藪漕ぎの楽しみ
【引地山周回踏破計画】(2015年9月19日)
【アクセス】 今日は鉄塔巡視路を利用して、赤柴峠経由の引地山へとの計画だ。下の写真は、目的の鉄塔が見える場所から撮ったもので、駐車場所は一番手前に写っている道路脇にある鉄塔の側とした。ここの鉄塔Noは、156号だ。
≪鉄塔巡視路を辿り赤柴峠への路へ≫ このコースは過去数度歩いている。最初は2002年だった。この路は1/25,000図にも載っていない(正確には繋がっていない)が、引地山〜皿ヶ嶺の縦走路上には峠の案内があったので、路は存在しているだろう事は想像していた。当時、ネットでの情報も少なくて、薄暗い山中で赤柴峠の案内標識を見付けた時は嬉しかった事を思い出す。また、引地山には小生の退職後の2012年の3月に同コースを歩いている。そして、一昨年、入院が決まった後に久万スキーランドの林道の登山口から(引地山コース)訪れていたのだった。一年前に一応の治療が終了した今回の山行は、“寛解祝い”とでも云えるのだろうか。
出発準備していると乗用車が二台通り過ぎて行った。軽トラや落ち葉マークを付けていない乗用車なので、夏季の“ソーメン流し”が終わった今、登山者だろう事は容易に想像出来る。さて@地点を出発は、9時10分だ。ここらの案内標識は東温市も関与しているようだ。というのは、この案内板が建てられたのは“東温アルプス”と命名されて以降と想像出来るからだ。
民家の側の路を5分ほどで直ぐに次のNo155号鉄塔下の広場に着く。A地点で、先ほど車で通り過ぎた女性が出発準備をしていた。真っ直ぐ先の細い山道へと続く山道は瞽女石(ごぜいし)〜水の元〜風穴〜皿ヶ嶺へと続く路だ。挨拶を交わし進む、っと後続の相棒も何やら言葉を交わしていた。直後、木材を積んだトラックが降りて来た。この先で伐採作業が行われているようだ。路は右の沢筋へと降りるように標識が立っていた。その沢が以前(2002年)、ウロチョロした沢だった。
前方が明るくなり、9時25分再び林道に出合う。瞽女童(ごぜわらべ)集落から伸びている林道だろう。下方には道後平野が望まれる。ここを下山路に使う場合、前方の景色に眼を奪われてうっかりと直進してしまいそうな場所でもある。道端の花々を愛でながら歩くのだが、左手にある耕作放棄地はススキに覆われている。帰宅後、相棒が黄色い花の名をネット検索し「“カラスノゴマ”と呼ぶようよ」との事だった。
9時32分、再び、林道から山道へ入る。コンクリートやアスファルトの道と違って、土の路は心地いい。9時43分、No154号鉄塔に着いた。地図のB地点である。
雑草と一緒に彼岸花が咲いていたが、珍しい花も咲いている。帰宅後、検索すると“ヤマゴボウ”らしい。このヤマゴボウ、中国原産の従来のヤマゴボウは珍しいらしく、“ヨウシュヤマゴボウ”が繁殖しているようだ。鉄塔からは、見晴らしも良くなく腰を下ろす場所も無かったので先を覗いてみることとした。
鉄塔を抜けると、舗装されていたり、途切れたりしながら林道のような道が植林の中へ続いている。9時48分、林道がUターンしている場所(B´地点)で小休止。これは地図に実線(1/25,000図でいう“軽車道”)で記されている路だろう。ここで小休止だが、路はここからは、何回目かの山道だ。
再出発後、10時11分、例の鉄塔巡視路に架けられている鉄製の橋に出合う。植林の中、大きくトラバースしている道を進むと再び電力鉄塔、No153号に出合う。路は鉄塔の手前をヘアピンしているが、我々はここで小休止である。地図のC地点だ。陽の当る開けた場所の雑草の中、黒い蛇がガサガサと横断して行った。
先ほどの黒い蛇を帰宅後検索してみると『3種類の蛇』が載っている。『いずれも体色変異により黒色 に変性した「黒化型」の個体で、なかには真っ黒い蛇もいます』とある。一番確率が高いのはシマヘビの亜種らしいが、ヤマカガシやマムシとなると噛まれると怖いので、用心が肝要。10時36分、鉄塔巡視路と別れて、『松山中・東高 OB山の会』の標識を辿ることとなる。ちなみに、鉄塔巡視路(鉄塔No.152号)の方は右手の尾根へと続いていて、尾根を越えた向こう側は知り得ない。
植林の中、路はジグザグと勾配を増している。また、路には雑草が覆い判別し難い場所さえあるが、路を見失う程では無い。
急斜面のジグザグの路は、植林の林から自然林が混じるようになって、やがて、自然林の中の道になると縦走路は近い筈だ。こういう路だと、小生が闘病前だと相棒の姿が見えなくなる程遅れていたが、今は、相棒の姿が見えなくなる程早く歩けないので、歩行速度は丁度良いらしい。
赤柴峠へは11時22分に着いた。コースタームは、100分と書かれていたので、我々は30分ほど余分に掛かっていた。そして、5分ほど縦走路を歩くと引地山の標識の場所に着く。ここで昼食休憩だ。
≪赤柴峠から引地山へ、その後縦走路を行く≫
引地山の山頂標識は良く見えない。1/25,000図には赤柴峠の場所に“引地山”と記されているが、三角点のある頂上の場所と、赤柴峠は違っている。しかし、赤柴峠イコール引地山と間違って記載している“山のサイト”がある。このような事は関連のサイトを調べれば直ぐに判明することである。間違った情報を公開するのはどうなのか? 兎に角我々は、11時52分昼食休憩を終え、再びの赤柴峠を通過である。
縦走路には、色とりどりのキノコが出現している。もう秋なのだ。12時23分、スキーランドの上を通っている林道への分岐の案内が掲げられていた。二年前に通った時にあったかなぁ〜。そう云えば、先程、ササユリが咲いていた頃、『スキーランドの駐車場に車を置いて、縦走して来たんだけど、引地山は縦走路にありましたか?』と、二人連れの女性に聞かれた。その女性は、1/25,000図を持っていて、小生に地図を見せながら“スキー場に居た犬の先導で歩いて来た”道がココだと指を指すのだった。私は「この路は通れない(貴方たちではの意味)から間違って居ないですか?」と云うが、頑として歩いて来た道はココだと言い張ります。『可笑しいですね』で、その場は終わったのですが、その彼女らが上がってきた道がこの分岐だと相棒と話した(納得)のだった。すぐ先に面白嶽への尾根路コースと、“安全コース”と表示されているトラバースの路へと別れている。前回と違って、今日は小生もトラバース道を行く。
トラバースの路は一昨年と変わりなく、道端にセンブリが咲いていた。
この辺りは一昨年来、林道が縦横に登山道を横切っている。間伐の手が入った道端には草花も見られた。先ほどの尾根路コースとの合流点には12時47分に着いた。
直登コースの合流点からは先日も通った路だ。何年前か、ブナの枯れた木に付く“ツキヨタケ”の撮影に相棒と通ったのはこの時期だったのだ。降りて来たペアは、今日初めて山道で出合った人だった。十字峠は、13時12分に通過した。ここからは皿ヶ嶺の頂上へと向かう。
三角点の手前でも一組のペアが降りて来た。頂上へは13時27分だった。頂上のベンチには三名のグループと単独の男性が居た。もう昼食の時間は過ぎていたので、頂上では撮影だけで降りる。右手、樹林越しの石鎚山には雲が掛かっているのでその姿は望めない。坦々とした下山、竜神平に着いたが誰も居なかった。13時52分だった。小屋前には、先日伐採した木で立派なテーブルと椅子が出来上がっていた。。
今日も反時計回りに竜神平を行く。縦走路を上林峠へと右折。すると、縦走路の路にヌタ場が出来ていた。「路の真ん中にヌタ場を作るなヨ・・イノシシ君!」と言いたい。14時31分、上林峠への長い階段を降りる。
≪上林峠から瞽女石(ごぜいし)へ降りる下山路≫
14時42分、上林峠を通過。下の方から工事の音がしていた。トンネル北の林道の工事の様子が先日と変わっていた。道端に工事車両置き場が作られ、天狗の庭への降り口が新たに作り替えられていた。また、先日張られていたトラロープはワイヤーに架け替えられ谷の奥へと続いていた。小生が予想していた間伐や伐採の作業用じゃなくて、谷へ堰堤様のものが作られるようだとの事だが、作業の人の応えは要領を得ないものだった。
天狗の庭へと降りる。植林の中、前方が明るくなったと思ったら間伐作業をしていた。その作業で道はじゅるじゅるになり歩き難い事、この上無い。作業の人が乗って来た軽トラが二台停まっていた。そのじゅるじゅる道の先が水の元だった。
15時28分、水の元でトイレ休憩。すぐ先で真っ赤な実を付けた植物が暗い林に鮮やかだった。これから先、何度、林道を縫って降りたのだろうか。
瞽女石(ごぜいし)の向こうに作業中の人が垣間見えた。間伐のお蔭で随分明るく感じる。そして、登山道をぶつ切りに作業道が出来ていた。その部分を横切るだけで靴は泥だらけである。その作業道を木材を積んだ作業車が降りて来た。そんな作業道が登山道を何か所も横切っていた。
16時16分、駐車場所へ舞い戻った。
朝方の冷えで、布団から出ている身体が冷えるのか・・・、おトイレに起きたりしてなんだか熟睡してないみたい・・・。ちょっと眠たいままに歩き始めたんじょ。でも、このコースは急登だからゆっくり登る事にして、おっちゃんに「今日はウサギと亀の亀でいくから」と言いながら歩く。植林帯から自然林が見えたらすぐに赤柴峠に出るから自然林が見えた時は嬉しいんじょ。
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