2005年         




  3


 5日【御殿山】
 ここ数年、風邪の季節になると交代に風邪を引いたりして山行もままならない事が多い。先月は1回テント泊に出掛けただけで、2週間ほど風邪でダウンしてしまった。やっと山に行ける事となったが2、3日前から天気予報はあまり良くない。おっちゃんは「武奈ケ岳にしよう」と言うが、私は治ったばかりで体力に自信がないので高見山で霧氷の撮影でもいいな〜と思っていたが、行ける所まででいいのだし〜と坊村から武奈ケ岳に決めた。

明王谷の三宝橋 杉林を抜けると自然林 ラッセルを交代画像にマウスポインタを置くと説明がでます。

 名神高速を京都東でおりて、湖西道路に入り真野でおりて国道367号を坊村に向かう。だんだんと雪が多くなって来て道路脇でチェーンを着ける車が多くなる。8時に地主神社の前にある空の駐車場に車を停めた。雪の階段や、吹き付いた雪が綺麗な竹等を写しているうちに登山口出発は8時20分になってしまった。

 登山道は降り積もった雪で先週のトレースがない、よく手入れされた杉林の杉の木の片面に雪が吹き付けられて撮影したいが、三脚もないしペースが乱れるので我慢した。おっちゃんがしんどそうなので先頭を交代して、赤テープをたよりに登っていくうちに自然林になって日も当たってきて影が綺麗なので「撮ってもいい〜?」と聞くのにOKが出ないので仕方なく尚も登っていると、おっちゃんがちゃっかりカメラを出して撮っているやないの〜 <(`^´)>

 杉林〜自然林〜杉林・・もう少しで急登も終わり自然林の少し平らな所があるからと頑張って、そこで休憩9時10分だった。

 そこからは又急登になり、左手に巻くようになる。だんだんと雪も深くなってきた。赤テープも分りにくい所もあるが冬期3度目なので余裕だ。冬はどこでも登ればいい・・、でも登山道以外では雪の下は急な斜面だったりする。急登だし凍ってきたのでアイゼンを着けた。
 稜線に出たらますます雪が深くなり、おっちゃんがバテてきた。なんで冬は弱いの〜? それに今日はそんなに寒くないのに・・。これではもうそろそろギブアップだなと思った頃に、1人登って来た。思わず顔を見合わせてニャっとした。(^_-)-☆
 あんまりすぐ後をついて行ってもしんどいだろうと、休憩とした。自然林の木に吹き付いた雪と、影が綺麗なので撮影♪

頂上かと思ったらまだまだ 御殿山頂上 頂上から武奈ケ岳 少し下りた所から武奈ケ岳方面
 つけてくれたトレースを登るので楽だが、それでも歩きにくい。先行者も所々で迷ったりしながら1つ目のピークに11時50分頃にさしかかった。霧氷が出来てきて写真を撮りたいが帰りにしようと思ったのが間違いだったわ、いいのは融けてました。
雪は腰くらいまでになり先行者に追いついた。「すみませ〜ん、変わりたいんですけどバテてしまって・・」と言うと「いいですよ、それよりルートがわかりにくいんで」と言って貰えた。あれが頂上かと思っていた所に着いてもまだ先があり、武奈ケ岳が正面に見える筈なのだ・・・。先行者がお茶を飲んでいる間少しラッセルを変わり、また変わって貰って10分くらいで12時30分に頂上に着いた。2月だと雪が締まって歩きやすいので武奈ケ岳にも行けるが(
2003年2月2日、22日)、3月の雪は緩くて大変だ。

 写真を撮ったりしている内に男性が1人登って来た。武奈ケ岳方面に行こうとしている、おいおいオジサンいままでは私達のトレースがあったから楽に来れたけどここからはもっと雪も深いんだけどな〜と思って「カンジキも持ってられますからね〜・・」と言うと先行者がきっぱりと「ワサビ峠あたりは頭くらいになりますよ」と言ってあげてやっと止めた。
 おにぎりと味噌汁を食べていると、若者がスノーシューで登って来て「ありがとうございました〜、お陰で楽でした」と言ってくれたので、「こちらの方のお陰です」と答えた。若者の方が礼儀正しいじゃないの!

 トレースが着いていると言ったって、下りる時は雪が腐っているので大変。中高年男性5人組みがテント泊装備で登って来た。稜線から降りる所はお決まりのシリセード♪で楽しかったけど、だんだん足が痛くなってきた。筋トレもしてないし・・足が弱ってしまったな〜。(>_<)

後はお決まりの“てんくう温泉”に入湯して帰った。



 20日【堂が森】
 連休は愛媛に帰省する事になった。18日(金)に仕事を終えてすぐに車に乗り込む。最近は仕事を終えて愛媛まで一気に帰るのはしんどいので徳島の姉宅に泊めてもらう事が多い。
 19日(土)は快晴、川内インターで松山道を降りて“おいわさん”のhpで重信川の河川敷の彼岸桜が咲いているとの情報を仕入れたので見に行ったら満開だった。石鎚方面もまだ雪がついているので夕方来る事にして、明日の予定“石墨神社から石墨山”へ行く為の上林トンネルが開通しているか見に行ったら案の定冬季閉鎖は3月31日までだった。
その足で白糸の滝のユキワリイチゲを見に行ったが・・、駐車場の横にあるはずの株が1株もなく、岩の上に1輪だけ咲いているのみで悲惨な事になっていた。(ーー;) 道路を整備した人が除けたのか・・、採られたのか・・。だから自生地に行くのが最近怖いのよねぇ〜。

彼岸桜と石鎚夕方、彼岸桜と石鎚山を写しに行っておっちゃんの実家に向かう途中で見た夕日は素晴らしかった!

 20日(日)、予定変更して堂が森へ行く事にした。最近あまり山へ行けてないので弱った足で行けるかと心配だが仕方がない。保井野の登山口を8:0に出発。
 暑さに弱い私は冬は案外元気だ。いつも休むあたりが来ても休まなくてもいいな〜と思っていたら、おっちゃんが「休む?」と聞くので休む事にした。しばらく来ないうちに滑りやすい岩にステップがつけられてロープも架けられている。もくもくとつづら折れの登山道を歩き9:20にから池に着き休憩。
 尾根を歩くようになり、シャクナゲが出て来たので注意して見ると蕾があちこちについている。いままで来た時はシャクナゲ尾根なんて名前がついているのに花はおろか蕾もついてないけど咲く時もあるのかな〜と思っていたが、今年は期待出来るかも・・。
その頃から、雪道になり融けては凍った道になってきたのでアイゼンを着けた。下った人の足跡がある。10:5に水呑場到着、ここからが気を許してはいけない急登なのだ。所々に虎ロープがつけられているが、細い細いロープなのでバランスをとるくらいにとどめておかなくてわ! 10:30に梅ケ市からの分岐に到着。石墨山方面もよく見えたが、おっちゃんが「雪雲かな〜」という方を見ると黒い雲が流れて来ている。

 水呑場 石墨山方面と梅ケ市からの登山道 堂が森の反射板を望む
 ここからの登山道の雪はすっかり消えているのでアイゼンをはずした。堂が森までの途中から雪がちらついて来て肩に着いた頃には吹雪いて来て石鎚方面は真っ白だ。11:15に頂上で記念撮影。おっちゃんが「降りて分岐の所で昼にするか」と言うので「あそこも吹雪いているだろうし、ツェルトを張る木もないし、この反射板に張って昼にしよう、にわかに晴れるかもよ!」「そうするか」と強風の中ツェルトを張ってお弁当を食べた。食べている間も吹き飛ばされそうだった。

堂が森頂上 吹雪く 反射板の下のツェルト 鞍瀬の頭・二の森・石鎚

 ふと外を見ると、石鎚方面の雪雲が晴れて来て、なんと!鞍瀬の頭〜二の森〜石鎚山が姿を現した。(*^_^*)
しばし見とれていると、白石小屋への分岐あたりに1人登山者が見えた。ツェルトを撤収して肩の所へ行くと、なにやら囲みの後があったので「テントでも張ったのかな〜」「ANちゃんのイグルーの後じゃないか〜」「そうかもね」と話し、五代が森方面の写真を撮って下りる事にした。
鞍瀬の頭の後方に石鎚山が見えて来た 五代が森が見えて来た
 1998年2月11日に無謀にも登山初心者でアイゼンなしで登り、帰りにあわや滑落かと思われたが木にしがみついて止まったのを思い出した。^_^;
九死に一生の千代(1998年2月11日)

水呑場までの急な下山路  保井野牧場から堂が森
 その後、アイゼン・ピッケルも買い、一応雪山訓練も受けたのでヘッピリ腰ながらなんとか下りれてます。下から単独の男性が上って来て「きついですねぇ、二の森まで行く予定でしたが堂が森で止めます」「お気をつけて」と別れた。水呑場まで下りてコーヒーをたてた。から池までの中間位にマンサクの黄色い花が咲いていた。

 牧場跡が見えてからも急な下りが続くルートだが、弱った足もなんとか持ちこたえて痛くなかったので嬉しかった。前にANちゃんのhpで梅が咲いていたというのを思い出して、林道を先に走って見ると牧場に梅林があってまだ蕾が多いものの綺麗に咲いていた。



 26日【鈴ケ岳】
 去年の4月11日に見た福寿草を今年はバッチリ写真に撮るのだと、下見を兼ねてそろそろ雪の下から出ている福寿草が見れるかも・・と決めた。いつも国道306号線を通るたびに車が数台止まっているのでどこへ登る登山口だろうと思っていたが、去年の福寿草の場所へ登れるかもしれないと冬季閉鎖かもと思ったが登山口は手前なので行ける所まで行ってみる事にした。

 名神高速を走っていると多賀SAあたりで小雨が降ってきた。天気予報では日本海側は雪になっていたが近畿地方は晴れの行楽日和だったのに・・。彦根ICで降りて国道306号線に入り大君ケ畑を過ぎると、通行止めの標識があるが、半分開けてあったので通ることにして、しばらく行くと雪が本格的に降り出して登山口の御池谷(ここから先はゲートがある)に到着しても降り続いている。この前の帰省でシエラから乗用車に替えて帰ったのでチェーンもないし・・このまま降ったら帰れなくなるかも・・と中止にする事になった。
御池谷の堰堤 左岸の植林帯を高巻くようになる 左手に見えた県境尾根

 どこに行くか多賀役場の所まで戻って考えるも妙案がない。看板にある「○○公園にするか〜」とおっちゃんが言うが、片道3000円の高速料金を払ってここまで来たのに〜?! と気分が悪い。そのうちに雪もあがって空が明るくなってきたので「天気予報では悪くならないようだったし、やっぱり行こう」「そうするか」と国道306号線を御池谷に再度車を走らせた。登山口には先程から止まっていた1台と、出発しようとしているご夫婦の車が止まっている。私達も仕度をして10:15に出発した。

 入り口の看板に『坂本谷は土砂崩れの為登山禁止』と書かれている。「坂本谷ってここじゃないよね、たしか藤原岳の方よ」と林道を歩いて行くと橋があり、雪の上の足跡が向こうから帰って橋の方に着いている。しばらく道なりに行くと堰堤の横につけられた道が崩れていて、その手前で足跡がUターンしているので鞍掛峠から県境尾根を登るつもりなのだろう。

 トレースの無い雪の道は、谷に降りて少し行けば道に上がれそうなので、waiwai隊はそのまま御池谷の左岸にある道を行くことにした。4〜5つ堰堤をすぎるとテープは植林帯の高巻き道を行くようについている。山と高原地図では谷を行くように見えるが、テープ通りに尾根を行ってみる事にした。木の上の雪が融けて雨のように落ちてくるので私はカッパを着た。11:30に休んでいると「ぴー」と泣いて鹿が2頭向こうの山を駆け上がって行った。しばらくで自然林になって、又植林の道になった。下が凍って来たのでアイゼンを装着した。少し開けた所から左手に県境尾根が見えた。
標高1000mあたり 尾根が近づいて広い所に出た 

 テープが見えなくなったので左手に行ってみると、御池谷が詰まっていた。帰りはwaiwai隊の足跡だけだし、足跡が消える心配もないのでどこでも登っていった。こんなに雪が深いので福寿草は無理、その代わりに自然林に変わる辺りから霧氷が着いてきて「わ〜い、今年はもう雪も霧氷も終わりと思っとったのにね〜」「すごいわ〜」の連発♪ もうここでいいか〜と撮影する事にした。高度計を見ると1000mなのでもう一息と登る事にした。そして12:50に広々としたコルに着いた。「私は撮影してるからおっちゃんは鈴ケ岳に行って来たら」「うん ちょっと行ってくる」とおっちゃんは先へ行った。

 相棒の撮影タイムの間に鈴ヶ岳へ行ってみる事とした。今日初めて、雪の中に人のトレースと出合った。ここがヒルコバと呼ばれる場所だろうか?雪の中に標された足跡は、鈴ヶ岳方面に行き帰りの3〜4名だった。そのトレースを追って視界の利かない林の中を暫らく進む。10分程進んだのだが、相棒の事を考え(一人、撮影に没頭している筈)て、引き返す事とした。まだ吹き付ける風は収まる気配ではない。元の場所まで帰って来たが、相棒の姿は確認出来なかった。【waiwai記】
霧氷の下山路 おっちゃんの腕も上がった?

 
撮影が済んだのにおっちゃんが帰らないので、やっぱり一緒に行けばよかったな〜と思ったけど後の祭り。雪面に『下』と書いて少し下がった所で撮影していたら、おっちゃんが「おーい」と呼ぶので「ここよ〜」と返事して無事合流した。下山は自分達のトレースがあるので早い、途中で犬(ブルテリア)を二匹連れたご夫婦が登って来られて「福寿草はどうかなと思って・・」と目的は一緒だった。

福寿草にはお目にかかれなかったけれど、思いがけない霧氷に出会えて嬉しかった。これだから山は止められないのよね〜。(^_-)-☆