≪四国のみちの番外≫ ・・・遍路道を辿る
2015年5月11日【四国88ヶ寺・第48番〜第51番の4ヶ寺を巡るみち)】
【西林寺から浄土寺へ】
今日は西林寺から石手寺までの遍路道を辿るべく計画した。この界隈は小生が久米の幼稚園・小学校・中学校と通い高校卒業まで住んでいた地の利を生かしてのお寺巡りである。
西林寺には9時10分に着いた。巡拝の要領ももう随分と心得てきて、白衣や菅笠や金剛杖の姿も恥ずかしくなく人目に晒せるようになった。今日は月曜日なので、団体での巡拝者も未だ姿は無い。自家用車と、歩き遍路の人たちだけなので、記帳も順調に終えた。さて、郊外にある札所なので、「石手寺さんまで歩きたいので、駐車場に車を停めさせて頂けますか?」には、「東の駐車場に停めて」との事で、了解を得たのだった。
私たちのお参りは20〜30分で終わる。さて、西林寺からはお遍路さんによっては、浄土寺へと遍路道は真っ直ぐに(新)県道40号線(讃岐街道と呼ぶ)を鷹の子駅へと歩く人もいる。その方が道は判りよいだろうが、私が辿るのは高井公園の脇の小道へと行き、9時47分、リハビリテーション病院が見えると(旧)県道40号線への道へと合わさる。久米小学校を過ぎた曲がり角を遍路標石どおりに右に少し行くと、今度は左へと曲がり、10時9分、一本道で正面が浄土寺だ。私が50数年前に小学校へ通っていた道だ。
【浄土寺から繁多寺へ】
10時16分、小生の菩提寺でもある浄土寺へ着いた。この寺の駐車場は有料である。何年前かは無料の駐車場(2〜3台しか置けなかった)があったが、今は寺の前に駐車スペースを新しく構えたようだ。また、住職(現在はどなたが住職をなされているかは不明である)は小生の高校の時の先生でもあった。兎に角、子供の頃はこの“仁王像”が怖かった思い出がある。
私たちが参拝を終える頃、背の高い異国の巡拝者が見えた。どうも女性のようだったが、歩き遍路の恰好だった。さて、繁多寺さんへと県道40号線を石手寺へと行くが、遍路の案内標石は直ぐに山沿いのみちへと入った。10時50分だった。
右手の山沿いのみかん畑は荒れていた。もう後を継ぐ人もいないんだろう。お墓の中の小高くなった道を降りると前方に先日辿った“淡路が峠”が見えて来た。日差しはあるもののさほど暑さも感じず、11時4分、繁多寺へ着いた。
【繁多寺から石手寺へ】
ここは駐車場が狭くて5台くらいしか駐車出来ない。また、この寺に入る道も狭いので、大型バスなどで参拝に来た場合はどうするのだろうか?と余計な心配までするのだった。境内のベンチでは数名のお遍路さんが休んでいた。
11時27分、参拝を終え石手寺へ行く。前方に松山城が望める遍路路だ。
遍路路は松山の住宅街へと入って行く。石手への道は畑寺から東野へと町名を変え街中を縫っている。ここは遍路標識を見失わないように行くのだが、別に道を見失っても石手寺には辿りつけるのである。もう何度も、数え切れない程通った道でもある。遍路標識は再び県道40号線へと出て、石手川の橋を12時に渡って石手寺へ着いた。
石手寺には多くの参拝客が居た。ここは四国霊場88ヶ寺を廻る人だけではなく、松山へ観光で来ている人も立ち寄る寺でもある。もっとも、政府のお偉方などはこの寺には立ち寄る事が出来ないだろうが、是非、ここの住職に説教してもらったらいかがなものか?
石手寺には、昨年からもう何度目だろう。前回訪れた際には、寺前にある寺ガールのいる喫茶店で休んだのだが、今日はお休みのようだ。その折に話題となった“コンビニの後の店”が足湯付きの“まんじゅう屋”さんとして開店していた。
本堂の左手には山道へと案内がある。今日はその道は辿らず、裏手の“パワースポット”へと行ってみる。入り口で100円を納め、真っ暗の洞窟へと足を踏み入れた。目が慣れない内に、壁面に頭をぶつけたが目から火花は出なかったので、胸を撫で下ろしたのだった。
今日は平日なので「キャーッ」と叫ぶ若い女性は入って来ない。しかし、数名のオジサン・オバサンには出合った。次々と巡拝の人たちも入れ替わり立ち代わり・・と訪れていた。例の異国の女性も姿を見せた。巡拝が終われば、丁度、昼食の時間なので入り口にある食堂でうどんを注文した。
【石手寺から伊予鉄道・久米駅へ】
さて、帰路が問題だった。石手から久米駅方面へと行くバス便は無いようなので、久米駅まで歩くこととした。久米駅からは≪久米窪田線≫が出ている。このループバスは以前は100円バスと銘うっていた。14時前に久米駅に着いた。目的のバスには乗客が乗っていたので、我々も急いで乗り込んだのだ。
間もなく、運転手が乗り込んで来て出発は14時2分だった。料金は、110円に値上がりしていた。さて、どのバス停が最寄りの駅なのかが判らない。停留所名ではなくて、景色を見ながら降車ボタンを押すこととした。そして、ここだろうという停留所のアナウンスで、ボタンを押して、バスから降りたのだが、バスの運転手がクラクションを鳴らすのだった。何か用か?・・・じゃなくて、金剛杖が小生が座っていた座席に残っていたのだった。親切な乗客の人のお蔭で事なきを得ただった。
そして、14時23分西林寺へと無事戻って、お寺に駐車場をお借りしていたことのお礼を述べ、今日の全行程は終了した。
【費用】伊予鉄バス(久米駅前〜高井北)・・・・・一人 ¥110
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