までには既にぐったりと垂れ下がってしまった。
水を遣れば30分ほどですぐ回復するのだが、植物をあまり甘えさせてもいけない。
ここは夕方まで辛抱させることとした。虐めが過ぎると柔らかい芽は変色したり枯れたり
し易いので、その見極めが肝心だ。若葉が萎れる原因は水分不足とばかりは言えない。
今日のような酷暑では暑さそのものだけでもこのような現象はよくおこる。
もっとも、同じ場所同じ樹種でも萎れるものと元気なものとあるので一概には言えない。
個体差もあるだろうし、根の働きにも違いがあるのかもしれない。
夕方は時間をかけてたっぷりと水を掛けた。この水が明日一日の命となる。
7/26(月)晴れ
第3圃場 第4圃場水掛
午後になって黒い雲が空を覆った。珍しく降るかと期待したが、サッと数十秒で終わって
後は何事もなかったように青空に戻った。
真夏時は昼休みを少し長めに取る。午後1時半あるいは2時近くまで休む時もある。
昼食後少し昼寝も出来る。20〜30分うたた寝しただけでも体はずいぶん楽になる。
昼休みが長い分、夕方は日没までの作業だ。この地方では今の季節、午後7時までは
明るいのでそれまではめいっぱい働くことになる。夕方は鉢物の水掛が年中行事みたいな
ものなので、この季節は朝から晩まで水、水、水・・・ということになる。植物に水は欠かせない。
もっとも、それは動物でも同じ事。この地球上のあらゆる生命の源となるのが水である。
水の惑星、地球に住む我々は地球人であり宇宙人でもある。このような言い方をすると
カッコいいじゃありませんか我々も。ヘンな地球人も多いですが・・・ってそう言うお前は
どうなんだと言う声が聞こえてきそうですが、私は正真正銘まとも人間の代表みたいなもの。
まともな人間が変に見える社会こそ不健全なのだと言っては見ても、ここに10人の人間が
いて、その内9人が「ヘン」であるならば「ヘン」こそ「まとも」なのであって「まとも」こそ「ヘン」で
ある。つまり「まとも」な私はやはり「ヘン」なのだと妙に納得してしまうのであります。
この地球上に60億人が生きて、その誰もが自分だけは特別と信じている滑稽さの裏側で
誰もが特別な存在であることの真実は論理的にはともかく感情的には理解し難い構図である。
誰もが特別な存在であると言うなれば、特別と言う概念そのものが成立し得ないことになるが
特別な人間など誰もいないという逆説ではなく、個々が他に対して特別の存在であると言う
普遍的な認識の再確認が不可欠である。と言っても自分でも何を言っているのか分からない。
7/25(日)晴れ
第3圃場の水掛
南風がかなり強く吹き続けた終日だった。スプリンクラーの水が強風に押し戻されて
南側(風上)が予定した位置まで届かない。逆に北側(風下)は隣の畑まで深く飛んでしまって
ロスが多くなってしまった。結局、南側の残った部分はホースを敷いて手掛けをした。
7/24(土)晴れ
第1圃場の水掛 コニファーの刈込み
スプリンクラーによる散水で、人間はエメラルドグリーン(コニファー)の刈込み作業をする。
このエメラルドは周囲と込み合って、枝に日が射さないと直に枯れ込んでくるので、それを
避けるために刈込んで充分間隔を空けることが必要となる。今刈込むと秋の出荷時期までに
新しい芽が出て引き締まった容姿になる。とても丈夫な樹なので夏の間でも絶え間なく成長
している。エレガンテシマ コルムナリスなども水分さえ補給できれば夏場もよく育つ。
今日も暑い日で、30分から1時間於きに水分を摂取しなければ到底体はもたない。ただ
海風が強めに吹いたので風通しの良い場所では心地よい。日陰は更に気持ちが良い。
いつまでも涼風が吹き抜ける木陰で青い空と田圃の緑を眺めながらボケーとしていたい。
何も考えずただ自然の中に身を沈めていると妙に気持ちが安らぐ。
<
我は海の子 白浪の騒ぐ磯辺の松原に 煙たなびく苫屋こそ 我が懐かしき住家なれ
生れて潮に浴みして 浪を子守の歌と聞き 千里寄せ来る海の気を 吸いて童となりにけり
>
九十九里海岸はすぐそこにある。松林を抜けると、雄大な太平洋がひろがる。どこまでも続く
海岸線と水平線。ちっぽけな人間の魂がすーっと開放されて自然と溶け込む瞬間だ。
7/23(金)晴れ
ハウス内施肥他
イチゴノキ(ストロベリーツリー)に緩効性の化成肥料を施す。
時期的に少し遅くなってしまった。夏を乗り切るための肥料なのでもう少し早目にやりたかったが
忙しさのあまりついつい先送りとなってしまった。
ハウスの中は蒸暑い。汗が滲み出てくる。両側の窓は当然全開で、妻面も両側開放してある。
更に、裾の部分も手繰り上げてあるが、それでも熱気がこもっている。天窓のない構造のハウス
なのでどうしても熱が抜けきれないでいる。この時期のハウス内の仕事は辛いものがある。
仕事に追いかけられていると一日があっという間だ。細かい作業だと一人分の作業量というのは
微々たる物である事がよく分かる。×365にしたところで、高が知れている。
7/22(木)薄曇り
挿し木作業
サルスベリ ザクロ等の落葉樹を挿し木した。
今日は薄い雲が広がって気温も低めで過ごし易かった。湿気も
なく、夏としては快適な気候だった。連日の猛暑から開放されて
植物も人間も一息つく格好となった。
今日の写真はザクロの花。深い緑の中に鮮やかなオレンジ色
がよく目立つ。「紅一点」とは、このザクロの花からきている言葉
だそうだ。花の少ないこの時期に際立つ色彩が印象的だ。
7/21(水)晴れ
友人とゴルフに行き仕事は休み
この暑さには閉口する。畑で仕事をしているときの暑さと、ゴルフ場の暑さはまた別物の
ような気がする。何が楽しくてこの炎天下を山越え谷越え一日中歩き回るのか。尋常ではない。
ゴルファーの心理とは常軌を逸したところにあるようだ。「この世は仮よ唯狂え」と。
汗とはこんなにも多量に出るものか。ペットボトルを何本空にしたことだろう。5〜6本は優に
いっている。すまじきもののひとつに真夏のゴルフと言ったところか。
ゴルフ場も雨がないので芝生の維持に懸命だ。各ホール毎にスプリンクラーが回っていた。
広大な土地の全てに潅水するのは困難で、事実所々に芝生の枯れが目立った。
ゴルフ場にとって芝生は命。管理する人々の苦労が忍ばれる。
午後5時頃に帰宅し、私も夕方7時まで鉢物の水掛をした。暑く長い一日だった。
7/20(火)晴れ
畑の水掛
今日が今年一番の暑さとなった。千葉県市原市では40,2℃を記録したそうだ。
同じ千葉県内でも私が住むこの地は、冬暖かくて夏涼しいのが特徴の銚子市に近いので
他の地域よりは若干気候的には恵まれている。しかしそれでも暑いことは確かだ。
今日は蒸暑さもあり、汗がだらだらだらだらだらだらだらだら流れ落ちた。
少し動いては、クーラーボックスの中から飲み物を取り出し口に運んだ。風も今日は穏やかで
太陽がより一層近く感じる。海風が吹けば少々気温が高くても当地では凌ぎ易いのだが。
このところ寝不足も続く。夏場の睡眠不足は体にこたえる。水掛は結構重労働なのだが
不思議に体はもっている。不健康体で体力もないほうだが何故か何とかなっている。
自分では何時倒れてもおかしくないと思っているのだが現在のところ踏みとどまっている。
生き物相手の仕事では手が抜けないから厳しい。やるしかないといったところだ。
何故そんなにやるか?
答えは明瞭。やらなければ食べてゆけない。つまり貧乏。
貧乏こそ我が原動力という事になる。「貧しき者は幸いなり」
貧乏万歳! ってそれほどでも・・
7/19(月)晴れ
畑の水掛
水掛を始めると他の仕事はあまり出来なくなってしまう。各圃場を一巡して来ると、もう最初に
掛けたところが乾き始めてくるといった状況でイタチごっこの感ありだ。
これまでは今年植えた苗木や移植したり根回しした植木及び乾きに弱い樹種にだけ水を掛けて
いたが、今はほぼ畑全体の植木に掛けるようになってしまった。もちろんマツ類には掛けない。
マツは乾きに強いし、水を掛けると葉が長く伸びてしまって観賞価値が下がってしまうからだ。
しかし、この先この状態が長く続けばマツと言えども水掛をしない訳にはいかない。こうなると
正真正銘深刻な状況となる。
7/18(日)晴れ
畑の水掛他
未明に降雨あり。しかしながら極めて少量。元々の湿り気があるところなら多少は役に立つ
と言った程度で、乾ききった畑には焼け石に水と言った状態だ。雑草の種にはタイムリーだ。
これで発芽できるから恵みの雨に相違ない。
焼けた砂はぶわぶわしている。地下足袋を通して足の平に熱い。一日中履いていると夜には
足が火照ってしまい寝付けなくなる時もある。まだ七月の中旬、先は長いので思いやられる。
お客さんの依頼の植木を一本掘ったが、スコップを動かすと同時に汗がどっと出た。水を掛けた
場所だったので適当に水分はあったが、このような陽気の時には余程根がしっかりしたもので
ないと傷んでしまう事になる。
夕方ポット苗の消毒。ハマキムシが出てきた。ポット物は毎日水を掛けるので今でも新しい芽が
伸びている。そこを害虫にやられる。雑草と害虫は絶えることがない。
使用薬剤 DDVP乳剤 トップジンM水和剤 1,000倍希釈液
7/17(土)晴れ
畑の水掛他
第1圃場をスプリンクラーを使って水掛をする。2基を同時に使用しての散水だ。
スプリンクラーが勢いよく回るさまは見ていてとても気持ちが良い。水の存在を
水の有難さを特に強く意識するのは、この夏場なればこそだろうと思う。
厳しい夏の陽射しに晒され渇きに耐えている植木を見るに忍びない。出来得れば
毎日でも水を掛けたい心境だが、それは物理的にも不可能な事。精々一週間に
一度が関の山といったところだ。
落葉樹などは特に乾きに弱い。まして当地は砂質なので保水力が極めて低いので
植物の夏越しの条件としてはあまりよくない。それに「適地適作」を無視する形での
生産形態を採っているので、不適な環境の植物にとっては居心地の悪いこと甚だし
かろう。人間がどこまで関与できるかだが、限界がすぐそこに見えるような気がする。
7/16(金)晴れ後曇り
挿し木
今日はサザンカ類の挿し木。オオミゴロモ 優美 ユーレタイド他
晴れて暑い日が続くが、昨日今日と午後3時過ぎから曇ってきて
夕方にはパラパラときたが直に止んでしまった。この辺りは本当に
時雨が少ない。千葉県でも北部のほうは時々あるのだが平地で
海岸沿いの当地では熱雷による時雨は来ないのが普通である。
雨を心待ちにするのは皆同じだ。近隣の同業者も水掛に余念が
ない。あちこちの畑から動力ポンプの音がする。
大物植木中心の生産者はまだそれほどでもない。根の張りが
浅い小物類を生産の中心においている農家ほど雨不足は深刻
である。田圃に水があるうちはまだいい。畑の上部は乾いていて
も下のほうは充分湿り気がある。これが来月に入って田圃の
水抜きが始まってからが大変になる。今は畑が田圃の水を
吸い上げている状態だが、今度は逆に田圃に水分を引っ張られ
る状況になってしまう。こうなると大物植木も水掛が必須となる。
右写真はヒペリカム
エクセレントフレアの赤い実。今年も見事に
色付きました。花もいいですが、実物は一味違っていいですね。
7/15(木)晴れ後曇り
挿し木
今日はツバキ類を挿し木した。多品種を少量ずつ挿す。多品種といっても、このところはかなり
種類を絞り込んでいる。15〜20種類ほどになろうか。これでもまだ多いような気がする。何が
売れるか予測がつかないので、ついつい欲張ってしまうが管理面、販売面、コストを考えれば
種類は少ないほうが有利だ。
挿し木も思うようには進まない。雑用も多いので中々ひとつの仕事に集中できないでいる。
畑の母樹から挿し木用の穂木を採取して来てこれを数時間水に浸け置いてから挿し木箱又は
挿し木床に挿すのだが、仕事量としては一日一人1000本といったところか。これは朝から夕方
まで、しかも採取の条件も良いときの数値である。
さて、ニュースでも大きく報じられている新潟県や福島県の洪水被害だが、これが梅雨前線に
伴うものだというから驚く。被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
自然の悪戯などと言えば不謹慎かもしれないが、それにしてもどうしてこんなに不均衡な雨の
降り方となってしまうのだろう。一方ではカラカラ天気が続いているというのに。
浸水した家屋の被害も大変だろうが、農作物への被害はどのくらいになるのか見当もつかない
のではないか。単年度作物もさることながら果樹などの周年作物では、今年度だけの被害では
済まなくなる。生育に10年掛かっているとしたら、その木が全損していたら次の10年先まで
その分の収穫がゼロになってしまう。これが植木であっても勿論同じ事になる。
7/14(水)晴れ
畑の水掛
今日も晴れ上がったが東寄りの風が涼しく吹き心地よい。夏もこの程度なら文句はない。
すっかり一人前になった田圃の稲が深い緑の葉を揺らしている。
< 田を渡る風が故郷に居れと言う > 誰の作だったか忘れたがずっと以前新聞紙上に掲載
されたもの。都会に漠然とした憧れを持っていた若き頃を懐かしく思い出させる川柳である。
あれからウン十年、何の因果かこの田舎町で今もしがない植木屋「稼業ときたもんだ。二日酔い
でも寝ぼけていてもタイムレコーダー」もないから好きな時に起きて好きなときに寝て、ノルマも
なければ上司もいないから仕事も遊び半分冗談半分。自分が社長だからボーナスは出し放題。
三食昼寝付きは当たり前。今日は雨が降ったと言っては休み、明日はゴルフだと言っては休み
ほとんど乗る暇がないから必要のない更旧乗用車まで持っている。贅沢三昧殿様気分。
これだから百姓はやめられないとまらない。エビの入ったセンベイを情けなくかじった。
7/13(火)晴れ
畑の水掛
昨日は比較的涼しい日和だったが、今日はぐんと気温が上がった。湿度も高いので例年の
夏がやって来たと言う感じだ。気象庁は今日関東地方の梅雨明けを発表した。今更どうでも
いいようなものだが
唯心配なのは空梅雨だった挙句、この地方は夏場の夕立というものが
ほとんどない事だ。海岸沿いなので海風の影響か夕立雲が寄り付かない。9月の中旬頃まで
一粒の雨も降らないといった事が珍しくないのだ。先が思いやられる状況となってしまった。
まとまった雨が期待できるとすれば台風の接近だが、これは一歩間違えれば大被害となって
しまうので出来れば遠くから雨だけを降らせて欲しい、と言ったら虫のいい話しとなってしまう。
スプリンクラーと手掛けによる水掛を同時進行させている。たっぷりと水を吸い込んだ植木は
上機嫌だ。生き生きとしている。強い日差しにも負けず夏空に対抗するかのように鮮やかな
緑を輝かせている。清々しい光景だ。
7/12(月)晴れ時々曇り
畑の水掛
今日は2台のスプリンクラーがフル稼働した。スプリンクラー4本を連結したものが1基で面積
1000uの散水能力がある。エンジンポンプにガソリンを満タンにすると約2時間作動するので
これを2回繰り返す。つまり同じ場所を4時間水を掛けることになる。これだとかなり浸み込む。
一箇所が終わると次の場所に移動させるが、これがまた厄介でスプリンクラー本体とホースを
ばらばらに分解して水を抜き、ホースを一旦丸めて収納し次の場所に運ぶ。そこで再び一から
組み立てることになる。この作業が40〜50分かかる。野菜畑のように背丈がそろって畝通し
がはっきりしていれば設置しやすいが、植木畑の中は大小様々で色々な種類の植木を作って
いるので一定しない。ホースを伸ばすにも幹や枝を避けながら曲がりくねって敷設する。
こうしていると1日の稼働時間は6時間程度となり、3000uの畑だと1基で2日掛かる事となる。
これでも畑の隅々まで満遍なく掛かることはなく、どうしても残ってしまう箇所ができるので
これは後で人間が手掛けすることになる。もっとも畑全体を隈なく掛ける必要もない。乾きに
強い樹種やマツ類には滅多に掛ける事はない。今はまだ小物類が中心の水掛である。
7/11(日)晴れ一時曇り
畑の水掛
天気予報では昨夜から今朝にかけて強い雨があるとの事だったが今回も空振りに終わった。
これが最後のチャンスだろうと思っていたが残念だった。結果として今年は空梅雨だった事
になる。6月の中旬以後数回の降雨はあったが畑は乾燥状態が続いている。植木の成長は
ほとんどの樹種で止まってしまった。特に乾燥に弱い樹は葉が変色してきている。このままでは
大変な事になってしまうので今日からスプリンクラーを使用しての水掛をすることにした。
2ヶ所に設置して一台はすんなりと稼動したが、2台目はエンジンが回らなくなってしまって
修理屋さんへ行って修理したり、それが修ったと思ったら今度はスプリンクラーの部品の
不具合で水が出ない。資材屋さんへ買いに行ったりとあたふたとした一日だった。
結局今日の水掛け作業はスプリンクラー1台分の能力のみの仕事量だった。
7/10(土)晴れ後曇り
除草剤の散布
畑は乾燥状態でも雑草はよく育つ。これ以上大きくなったら面倒とこの辺で除草作業を
決行した。炎天下の除草剤散布も骨の折れる仕事だ。畑中を隈なく歩き廻ることになるので
足腰に負担がかかる。更に植木の葉に除草液がかからないように注意しながらの作業なので
神経も使う。動力散布なので常に一定の薬液が噴出されるのでもたついてもいられない。
軽トラに動力噴霧機と薬液タンクを載せてそこから細いホースを繰り出して散布するのだが
ホースを引きずり回すのがこれまた大変で時には植木の枝などに引っかかってしまって
動きがとれなくなることもある。ホースを引いているということは、自分が進んだ通りに同じ
ところを帰って来なければならないという事になるので厄介だ。背負い式の散布機もあるの
だが、これは重くて長時間の作業には耐え切れない。広い面積を一日中散布するには
どうしてもホースに頼らざるを得ない。
7/9(金)晴れ
挿し木作業
マダムブライト サニーフォレスト等のヒイラギの挿し木をした。
雑用も多いので中々挿し木も進まない。何をやっても手間隙の掛かるのが農作業の特徴だ。
細かい手作業が中心なので機械化はどうしても限界があると言うのが本当のところ。
農業が非効率で生産性が低い仕事であるのは今も昔も変わらない。単位時間あたりの
賃金を計算すれば恐ろしいほどの数字が出てくるので、それは意識的に無視をして毎日の
仕事を進めて行くしかない。他産業のそれがどうの、公務員の給料、パート賃金がどうのと
比較しても、それはあまり意味を持たない事。原価意識の欠如をとかく批判されがちなこの
農業ではあるが、経済原則がこの世の全ての如き風潮に反発する気力も意欲も失せつつ
あるのが現状で我ながら情けなくもある。それにしてもこの収益率の悪さには今更ながらに
呆れてしまう。農業と名の付くものは多かれ少なかれ同じような状態だろうと思う。

7/8(木)晴れ
AM 畑の水掛 PM 挿し木
関東各地は今日も猛烈な暑さとなったようだ。特に内陸部では酷いようだ。
千葉県の銚子に近いこの地方でも暑さが厳しいのは確かだが、海岸に近いこともあって
比較的過ごし易い。風も涼しい。特に夜ともなればぐっと気温も下がってくる。
午前中、畑で水掛をしていると問屋さんが来た。お客さんに依頼された植木を探していると
言う。写真を送り見積もりを出すのだそうだ。アカマツを5〜6本写していったが、少し投げやり
的な仕事振りだった。依頼された規格どおりのものを探して歩くのは大変なので適当なもので
お茶を濁すのだそうだ。見積もりを提出してもそのほとんどが商談に進展せず、「ナシノツブテ」
なのだそうだ。見積もり自体は普通無料なので、依頼する業者は方々に出すことになるから
元請け業者が3社に依頼したとすると、その3社がそれぞれまた別の3社に依頼したとすれば
見積もりを出す業者は9社になるという寸法だ。ピラミッド式に増えてゆく事になってしまう。
相手はお客さんだから、依頼されれば見積もりを出さない訳にはいかない。時には方々を
駆けずり回って規格に合ったものを探さなければならない。その手間隙たるや大変なもので
ある。電話やFAXで事足りる業種ではない。ましてや造形樹となれば自分の目で確かめなければ
ならないから尚更である。こうして苦労して見積もりを出しても実際に販売に結びつくのは
10件に1件位とか。これでは「適当にお茶を濁す」のも無理からぬ事と思う。
7/7(水)晴れ
ゴルフに行き仕事は休み
中学の同級生のゴルフコンペがあり参加した。
自営業者 会社員 教師などで植木屋は私一人だ。皆始めての手合わせだったが
結構上手な人が多い。驚きだ。町内に住んでいながら仕事が異なると普段はほとんど顔を
合わす機会が無いものだが、10年も会っていなかった人でも直に昔に帰って打ち解け合って
楽しい終日を過ごした。
今日は暑さも相当なものだった。全身汗まみれになってのプレーだった。ゴルフ場も雨不足で
芝が枯れているところも少なからずあった。この夏を乗り切るには大変な努力を要するだろうと
思われる。事実上梅雨は明けている。9月中旬の菜種梅雨の頃まで長丁場の戦いが始まる。
7/6(火)曇り後晴れ
畑の水掛作業
曇りだったが雨は降らずに終わった。天気予報では朝方の雨を予想していたが降らなかった。
東京では降っていたようだが千葉のこの地方では期待はずれだった。
この先の週間予報でも雨マークはない。このまま梅雨明けになるかと思いきや、そうでもないらしい。
西日本の方ではかなり降っているようだ。関東の方も降ってほしいが、梅雨は明けないにしても
この先天気がぐずつく事はあまり期待できそうもない。
畑はかなり乾いてしまっている。植木の葉艶も心なしか色あせて見える。元気が無いのは確かだ。
人間が水掛をしても地中深く浸み込むほどの量は掛け切れないから一時凌ぎにすぎない。
移植物、根回し物を水掛しているので、畑の中の飛び飛びの場所ということになりスプリンクラーは
非効率で使えない。どうしても手作業ということになるが、このまま降らずにいけば早晩スプリンク
ラーの出番となる。しかしここでも問題があり、畑の中には背の高い木や低い木そして苗木など種々
雑多に植えられているためスプリンクラーの水が手前に高木があればそこでつかえてしまう事に
なる。少量多品種生産の弱点でもあるが、しかしこれは大物中心の生産環境から小物中心の生産
にシフトしてきた方針転換の過程なのでやむを得ない面もある。
除草作業も待っているし、何故こうも仕事が次々に出てくるのか・・・。
雨が無くとも雑草は元気だ。その逞しさと不屈の精神は軟弱な我が身には示唆的だ。
7/5(月)曇り時々晴れ
畑の水掛作業
挿し木を一時やめて水掛をすることにした。雨は期待できそうもないので人間が掛けるしかない。
7/4(日)晴れ
挿し木作業
今日の挿し木は、イチゴノキ 白花万作
今年最初の蝉の鳴き声を聞く
7/3(土)晴れ
挿し木作業
今日から挿し木を始める。樹種によってはまだ新梢が固まらず挿し木には早過ぎる物も
あるので、少しずつ頃合を見ての作業となるので長丁場となる。
今日はイチゴノキと斑入りのチャイニーズホーリーの2種類を挿し木した。
カラリと晴れて湿度も低いので梅雨時期の気候でも真夏のそれでもない。日本の例年の
気候とはまるで違うので少し違和感のある天気だ。畑が乾いてしまって数日中には再び
水掛をしなければならない。こうなったら早く梅雨明け宣言をしてくれたほうが覚悟が出来て
良い。
7/2(金)晴れ
AM 挿し木の準備 PM 第1圃場 苗木植え
午前中は挿し木に使うハウス内の整理をしたり、鹿沼土を箱につめて運び入れたりする。
ハウス内の挿し木は箱挿しにする。土は鹿沼土の単体だ。最近は横着になってこれですべて
済ませている。以前はいろいろ資材を混ぜ合わせて挿し木用の土を作っていたが、どれもそれほど
顕著な効果は出てはいなかった。特別な樹種以外はこれで充分だと思う。赤玉土を使っても
結果はほぼ同じ。費用対効果の経済性から見ても鹿沼土がbetterだ。この鹿沼土は3年前に
購入した。大型ダンプカーにバラ積みで一台10万円ほどの値段だった。採取場から直接掘り
取ったものをそのまま持ってきたものと思う。不純物も混じっている。これを使用の度に天日干し
して使っている。運んでくるダンプ屋さん任せだから良質の鹿沼土とばかりは言えない。でも
一般的な樹木ならこれでも充分と言える。一度自分の車で栃木県の鹿沼市まで取りに行ったことが
あった。自分で選べる反面、積載量や手間賃を考えると、自宅到着で買ったほうが結果的には
割安であると思う。鹿沼へは腐葉土も買いに行ったこともあった。腐葉土も今では中国からの
輸入物が大多数であるらしい。日本のどこぞの港に陸揚げされたものをトレーラーで鹿沼まで
運ぶ。それをまた千葉県まで運ぶ。腐葉土もいい迷惑だ。「ここは何処?私は誰?」・・ってか(^^)。
7/1(木)晴れ
各圃場の消毒
台風8号も来ないようなので病虫害防除の消毒を実施する。前回の防除より1ヵ月以上間隔が
空いてしまったが、まだ大きな被害は出ていない。例年の梅雨時は病虫害が発生しやすいが
今年は梅雨の前半こそ雨が多かったが、その後比較的乾燥した天候が続いていたためと
思われる。
朝方の穏やかな気候に誘われて消毒の散布を始めたが、次第に北東の風が強くなり消毒液が
風に乗って遠くに飛ばされたり、逆に風向きによっては意図する所まで届かなかったりで非常に
苦労する。延期も考えたが、一度始めるとブレーキの利かない性格もあってとうとう最後まで
仕上げた。午後4:30終了。
毎年この時期の消毒には頭を悩ます。何時雨が降るか予測がつかないからだ。
散布後少なくも4〜5日は雨に掛けたくない。薬効が著しく減少してしまうからだ。
時には、散布したその日の夜に大雨が降ってしまったということも何度かある。こうなるともう
泣くに泣けないからつい笑ってしまう。
手間隙掛けて高い薬も使って・・・。
日本には花火という文化もある。あっという間に大金を夜空に散らす。粋な遊びだ。
人間は本来あまり物も金も持たないほうが良いのだろう。余分なものはパッと捨て去る心意気
が心豊かに生きる秘訣かもしれないが、「それにつけても金の欲しさよ」となってしまう私は
20cmのシュロ縄の切れ端でももったいなくてもったいなくて・・・。