2月
3日【カツラの谷】
去年の12月24日に蛇谷ケ峰に登る途中のカツラの谷で大桂を写してから、雪の大桂も写さないと・・と思っていたが、暖冬でなかなか雪が降らない。週間天気予報で、木、金、土は冬型気圧配置になり雪だるまが付いている。土曜日は撮影のラストチャンスだわ! とカツラの谷に決まった。
6時にアパートを出発。名神高速を京都東で下り、湖西道路を走り真野で下りる。いつものコンビニに着いた頃に朝日が昇って山がピンク色になっているが、ここでジタバタしてもどうにもならない。坊村の明王院で少し撮影をして、いきものふれあいの里センターの駐車場に車を停めた。生きものふれあいセンターの遊歩道を歩くのだろうか、5,6人の『オジサマ・オバサマ』が準備をしている。リーダーらしき人が「今日は雪が少ないので、ワカンはいらないよ」と言っていた。
通行禁止のロープのあるカツラの谷方面の所を9時35分に出発。トレースはない。12分で崩壊している所(去年12月に来ているので安全は確認済み)を通過。だんだん雪が深くなって来て、おっちゃんが先頭を変わってと言うので交替する。10時10分に分岐に着く。雪があると、夏道とは勘が狂う。カツラ谷だから谷へ向かって真っ直ぐ行くのか、蛇谷ケ峰の方なのか、記憶を辿る・・、直ぐに蛇谷ケ峰カツラ谷コースなんだからと、蛇谷ケ峰方面に歩を進める。
傾斜がついてきて丸木を階段状にしてある所は、不用意に足を置くと滑ったりして余計に疲れる。おっちゃんがフラっと来たと言うので先頭を変わる。先頭と二番手では、鉛の靴とスニーカーで歩く位の差がある。この前、鹿に出会った所までは登りで、後は水平道よね〜と頑張るがしんどい。10時50分過ぎにやっと水平道になって来た。支尾根を巻くように登山道は付いている。雪は膝ぐらいにまでなってきた。あそこを曲がったら大桂の所だと思って行くと、まだ道は続いている。
橋が見えて来た。そうだ橋があったわ・・。雪の下の丸太の間に足を置くとズボッと下に抜けるので慎重に。そして、支尾根を4回も越えなければならなかった。カツラの谷まで0.5キロの標識があり、「ええ〜! まだ500メートルも〜?!」と叫んで曲がると、そこが大桂の場所だった。「50mの間違いじゃないの・・、0.05キロと間違っているのよね。まだと思って、そこだったから反対の間違いよりはいいけどね」と言いながらも、見えていても、深い雪の為になかなか辿り着かず、11時30分にやっと大桂の前に立った。
でも、谷だから霧氷も出来てないし、雪だけじゃ〜あまりいい被写体じゃないわ〜。沢は雪で覆われているし、大桂の根元の苔も雪で覆われているし、太陽は高いし・・。どう撮ればいいの〜と、それでも一生懸命に撮った。それに、木の上の雪が落ちて来て大変だった。落ちた瞬間が撮れればいいんだけど・・、これが難しい。(-"-)
ひととおり撮影して、おにぎりで昼食。フイルムを1本全部使わないと現像に出せないと再度撮影し、13時にカツラ谷を後にした。帰りは、おっちゃんの早いこと! 大阪に来て登山道で人に会わないのは初めてだ。14時に車に帰ると、たくさんの家族連れがカマクラを作ったり、雪合戦をしたりして遊んでいた。後はおきまりの『てんくう温泉』に入湯して帰った。
25日【武奈ヶ岳】
先週、登山口で登山靴忘れに気付き行けなかった“武奈ヶ岳”をリベンジする事にした。 2月10日〜12日に冬の山岳写真撮影旅行を計画し、準備万端整えていたのに頓挫してしまった。その準備で入れてあった67判のブローニのISO100のフィルムだが、3月の奈良・お水取りではISO400のフィルムを使って撮るつもりなので、それまでに使ってしまわないといけない・・。登山口までの途中で撮る所はないかと考えて、一度行きたかった“流れ橋”を撮ってからと決めた。
“流れ橋”は、木津川に架かる八幡市と久御山町を結ぶ上津屋橋の通称で、時代劇の撮影場所によくなっているらしい。昨夜、おっちゃんが地図で調べてくれていたので、初めての所にしては迷わず行けた。ポイントに着くと、既にカメラマンが3人スタンバイしていた。私はズームレンズでないので、別の適当な所で人が通るのを待った。雲があるので、朝焼けを期待したが焼けなかった。毎日来ているおじさんや、1万枚撮ったと言う人が寄って来ていろいろ話しかけてくる。人が通らないので、おっちゃんとそのおじさんに橋を歩いて貰ったりして写したが、やっぱり自転車に犬が様になるわね〜。
“石庭”(chikaさん命名)
再び名神高速に乗り、いつものように湖西道路を真野で降りる。いつものコンビニの棚になぜか・・、おにぎりが一個もなくなっていた。しかたなく数少ないご飯物の‘豚肉生姜焼き弁当’を買って登山口に向かった。丁度、坊村のバス停に堅田からのバスが到着していて、トイレ横は登山者で一杯だった。地主神社前の駐車場所は一杯だったので、林道を少し行った所に車を停めた。
9時20分に登山口を出発。最近は撮影主体の山歩きで、本格的な山行は久しぶりだし、リウマチ治療のエンブレル注射を始めているので、少し不安だ。出発しようとしたら、後から登山者が来たので先に行って貰う。標高846mまでの急登の手前の水平道に45分かかり、休憩とした。先行の男女2人も休憩していた。男性2人、男性4人のグループと、ここまで急登なのに下から元気な女性の声がしていたが、、男女混成の4人グループが地図を見て846m地点と違うからと休まず登って行った。
ここからは、冬は何処でも登るのに稜線まで全然雪はなく登山道を登る。稜線に出ても昨日の冷え込みで降ったのか、うっすらと新雪が所々残っているくらいだ。先の男性4人グループと、男女混成グループが休んでいる。
夏道との分岐で、どちらにするか相談。おっちゃんの冬道の稜線の方が早いとの意見を採用し、冬道とした。グループは夏道を行くようだった。だんだんと雪が出て来たが、すぐに地面と雪がまだらになる。冬道は雪がないと、普通の登山道のように道が明瞭てないし、左側が切れ落ちた細い尾根の場所は、残った雪との境目が少し怖い。左足の太ももが少し攣ってきたので休憩した。
ずっと直ぐ近くを歩いているように夏道の女性の声が聞こえる。夏道との分岐の所で男女混成グループが丁度着いたみたいで休んでいた。早くも下りてくる若者グループとすれ違ったので「テント泊ですか?」と尋ねると、「八雲でテント泊でした。雪が少なくて・・」と言っていた。
11時45分に御殿山に到着、しばし休憩。私は無理をしてもいけないので、ここで止めようかと考えて来たが、夏道と同じ様なものだし、遠いように見えても4、50分で行けるので武奈ヶ岳まで行く事にした。御殿山からの下りは、恐る恐る降りて滑って手をついたら、せっかく良くなりつつある手首を痛めたらいけないので、私だけ6本爪アイゼンを付け、雪がなくなった所で外した。
途中で男女混成グループの女性が滋賀県山岳遭難防止パトロールの方から『冬山をめざす皆さんへ・これだけは守ろう』、裏は登山届になっている用紙を貰っていたので、私も貰った。それから彼女と話すようになって、名古屋と津の混成グループとの事が分った。
前を行く男性がバテ気味で辛そうに登って行く。朝、抜いて行った2人連れの1人みたいだ。最初からペースが早いと後でばてるんじゃないかな〜、適当に休んでマイペースの方が同じ位に着くのなら楽だわ、体調が悪い時もあるし、ペースが合わない人とだとしんどいだろうな、私の場合は、ワガママが言えるからいいけど、男性同士じゃ・・、そうは言えないのか・・ と思った。
途中のピークへの上りで、今度は右足太ももが攣りそうになったので、ケルンの所で少し休んだ。12時10分武奈ヶ岳到着。登山者は30人くらいはいただろうか、お地蔵様にも全然雪はない。頂上は日が当たり、風がないので暖かかった。いつものように、お弁当とインスタントの味噌汁と餅を焼いて食べた。細川越えの方からも登山者が来ていた。
12時15分頂上を後にした。次々にすれ違った登山者を見てビックリ、先頭の方がどう見ても・・80才に近いおばあさま(違ってたらすみません)、その次の女性も・・、男性も・・、「私は、あんな年までは山には来れないわね〜」と感心した。
雪がなくなる所まで、スキーを履いている男性がいたが、雪の少なさに苦笑いされていた。御殿山で少し休んで、13時20分に下山開始。
分岐から夏道を下りる事にした。夏道のトラバース道になる所で、「去年遭難された方はここを真っ直ぐに降りてしまったのね、これじゃ〜雪があったら分らないわ」と言いながらトラバース道を歩いていると、上のほうからパラパラと小石の落ちる音がした。「やっぱり、ここは冬は危ないわ」とおっちゃん。
そして分岐の所で、丁度下りてきたスキーのグループと出合った。結局、上りも下りも夏道、冬道で時間的に変わらないという事が分かった。上りに休んだ水平道の所でコーヒーを入れて20分程休み、14時45分に登山口に着いた。
おばあさんは山に、おじいさんは川で洗濯・・・じゃなかった(笑)
明王院の赤い橋を渡った所の用水路で、下山した登山者が靴やスパッツを洗っている。waiwai隊も車を停めた所から少し下りると綺麗な水が流れているのを見ていたので、そこで洗って帰る事にした。私はこの前、生きものふれあいセンターで、車を雪で洗った時(アパートの駐車場はクスノキの大木の下にあり、鳥の糞がフロントガラスやボンネットにおびただしくついていたので)、右手をかばって左手を使いすぎたのか、次の日に腫れて痛くなったので、今回は車の中を整理するからと、おっちゃんに頼んだ。<(_
_)> 帰りはいつもの“てんくう温泉”に入湯した。
このレポートは翌日書いているが、筋肉痛にはなっているが、手首と身体の調子は悪くないので嬉しい。♪